2025年5月23日
労務・人事ニュース
令和7年お盆期間 東京~新函館間が最速3時間52分に短縮
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最終更新: 2025年5月22日 22:32
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最終更新: 2025年5月23日 10:12
お盆の一部時間帯における北海道新幹線青函トンネル内の高速走行(「時間帯区分方式」による時速260km走行)(国交省)
令和7年の夏期繁忙期にあたるお盆期間中、北海道新幹線において青函トンネル内の高速走行が実施されることが発表されました。対象となるのは、8月11日から12日、そして15日から18日までの合計6日間で、この期間中の一部時間帯に青函トンネル(全長約54キロメートル)を通過する新幹線が、通常時より大幅に速い時速260キロで運行される予定です。これは、通常の時速160キロと比べて100キロの速度向上となり、利用者にとっては移動時間の短縮と利便性の向上が期待される画期的な取り組みです。
この高速走行は「時間帯区分方式」と呼ばれる方法に基づいており、これは新幹線と貨物列車の運行時間帯を分けることで、新幹線に安全かつ安定した高速運行の枠を確保するというものです。この方式は、すでに令和2年度の年末年始において時速210キロでの試験的な運用が行われ、令和6年度のゴールデンウィークには時速260キロでの運行が実現しており、今回のお盆期間中もその成功を受けて継続的に実施される運びとなりました。
具体的な対象列車は、期間中の始発から午後3時30分頃までに青函トンネルを通過する便で、上り7本、下り8本、計15本の新幹線が高速走行の恩恵を受けます。ただし、初日の8月11日は運行時間帯が始発から正午頃までに限定されるため、対象列車は上り4本、下り6本の計10本にとどまります。最終日の8月18日には上り7本、下り7本の計14本が該当します。これにより、東京駅から新函館北斗駅までの所要時間が通常より5分短縮され、最速で3時間52分での到着が可能となります。
青函トンネルは、全長53.85キロメートルにも及ぶ日本最長の海底トンネルであり、鉄道輸送の大動脈としてその役割を担ってきました。一方で、新幹線と貨物列車が同じルートを共有しているという特殊な事情から、速度の制限やダイヤの調整が課題となっていました。こうした課題に対し、時間帯を分けることで高速運行を可能にする方式は、利用者の利便性を確保するだけでなく、鉄道輸送の効率化にも大きく貢献するものです。
このような施策の実現には、運行管理体制の強化やダイヤ調整の最適化、そして列車運行にかかわる関係者の綿密な協力が欠かせません。また、貨物輸送事業者との連携も極めて重要であり、貨物列車の運行が少ない期間を選定することで、乗客輸送の需要と安全を両立させる仕組みが構築されています。
企業の採用担当者にとっては、この高速化の背景にある鉄道輸送技術の進化や、大規模ダイヤ調整に伴う業務の複雑化に目を向けることが大切です。たとえば、新幹線の運行管理に携わるシステムエンジニアや、列車運行ダイヤの設計・調整を担当するプランナー、また高速走行に対応した保守・点検業務を担う鉄道技術者の採用ニーズは、今後ますます高まることが予想されます。さらに、新幹線による利便性向上は観光・物流・地域経済の活性化を促し、それに連動して接客業、観光業、運輸業といった周辺産業でも新たな人材需要が発生するでしょう。
技術的観点では、新幹線の高速走行に関わる信号システムや車両制御技術、安全確認手順の高度化などが求められるようになり、これらに対応できる人材の採用と育成が急務です。また、車内快適性の向上や走行中の揺れの軽減に取り組む製造業界でも、高速走行への対応設計を行う開発職のニーズが拡大すると見られます。さらに、長距離移動の短縮によって新たなビジネスチャンスが生まれ、それに伴う営業職や地域連携型人材の確保も課題となるでしょう。
社会の移動スタイルに変化が生じつつある中で、このような高速化は単なる交通サービスの改良にとどまらず、日本のインフラの柔軟性と革新性を象徴する動きでもあります。企業はこれを受け、新たなビジネスモデルの創出や、それを担う人材の確保・育成に積極的に取り組むことが求められています。高速運行に対応したダイヤ改正、輸送力の見直し、設備更新といった取り組みは、すべてが多職種にまたがる連携のもとで成り立っており、業界全体としての底上げが期待されます。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ