2025年4月22日
労務・人事ニュース
Scope3対応を強化、一次データで脱炭素を可視化する新ガイドを公表
- 機械オペレーション/梱包/ライン作業 格安食堂完備 半導体の製造·検査 年休137日 社宅費全額補助
最終更新: 2025年5月1日 09:34
- 「駅チカ」/准看護師・正看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年5月1日 22:32
- 「駅チカ」/准看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年5月1日 22:32
- 「夜勤なし」/准看護師/介護施設/オンコールなし
最終更新: 2025年5月1日 22:32
脱炭素経営の促進に関する各種ガイドの公表について(環境省)
2025年3月31日、環境省は脱炭素経営のさらなる推進を目的として、企業がバリューチェーン全体での温室効果ガス削減に取り組む際の参考となる2つの実践的ガイドを公表しました。これらのガイドは、令和6年度に実施されたモデル事業や企業の先進事例をもとに作成されたものであり、企業が自社だけでなく、取引先や業界全体と連携しながら、持続可能な経営に向けた具体的な行動を取るための手引きとなる内容が盛り込まれています。
まず一つ目のガイドは「一次データを活用したサプライチェーン排出量算定ガイド」です。このガイドでは、企業の排出削減努力をより正確に反映させることを目的に、サプライチェーン上の排出量算定において実測値、すなわち「一次データ」を活用する方法が詳しく解説されています。とくにScope3のカテゴリー1「購入した製品・サービス」に焦点を当て、企業がサプライヤーから得た一次データをどのようにScope3の排出量算定へ反映させるべきかについて、具体的な算定手法とステップが整理されています。このガイドは、従来の排出量推計に比べて精度の高い算定が可能になるため、ESG経営や国際的な気候関連財務開示(TCFD)に取り組む企業にとって、非常に有効な実務ツールとなります。
二つ目のガイドは「バリューチェーン全体の脱炭素化に向けたエンゲージメント実践ガイド」です。このガイドは、企業が自社のみならず、取引先や業界全体と協働しながら脱炭素を実現していくためのエンゲージメントの方法論に焦点を当てています。令和6年度に実施されたバリューチェーン脱炭素化推進モデル事業から得られた知見をもとに、企業と取引先との間での対話の深化に関する実例が多数盛り込まれており、実務に直結する内容となっています。加えて、業界全体として取り組むべき意義や、エンゲージメントを進めるにあたっての課題整理、優先順位のつけ方なども紹介されており、企業の規模や業種を問わず活用できる構成になっています。
これらのガイドは単なる理論的な指針ではなく、実際の現場での経験や課題解決の知見をベースにした「使えるガイド」として構成されており、多くの企業にとって脱炭素経営を次の段階へと進めるための実務的なヒントが詰まっています。今後の炭素排出規制やサステナビリティ報告書の充実に備える上でも、企業の経営戦略に直結する内容といえるでしょう。
環境省では、これらのガイドや日本企業の脱炭素経営の取組状況について、公式ウェブサイトにて公開しています。以下のページにアクセスすれば、ガイドの本文やツール類のダウンロードが可能です。
企業の採用担当者にとっても、こうした取り組みは重要な意味を持ちます。気候変動への対応は、もはや環境部門だけの課題ではなく、企業全体のブランディングや人材戦略とも深く関係しています。特に環境意識の高い若手人材にとっては、脱炭素経営に真剣に取り組んでいるかどうかが、企業選びの重要な判断基準の一つとなっています。取引先との関係性を通じて、サプライチェーン全体での環境対応力を高める企業は、持続可能性への意識が高い企業として高く評価される傾向にあります。
さらに、こうしたガイドを参考にした社内研修や社員教育の場面での活用も期待されており、組織全体のカーボンリテラシー向上にも資するものです。脱炭素をキーワードに、経営と人材、そして社会的責任をつなぐ橋渡しとして、今回のガイドの活用が大きな意味を持つことは間違いありません。
ご希望であれば、それぞれのガイドの詳細解説や、自社に適した導入方法、社内展開用の資料作成支援なども対応可能ですので、お気軽にお申し付けください。
⇒ 詳しくは環境省のWEBサイトへ