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2025年6月26日

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エアコン売上前年比107%、パソコンは134%に伸長!季節商材が好調な北関東の販売戦略(令和7年5月)

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景気ウォッチャー調査(令和7年5月調査)― 北関東(現状)―(内閣府)

令和7年5月に実施された景気ウォッチャー調査において、北関東地域の経済状況は多様な動きを見せており、その特徴は物価高と人手不足、観光需要の回復、そして地域ごとの消費マインドの差に集約されるものとなっています。株式会社日本経済研究所が実施したこの調査は、地域で実際に事業を行っている現場の声をもとに構成されており、家計動向、企業活動、雇用環境の3つの視点から、景気の変化を丁寧に捉えています。ここでは、企業の採用担当者にとって重要な視点を交えながら、北関東経済の現在地を明らかにしていきます。

まず家計動向では、観光を中心とした一部業種に回復の兆しが見られる一方で、物価高による消費抑制が広く浸透している状況が浮かび上がりました。観光地に立地する一般小売店では、国内外からの旅行客の購買力がコロナ禍以前の水準に近づいてきており、観光産業の持ち直しが確認されました。具体的には、百貨店では客単価が回復傾向にあるとの報告があり、米国の関税政策の不安が和らいだことで、消費者の購買行動が通常モードに戻りつつある様子が見受けられました。また、家電量販店ではエアコンの売上が前年同月比で107%、パソコンハードは134%と大幅に伸長し、季節商材やIT関連製品の需要が堅調に推移しています。

しかしながら、こうした好調な部門とは対照的に、消費の二極化も進行している現状があります。たとえば、婦人服を扱う衣料品専門店では、「生活必需品ではないため物価高の影響を強く受け、購買対象から外されている」との声があり、不要不急の買い物を控える傾向が顕著に表れています。百貨店の営業担当からも、食品の価格上昇を理由に買い控えが発生しており、非食品部門の売上が4月以降伸び悩んでいるとの報告がなされています。特に注目すべきは、米価の高騰が生活全体に与える影響であり、複数のスーパーでは米の動きが鈍化し、来客数・売上ともに前年割れが続いていると報告されています。

飲食業界においても、懇親会需要があったことで酒類販売は増加傾向にあった一方、平日の来客数が低迷し、個人消費と会社関係の需要の落差が景気の不安定さを物語っています。特に居酒屋業態では、フリー客の来店頻度が低下し、宴会予約が一部入っている程度で、客足の鈍さが続いています。テーマパークやゴルフ場でも、天候不順やガソリン価格の高騰が来場者数の減少につながっており、娯楽・レジャー関連の消費にもブレーキがかかっています。

企業活動については、製造業を中心に分野ごとの好不調が鮮明となっています。化学工業分野では、これまで引き合い状態にあった注文が成約に至るなど前向きな動きがありましたが、電気機械器具製造業では受注量が減少し始めており、米国の政策の影響を懸念する声も上がっています。また、一般機械器具製造業では、引き合いがあっても小型案件が多く、既存案件も増産の動きがないため、全体の販売量に大きな変化が出ない状況が続いています。さらに、自動車関連企業では、ゴールデンウィークによる営業日数の減少が影響し、全体の業績がやや悪化しているとの報告もあります。

物流業界では、レジャー関連商品の需要は前年並みに維持されたものの、燃料価格の高騰とドライバー不足によるコスト増により、利益が圧迫されている状況です。広告代理店では、フランチャイズ飲食店の閉店が相次いでいるとされ、広告出稿先の減少により、売上にマイナスの影響が出ている事例も見られました。

雇用に関しては、地域の企業にとって人材確保の課題がより顕在化していることが明らかとなっています。人材派遣会社では、パート中心の求人が多いスーパーや小売店で採用が非常に厳しく、良い人材がなかなか見つからないという報告がありました。また、高時給や自宅近隣での勤務条件が整っている求人には応募が集まる傾向がある一方、それ以外の求人では応募が極端に少ない状態が続いています。これは、労働市場における需給ギャップが固定化されてきていることを意味しており、今後の人材戦略において柔軟な対応が求められます。

さらに、例年と比べて求人数が減少しているという報告も複数見られ、賃上げによって人件費が増加した企業が募集を抑制する動きも散見されます。これは、企業がコスト構造の見直しを迫られる中で、人材確保のための投資に慎重になっていることを示しています。専門学校関係者からも、物価上昇によって消費行動が限定され、購買意欲の変化がほとんど見られないとの意見が寄せられており、若年層を中心とした労働市場の動きにも影響が出始めていることがうかがえます。

このような状況を総合的に捉えると、北関東地域の経済は一部に回復の兆しがあるものの、物価上昇と人手不足という二重の課題が依然として重くのしかかっており、地域経済の先行きに対しては慎重な姿勢が必要とされる段階にあるといえます。企業の採用担当者にとっては、今後の人材確保に向けて、待遇の見直しや職場環境の整備だけでなく、労働者のニーズに合わせた柔軟な雇用形態の提供が求められるでしょう。また、消費行動の二極化に対応する商品・サービスの開発も、企業成長の鍵を握ることになります。

⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ

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