2025年11月18日
労務・人事ニュース
アフリカと日本の共創、「TAIDO」が若手クリエイターを国際市場へ導く
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最終更新: 2025年11月17日 09:37
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アフリカのアニメ産業育成を目指し「TAIDOアフリカンアニメーションチャレンジ」を開催(JETRO)
この記事の概要
日本貿易振興機構(ジェトロ)は、アフリカのアニメ産業を育成することを目的に、「TAIDOアフリカンアニメーションチャレンジ」を2025年10月から2026年3月末まで実施した。ガーナとナイジェリアの現地スタジオと連携し、日本の専門家によるメンタリングを通じて短編アニメを制作。2026年春には講評会を開催し、若手クリエイターの国際的な活躍を後押しした。
独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)は、アフリカにおけるアニメ産業の発展と人材育成を目的に、「TAIDOアフリカンアニメーションチャレンジ」を実施した。この取り組みは、ガーナやナイジェリアなどで活動する若手アニメーターや制作スタジオの発掘・支援を通じて、現地の文化や物語を世界へ発信することを目指すものだった。プログラムは2025年10月に始まり、2026年3月末までの約6か月間にわたり行われた。
「TAIDO」という名称には、アフリカの地に根付くアニメ文化の“胎動(たいどう)”を世界に波及させ、やがて大きな潮流(Tide)として成長させたいという思いが込められている。このプロジェクトを通じて、アフリカの若手クリエイターが自らのアイデンティティや地域文化を表現し、国際的なアニメ産業の中で存在感を高めることが期待された。
ジェトロは、一般社団法人Arc & Beyondと協力し、アフリカビジネスデスクを通じて現地スタジオを発掘。特にガーナとナイジェリアのスタジオを中心に、日本のアニメ業界で活躍する専門家をメンターとして派遣し、ストーリーづくりやキャラクターデザイン、映像制作の技術指導を行った。アフリカのアニメ制作現場においては、創作意欲にあふれる若者が多い一方で、制作環境や教育機会が限られている現状があり、今回のプログラムはそうした課題を補完する役割を果たした。
参加した現地スタジオのクリエイターたちは、専門家の指導のもとで独自の短編アニメーションを制作。制作過程では、日本式のプロダクションマネジメント手法や作画・演出技術を学び、国際的な品質水準に到達するための実践的トレーニングが行われた。完成作品は2026年春に講評会で発表され、日本国内外のアニメ業界関係者が参加し、作品の完成度や表現力について意見交換を行った。この講評会は公開イベントとして開催され、アフリカ発のアニメ作品が世界のクリエイターやビジネス関係者に紹介される貴重な機会となった。
また、プログラムの一環として、2025年11月にナイジェリア・ラゴスで開催されたジェトロ主催のポップカルチャーイベント「Super Japan in Lagos」において、各スタジオが制作中のキャラクターデザインを発表。現地のアニメファンやクリエイター、学生ら約3,000人が来場し、日本とアフリカのアニメ文化が交わる新たな交流の場が生まれた。発表会では、アフリカの伝統的な神話や歴史、現代社会をテーマとした作品が多く披露され、独自の感性とストーリーテリングが高く評価された。
アフリカは現在、世界で最も若年人口の多い地域として注目されている。ナイジェリアだけでも人口は約2億4,000万人を超え、35歳未満の割合が60%を超える。こうした若者たちの間で、アニメやゲーム、デジタルアートなどの創作活動が広がりつつある一方、制作インフラや国際的ネットワークの不足が課題となっていた。ジェトロは本プロジェクトを通じて、単に技術指導を行うだけでなく、長期的な産業育成の基盤づくりを目指した。
さらに、Arc & Beyondとの連携により、現地スタジオ同士が情報共有を行い、共同制作に向けた新たな連携が生まれたことも成果の一つとなった。講評会後には、いくつかのスタジオが日本のアニメ制作会社との共同開発に意欲を示し、実際に短編アニメの国際共同プロジェクトの企画が進められている。これにより、アフリカのアニメ産業が単なる地域的活動にとどまらず、グローバルな市場に進出する第一歩を踏み出した。
ジェトロは、今後もアフリカ市場における文化・産業支援を継続していく方針を示しており、アニメをはじめとするクリエイティブ分野での国際協力を拡大する考えを明らかにしている。日本とアフリカの共創を通じて、新しい表現とビジネスの可能性が広がることが期待されている。
この記事の要点
- ジェトロがアフリカのアニメ産業育成を目的に「TAIDOアフリカンアニメーションチャレンジ」を実施した
- 期間は2025年10月から2026年3月末までで、ガーナとナイジェリアのスタジオが参加
- 日本の専門家によるメンタリングを通じて短編アニメを制作
- 2026年春に講評会を開催し、国際的アニメ関係者が評価
- 「Super Japan in Lagos」でキャラクターデザインを発表、約3,000人が来場
- アフリカの若手クリエイターが日本の技術と出会い、国際市場への一歩を踏み出した
⇒ 詳しくは独立行政法人日本貿易振興機構のWEBサイトへ


