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2025年8月16日

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再エネ海域利用法に基づく促進区域が12か所に、北海道で2区域を新たに指定

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再エネ海域利用法に基づく促進区域を指定しました(経産省)


この記事の概要

2025年7月30日、経済産業省と国土交通省は、北海道の松前沖および檜山沖を新たに「促進区域」に指定しました。これにより、再生可能エネルギーの海域利用を一層加速する体制が整い、国内の促進区域は合計12か所となりました。今後は公募占用指針に基づく事業者選定が進められます。


経済産業省と国土交通省は、2025年7月30日、再生可能エネルギーの導入拡大を図るための法制度「再エネ海域利用法」に基づき、北海道松前沖および檜山沖の2区域を新たに「促進区域」として指定しました。この措置は、同法の第8条に規定された手続に従って実施されており、今後の海洋再生可能エネルギー事業の円滑な進行を可能にする重要な一歩となります。

再エネ海域利用法は、正式には「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」と呼ばれ、風力発電などの海洋エネルギーの活用を後押しすることを目的としています。その中でも「促進区域」とは、発電事業者が安定して海域を占用できるよう、国があらかじめ指定する海域のことを指します。これにより、民間事業者は計画的に設備の整備を進めやすくなり、事業リスクの軽減や投資判断の迅速化が可能となります。

今回の北海道松前沖と檜山沖の指定に先立ち、法定協議会では2024年7月31日と2025年3月19日に、それぞれの区域について促進区域として異存がない旨の意見が取りまとめられていました。その後、2025年6月26日から7月9日までの2週間にわたり、公衆縦覧が実施され、一般からの意見募集も行われました。さらに、農林水産大臣、環境大臣、防衛大臣をはじめとする関係行政機関との協議や、北海道知事および地元協議会からの意見聴取も行われ、最終的に同法の基準に適合すると判断されました。

今回の指定により、全国で促進区域として正式に認定された海域は合計12か所となります。このほか、有望区域として7か所、準備区域として21か所が存在しており、今後の制度運用と地域の合意形成の進展により、さらに指定が進められる見通しです。促進区域に指定された海域については、今後、再エネ海域利用法第13条に基づき、公募占用指針の策定が行われ、それに基づいて発電事業者の選定が実施される予定です。

特に北海道沿岸地域は、風況や海域条件に恵まれており、再生可能エネルギー、とりわけ洋上風力発電のポテンシャルが高いと評価されています。松前沖や檜山沖においても、地域の特性を踏まえた事業計画が策定されれば、国内のエネルギー自給率の向上に資するだけでなく、地域経済や雇用の創出にも寄与することが期待されています。

今後、促進区域における発電事業の進展には、関係機関と事業者、地域住民が一体となって進める協議と調整が不可欠です。国は、促進区域の拡大だけでなく、事業の実効性を高めるための支援策や制度運用の透明化にも注力しており、民間の積極的な参入を後押しする環境整備を進めています。

海洋再生可能エネルギーは、日本にとって重要な再エネ資源であり、その活用拡大は、脱炭素社会の実現と地域創生の両立に直結する政策課題です。今回の北海道沿岸2区域の指定は、その政策推進の一里塚であり、今後の事業展開の行方が注目されます。

この記事の要点

  • 2025年7月30日に北海道松前沖および檜山沖が促進区域として正式指定された
  • 促進区域は全国で合計12か所となり、制度導入以降着実に拡大している
  • 今回の指定は法定協議会、公衆縦覧、関係機関協議等を経て決定された
  • 今後は公募占用指針に基づき、発電事業者を選定するための公募が行われる予定
  • 北海道沿岸は洋上風力発電の適地として期待されており、地域振興にも波及が見込まれる

⇒ 詳しくは経済産業省のWEBサイトへ

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