2025年4月20日
労務・人事ニュース
令和7年2月の愛知県求人倍率は1.29倍、名古屋では1.75倍を記録した採用競争の実態
- 「高給与」/正看護師/病院/うれしい土日祝休み
最終更新: 2025年5月10日 22:32
- 「駅チカ」/准看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年5月10日 22:32
- 「駅チカ」/准看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年5月10日 22:32
- 「車通勤OK」/正看護師/介護施設/研修が充実で安心
最終更新: 2025年5月10日 22:32
介護職の求人倍率4.54倍、2025年2月の愛知県雇用動向に見る採用の厳しさ
令和7年2月における全国および愛知県の有効求人倍率の動向は、企業の人材戦略において極めて重要な情報です。厚生労働省が公表した最新の雇用統計によると、全国の有効求人倍率は1.24倍となり、前月から0.02ポイントの低下を示しました。一方、東海地方に位置する愛知県では、同月の有効求人倍率が1.29倍と前月から0.02ポイント上昇しており、全国平均を上回る結果となっています。この数字は、愛知県内における企業の採用活動が依然として活発であり、労働市場の競争が厳しいことを示しています。
特に注目すべきは、新規求人倍率の動向です。愛知県の新規求人倍率は2.57倍となり、前月から0.16ポイント上昇しました。これは全国平均である2.30倍を0.27ポイント上回る水準であり、新たな人材確保に向けた求人の増加が顕著であることを示唆しています。背景には、自動車関連産業をはじめとする製造業やサービス業の再成長、さらに人手不足を受けた企業側の積極的な求人活動があると考えられます。
月間有効求人数は131,078人、月間有効求職者数は94,705人となっており、前者は前月比で0.2%増加、後者は同2.4%減少しました。このことから、有効求人倍率の上昇は、求人数の増加と求職者数の減少という両方の要因によるものと読み取れます。特に、正社員を対象とした有効求人倍率は1.22倍で、44か月連続で1倍台を維持しており、正社員雇用の需要が長期的に安定していることを裏付けています。
また、地域別に見ると、名古屋市内の有効求人倍率は1.75倍と高水準を保っており、業種を問わず多様な職種での人材需要が見受けられます。尾張地域では1.13倍、西三河では1.17倍、東三河では1.05倍と、地域ごとに求人倍率のばらつきがあるものの、全体的には堅調な雇用環境が維持されています。特に名古屋においては、新規求人倍率が3.84倍と非常に高く、競争が激化している様子がうかがえます。
産業別に見ると、社会保険・社会福祉・介護事業における求人が著しく増加しており、前月比で9.8%増という結果が出ています。介護職における求人倍率は4.54倍に達しており、慢性的な人手不足が続いていることが分かります。医療、福祉業界の求人数は安定的に推移しており、特に正社員求人の割合が高いことから、今後の人材確保においても注視すべき分野といえるでしょう。
製造業においては、食料品製造業や電気機械器具製造業など一部で求人増が見られる一方、金属製品製造業やプラスチック製品製造業などでは減少傾向にあり、業種による差が顕著です。建設業も安定的な求人を維持しており、建設躯体工事職における新規求人倍率は17.22倍と極めて高く、現場作業員の確保が喫緊の課題となっています。
年齢別に見ると、25歳から34歳までの若年層における就職件数は引き続き多く、求職者の動きが活発です。この年代層では就職率も高く、企業にとっては積極的な若手人材採用の好機と捉えられます。一方で、45歳以上の中高年層における就職率はやや低調であり、企業側の受け入れ体制の改善や再教育支援の必要性が示唆されています。
なお、雇用保険適用状況に関するデータでは、給付件数に大きな増減は見られず、雇用調整助成金などの特例措置終了後も雇用の安定が図られていることがわかります。また、ハローワークインターネットサービスを通じたオンライン求人応募も定着しつつあり、求職者の利便性向上と就職件数の増加に一定の効果をもたらしているようです。
総じて、令和7年2月の愛知県における労働市場は、求人側の積極的な動きが続く中で、求職者数の減少により競争が一段と激しくなっていることが明らかとなりました。企業の採用担当者にとっては、迅速かつ柔軟な採用戦略の策定と、労働条件や職場環境の見直しが求められる状況にあります。特に、人気職種や地域での採用難に対応するためには、他社との差別化を図る採用ブランディングや、ダイレクトリクルーティングなどの新たな手法も検討する必要があります。
⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ