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2025年2月10日

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令和6年12月の愛知県有効求人倍率は1.27倍 全国平均を下回る結果に

令和6年12月分 及び 令和6年分 速報 最近の雇用情勢(愛知労働局)

愛知労働局が発表した最新の雇用動向によると、令和7年1月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比で0.01ポイント低下し、全国平均を下回る結果となった。これは3か月ぶりの低下であり、企業の採用活動の慎重さがうかがえる。また、新規求人倍率も0.26ポイント低下しており、求人市場の縮小傾向がみられる。

全国平均の有効求人倍率は前月と同水準の1.25倍だったが、東海地域は0.01ポイント低い1.24倍にとどまった。特に愛知県では1.27倍と前月より0.01ポイント減少し、雇用情勢の回復に一部停滞がみられる状況だ。

新規求人数は前月比5.2%減少し、企業側の採用意欲がやや鈍化していることが明らかになった。一方で、新規求職者数は6.0%増加しており、仕事を探す人々の数が増えている。これにより、新規求人倍率は3か月ぶりに低下し、雇用のミスマッチが発生している可能性がある。

正社員の有効求人倍率は1.24倍で、前年同月比では変動がほぼないものの、引き続き1倍台を維持している。これは42か月連続の1倍台維持となり、正社員としての雇用は一定の安定感を持っていることを示している。

愛知県内の地域別求人倍率を見ると、名古屋エリアの求人倍率は1.75倍と高い水準を維持しているが、西三河や東三河エリアでは低下傾向がみられた。特に東三河地域の求人倍率は1.08倍にとどまり、労働力需要の地域差が顕著になっている。

産業別では、製造業の新規求人が全体で前年同月比で5.1%減少し、特に輸送用機械器具製造業では17.2%の大幅減少となった。一方、情報通信機械器具製造業の求人は35.3%増加し、特定の産業における採用意欲の高まりがみられる。

サービス業の求人は総じて減少傾向にあり、特に宿泊・飲食サービス業の求人は前年比14.6%減少している。これは、新型コロナウイルスの影響から回復していた飲食業界の採用が一巡し、雇用拡大が一時的に落ち着いたことを示している。

介護・福祉業界の求人動向に関しては、新規求人数がほぼ横ばいで推移しており、依然として人手不足が深刻な状況が続いている。特に介護サービス職の求人倍率は4.94倍と非常に高く、求職者数に対して多くの求人が存在している状況だ。

職業別の求人倍率を見ると、営業職の新規求人倍率は9.89倍と極めて高く、販売職(4.14倍)や事務職(0.96倍)と比較しても圧倒的に高い水準となっている。これは、営業職に対する需要が強い一方で、求職者の供給が追い付いていないことを示唆している。

全体として、愛知県の雇用市場はやや停滞気味であり、企業の採用意欲が慎重になっていることがうかがえる。しかし、特定の業種や職種では依然として高い求人倍率を維持しており、企業にとっては人材確保が引き続き課題となるだろう。

⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ