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2025年7月1日

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ペダル踏み間違い対策装置が2025年国際基準に!日本発技術が新型乗用車に義務化

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ペダル踏み間違い時加速抑制装置の搭載を義務づけます! ~道路運送車両の保安基準等の一部改正について~(国交省)

令和7年6月17日、国土交通省は交通事故の防止に向けた重要な一歩として、ペダルの踏み間違いによる急発進を抑制する装置の搭載を義務づけることを発表しました。この措置は、高齢者を中心に発生している交通事故の主な原因の一つであるアクセルとブレーキの踏み間違いを抑えるため、日本が独自に開発した先進的な安全技術を国際基準として採用したものです。

この装置は、停止中に運転者が誤ってアクセルを強く踏み込んだ際、車両前方に障害物がある場合に意図しない急発進を防ぐよう設計されています。具体的には、障害物との距離が1.0メートルまたは1.5メートルの位置にあり、かつ運転者がアクセルをフルストロークで踏み込んだ場合に、車両が障害物に衝突しないか、衝突時の速度が8km/hを超えず、通常時に比べて30%以上の減速が実現されることが要件とされています。また、視覚による警報表示や、機能を一時的に解除した際の表示義務など、ドライバーへの明確なフィードバックも求められます。

この新たな規制の対象となるのは、クラッチ操作を必要としないオートマチック車(電気自動車を含む)のうち、乗車定員10人未満の乗用車です。適用開始は、国内の新型車については令和10年9月1日から、輸入車については1年遅れた令和11年9月1日からとなります。これにより、日本の市場において販売されるすべての新型オートマ車は、この加速抑制装置の搭載が義務化されることとなり、交通安全のさらなる向上が期待されます。

今回の動きは、日本が国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)において提案した内容が昨年11月に合意されたことを受けてのものです。この技術は、議論開始当初から日本が中心となり、自国の事故防止における知見と技術力を活かして国際基準化に成功したものであり、まさに日本発の安全対策が世界標準として認められた実例といえます。

さらに今回の法改正では、農業や林業における作業中の安全性向上にも重点が置かれました。農林水産省による農作業安全検討会の議論を踏まえ、農耕用トラクタにおいては運転者席への座席ベルトの装着が義務付けられます。この新基準は令和9年1月1日より新型車および継続生産車に適用される予定です。加えて、林野庁が推進する高性能林業機械の現場使用に配慮し、特殊自動車に搭載される灯火器や後写鏡については、一定条件のもとで取り外しが可能となるよう基準が改められます。

このように、今回の制度改正は、自動車技術の進化とともに安全基準も国際的な枠組みで調和を進め、国内の交通事故削減を確実に進めていくという強い意志を反映したものです。高齢化社会が進む中、今後ますます重要性を増すであろう交通安全対策として、企業やメーカーの対応が問われることになります。とくに、自動車関連産業に携わる企業にとっては、この新制度への迅速な適応が求められることになりそうです。国際基準を取り入れたことで、日本の技術が世界の安全基準を牽引するモデルケースとして注目されることも間違いありません。

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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