労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 石炭輸送量が29.7%増 内航船舶輸送統計月報の概要(令和6年9月分)

2025年1月14日

労務・人事ニュース

石炭輸送量が29.7%増 内航船舶輸送統計月報の概要(令和6年9月分)

内航船舶輸送統計月報の概要(令和6年9月分)(国交省)

令和6年9月分の内航船舶輸送統計月報が発表され、総輸送量や品目別輸送量、燃料消費量、航海距離などのデータが公開されました。この統計は、国内物流の重要な一端を担う内航船舶の動向を把握するうえで不可欠な指標です。

まず、総輸送量は25,605千トンで、前年同月比で3.7%減少しました。また、輸送距離に基づくトンキロ換算では12,771百万トンキロとなり、前年同月比で6.7%減少しています。この減少の背景には、国内経済活動の変化や特定品目の需要動向が影響していると考えられます。

品目別に見ると、石炭は前年同月比で29.7%増と大きく伸びている一方で、セメントが10.5%減、鉄鋼が5.1%減といったように、建設業や製造業に関連する品目での減少が目立っています。また、石灰石や砂利・砂・石材もそれぞれ5.5%、3.6%の減少を記録しました。さらに、エネルギー関連では、原油が8.1%減、重油が9.3%減といった低調な結果となりました。一方で、化学薬品は2.8%増加しており、特定分野での需要増加が伺えます。

燃料消費量に関しては、182,960千リットルで前年同月比7.1%減少しました。この減少は、輸送効率の向上や航海距離の短縮が影響していると考えられます。同月の航海距離の合計は10,548千キロメートルで、前年同月比4.2%の減少となっています。このような燃料消費量と航海距離の動向は、環境負荷軽減や経済効率化の観点から重要な意味を持っています。

輸送効率を示す指標では、内航船舶全体の効率が40.6%となりました。このうち、貨物船が41.4%、油送船が39.1%という結果です。このデータは、用途別に異なる効率性の特徴を示しており、船舶運用の最適化が引き続き求められることを示唆しています。

内航船舶輸送の現状は、国内物流の動向を反映したものであり、今後の経済活動や政策対応に影響を与える重要な情報です。特に、輸送効率の改善や特定品目の輸送量変動は、業界全体の競争力や持続可能性に大きな影響を及ぼす可能性があります。

このデータを基に、輸送業界の関係者は効率化の施策や新たな輸送需要への対応策を検討する必要があります。例えば、石炭の輸送増加傾向を踏まえた運用計画や、減少傾向にある品目の代替需要を探る施策などが考えられます。また、燃料消費量の削減と輸送効率の向上を目的とした技術導入やルート最適化の研究開発も期待されます。

今回の統計は、内航船舶輸送が国内物流全体に果たす役割の大きさを改めて確認させる内容となっています。今後も継続的なデータ収集と分析を行い、物流業界の動向を的確に把握することが重要です。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ