2024年3月22日
労務・人事ニュース
令和5年度建築物リフォーム・リニューアル市場の動向:3兆740億円の受注高
建築物リフォーム・リニューアル調査報告(令和5年度第3四半期受注分)(国交省)
国土交通省から発表された令和5年度の第3四半期(10月から12月)の建築物リフォームおよびリニューアルに関する調査報告によると、総受注額は3兆740億円に達し、前年同期と比較して7.5%の増加を見せました。このうち、住宅関連のリフォーム受注額は9,298億円で、前年同期より0.8%減少しました。対照的に、非住宅建築物に関連するリフォームの受注額は2兆1,442億円となり、前年同期と比べて11.5%増加したことが報告されています。
リフォーム業界において、住宅と非住宅の分野ではそれぞれ異なる動きがあることがうかがえます。例えば、住宅分野では、劣化や損傷部分の修繕や改修が多く行われていますが、増加傾向にあるのは省エネルギー対策関連の工事です。非住宅分野では、オフィスビルや工場などの大規模施設で、特に劣化や損傷部分の修繕や改修に加えて、省エネルギー対策を目的とした工事の需要が高まっています。
具体的に、住宅関連の工事では木造の一戸建て住宅のリフォームが減少傾向にあり、一方でコンクリート構造の共同住宅では増加しています。発注者別では個人からの受注が減少し、管理組合からの受注が増えていることも特筆すべき点です。非住宅では、事務所や生産施設のリフォームが特に増加しており、これはビジネス環境の変化や効率化、環境配慮などの要因が影響していると考えられます。
この調査は、国土交通省が建設業許可を受けた5,000社に対して行ったもので、受注状況や工事内容、目的、業種別の分析を通じて、市場の動向や業界の現状を明らかにしています。これらのデータは、建設関連企業や政策立案者にとって重要な情報源となり、今後の業界動向や市場の需要予測に活用されることが期待されます。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ