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2025年3月31日

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2025年度から3連休も休日割引適用外に!観光需要の平準化で渋滞対策を強化

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観光需要平準化等にむけた高速道路料金の取り組みについて ~周遊パスの利用促進・令和7年度の休日割引適用除外日のお知らせ~(国交省)

国土交通省は、令和7年3月14日、高速道路の観光需要平準化を目的とした取り組みについて発表した。観光需要の分散や渋滞の軽減を図るため、休日割引の適用条件の見直しや、周遊パスの利用促進に向けた施策が進められることとなった。この取り組みは、オーバーツーリズムの未然防止および観光需要の安定化を目的としており、令和5年10月に決定された「オーバーツーリズムの未然防止・抑制に向けた対策パッケージ」に基づいて実施される。

具体的な施策として、まず高速道路の休日割引について、繁忙期の渋滞緩和を目的に適用除外日が拡大されることとなった。令和6年度には、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始に加えてシルバーウィークも休日割引の適用対象外とされたが、令和7年度からは新たに3連休も適用除外となる。これは、3連休における交通量が通常の土日と比較して大幅に増加し、渋滞の発生が顕著であることが背景にある。この変更により、観光需要の平準化がさらに進み、特定の休日に交通が集中することを抑制する狙いがある。

また、観光周遊を促進するための施策として、周遊パスの拡充が進められる。周遊パスは、特定の地域内で一定期間、高速道路を定額で利用できるサービスであり、観光地へのアクセス向上を目的として提供されている。これまでも、平日利用を促進するための割引施策が導入されていたが、さらなる利用拡大を図るため、自治体や観光事業者との連携を強化し、より魅力的なプランの提供が進められることとなった。具体的には、平日限定の周遊パス利用者に対し、販売価格の15%分のETCマイレージサービスのポイントを追加付与するキャンペーンが実施されており、この施策により平日のみの利用件数が約2.5倍に増加するなどの成果が見られている。

さらに、自治体や観光業界との連携を深めた周遊パスの開発も進められている。例えば、「京都・若狭路・びわ湖ぐるっとドライブパス」は、京都府、福井県、滋賀県と高速道路会社が連携して実施し、従来は期間限定で提供されていたものを通年販売へと拡大することで、年間を通じた観光需要の安定化を図る。また、「ウィンターパス2025」では、ウィンタースポーツを目的とした利用者向けに、高速道路の利用とスキー場のリフト券などをセットにしたお得なプランが提供される。このように、各地域の特性に応じた周遊パスが開発・拡充されることで、観光需要の分散が進み、交通の混雑緩和にもつながると期待されている。

この一連の取り組みは、高速道路の渋滞緩和という観点だけでなく、観光地の受け入れ能力の向上や、持続可能な観光産業の発展にも貢献することが期待されている。近年、国内外からの観光客の増加により、特定の地域や時期に観光需要が集中する「オーバーツーリズム」が問題視されている。特に、ゴールデンウィークやお盆、年末年始といった大型連休においては、観光地が過剰に混雑し、交通渋滞の発生や地域住民の生活環境への影響が懸念されていた。これに対応するため、休日割引の適用除外や周遊パスの拡充といった施策を通じて、観光客の訪問時期を分散させ、より快適な観光環境を整備することが求められている。

また、これらの施策は、観光地だけでなく、高速道路利用者全体にとってもメリットをもたらす。例えば、休日割引の適用除外によって交通量が分散されることで、渋滞の発生が抑制され、移動時間の短縮につながる。さらに、観光需要が平準化されることで、繁忙期における宿泊施設や観光施設の混雑が軽減され、観光サービスの質向上にも寄与する。このように、交通・観光両面において、より持続可能な形での利用促進が図られることとなる。

今後も国土交通省は、高速道路会社と連携しながら、高速道路料金の見直しや観光需要の平準化に向けた施策を検討していく方針である。特に、交通混雑の状況をリアルタイムで分析し、それに基づいた柔軟な料金設定や新たな周遊パスの導入など、さらなる利便性向上を図る取り組みが進められることが予想される。また、自治体や観光事業者との協力を強化し、地域ごとの特性を生かした観光振興策の展開が求められている。

観光需要の平準化は、持続可能な観光産業の発展に不可欠な要素であり、今回の施策はその重要な一歩となる。観光客、観光地、交通機関がそれぞれにとって最適なバランスを実現するため、引き続き効果的な施策の実施が期待される。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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