2024年12月31日
労務・人事ニュース
電気工事士試験の学科免除範囲が拡大!令和7年施行の新しい試験制度
電気工事士法施行令の一部を改正する政令が閣議決定されました(経産省)
2024年12月20日、「電気工事士法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されました。この改正は、電気工事士試験の受験者にとって大きな利便性の向上をもたらす内容となっています。これまで、学科試験に合格した場合には次回の試験に限り学科試験の受験が免除されていましたが、今後は「次々回の試験」まで受験が免除されることとなります。
今回の改正の背景には、試験開催頻度の変更がありました。これまで年1回実施されていた電気工事士試験は、第二種電気工事士試験が平成30年から、第一種電気工事士試験が令和6年から、それぞれ年2回の実施へと変更されました。しかし、この頻度変更により、学科試験免除の有効期間が短縮されるという課題が浮き彫りになりました。この問題を解消するため、学科試験免除の範囲が次々回試験まで拡大されることとなったのです。
例えば、令和6年上期の学科試験に合格した場合、従来は令和6年下期の試験で学科試験が免除されるだけでした。しかし今回の改正により、さらに令和7年上期の試験でも学科試験が免除されるようになります。この変更により、受験者にとっての利便性が大幅に向上し、試験準備の負担軽減が期待されます。
改正内容は、具体的には電気工事士法施行令第9条第3項を改正し、学科試験が免除される範囲を「次回の試験」から「次回及び次々回の試験」へと広げるものです。この改正は令和7年1月1日より施行される予定で、受験者にとって非常に実用的な改正となる見込みです。
電気工事士試験は、安全で安定した電気保安人材の確保に欠かせないものであり、今回の改正によって受験機会がより広がることは、電気工事士を目指す人々の支援につながる重要な施策です。引き続き、試験の改善や受験者のサポートを通じて、電気保安業界全体の発展が期待されています。
改正の詳細については、一般財団法人電気技術者試験センターのウェブサイトにて確認できます。また、政令案の要綱や新旧対照表などの関連資料も公開されており、改正内容について詳しく知りたい場合には参照することが推奨されます。
⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ