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2025年9月4日

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令和7年高卒者の就職内定率は99.9%、未内定者はわずか1人に

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令和7年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況(令和7年6月末現在)(福島労働局)


この記事の概要

福島労働局が取りまとめた令和7年3月新規高等学校卒業者の職業紹介状況によると、同年6月末時点で就職内定率は99.9%に達し、極めて高い水準を維持しています。県内就職率はやや減少したものの、求人倍率は2.85倍と堅調で、製造業や建設業を中心に幅広い業種で求人が見られました。


福島労働局が令和7年6月末時点で公表した新規高等学校卒業者の職業紹介状況によれば、就職内定率は前年と変わらず99.9%と非常に高い水準を維持しており、福島県内の若年層雇用における安定した動向が明らかになっています。総求人数は9,345人で、前年同月比では0.6%の微減にとどまり、全体として求人市場は堅調に推移していることが伺えます。

求職者数は3,274人であり、前年に比べて2.7%の減少が見られました。これは高校卒業者数そのものの減少や、大学進学者などの進路多様化によるものと考えられます。就職内定者数は3,273人で、未内定者はわずか1人という状況です。内定率が極めて高いことは、地域社会全体の受け入れ体制や企業側の積極的な採用意欲の表れとも言えるでしょう。

ただし、県内就職率は69.3%となっており、前年から2.1ポイントの減少が見られました。これは、進学や県外企業への志向が一部の学生の間で根強いことや、都市部への集中傾向が続いていることを反映しています。地域別に見ると、特にいわき市や相双地域での求人が若干減少傾向にあることも影響している可能性があります。

産業別に見ると、製造業の求人が3,652人と全体の39.1%を占めており、引き続き雇用の受け皿として大きな存在感を示しています。次いで建設業が1,895人で20.3%、卸売・小売業が1,152人で12.3%、医療・福祉が763人で8.2%と続いています。これらの業種は地域経済に密接に関わっており、高校生の雇用においても主軸となっていることがわかります。

また、求人倍率は2.85倍となり、前年から0.06ポイント上昇しました。これは求人数が求職者数を大きく上回っている状態を示しており、企業側の人材確保への強いニーズがうかがえます。特に中小企業においては、若年層の確保が事業継続の鍵となっているため、採用活動を積極化する傾向が顕著です。

地域別のデータを見ると、会津地域、中通り地域、浜通り地域それぞれで特色のある動きが見られます。会津地域では求人数が1,180人、求職者数が444人、就職内定者数が443人で、内定率は99.8%と高水準を保っています。中通り地域では求人数が5,928人、求職者数が2,028人、内定者数も同数の2,028人で内定率は100.0%。浜通り地域では求人数が2,237人、求職者数が802人、就職内定者数も802人で、こちらも内定率は100.0%という結果となりました。

一方、県外就職を希望する生徒数は1,004人で、前年と比較して4.4%増加しています。これは、都市部への進出意欲の高まりや、多様な職種・労働環境を求める傾向が強まっていることを示唆しています。その一方で、県内就職希望者は2,270人で前年よりも5.5%減少しており、地域への定着を促す取り組みの重要性が再認識される状況です。

産業構造の観点からも、製造業の求人が前年比で81人減少していることが明らかになっていますが、建設業では26人、卸売・小売業では38人の求人増加が見られました。これは、製造業における設備投資の動向や外部環境の影響に加え、建設業や流通業での人材需要が堅調であることを示しています。

職業別の求人動向を見ると、製造・建設関連の技能職が大きな割合を占めており、全体の求人構成においてもその重要性は高いままです。一方で、事務職やサービス業の求人も徐々に回復傾向にあり、多様な職種での採用が進んでいることが読み取れます。規模別にみても、従業員30人未満の小規模企業から1000人以上の大企業に至るまで、広範な求人が見られ、学生の選択肢が増加していることも注目に値します。

福島県全体としては、県内就職を希望する生徒の減少傾向が続く一方で、企業の採用意欲は堅調であり、特に地元企業による人材確保のための活動が重要になってきています。就職支援を行う学校やハローワークの連携によって、高校生と企業のマッチングが円滑に行われていることも、高い内定率の背景にあります。

今後の課題としては、県外就職志向の高まりに対応したキャリア教育の充実や、地元企業の魅力をより強く発信する必要性が挙げられます。働きやすい職場環境づくりや、職業体験の機会提供、若者向けの情報発信など、多角的な取り組みが求められています。

この記事の要点

  • 福島県内の高卒者の就職内定率は99.9%と非常に高水準
  • 就職未内定者は1人のみで前年から大幅減少
  • 求人倍率は2.85倍で企業の人材確保意欲が継続
  • 県内就職率は69.3%で2.1ポイント減少
  • 製造業が最多の求人を占めるが前年比で微減
  • 建設業や卸売・小売業では求人が増加傾向
  • 県外就職希望者は増加し、都市部志向が継続
  • 地域別では中通りと浜通り地域の内定率が100%
  • 小規模から大企業まで幅広い採用ニーズあり
  • 地元定着を促進する教育と支援が引き続き重要

⇒ 詳しくは福島労働局のWEBサイトへ

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