労務・人事ニュース

令和7年 佐賀市地場産品支援事業費補助金について（需要開拓事業・新商品等開発事業・知的財産権取得事業）

この記事の概要

佐賀市では、地域の中小企業や個人事業者が地場産品の需要開拓や新商品の開発、さらに知的財産権の取得を通じて経営基盤を強化できるよう支援制度を設けています。補助対象経費の2分の1を上限とし、最大15万円までの補助金を交付します。

佐賀市は、地域産業の振興と地場産品の魅力を高める取り組みとして、需要開拓・新商品等の開発・知的財産権の取得に関わる事業者を対象に、費用の一部を補助する支援制度を実施しています。この制度は、市内に本社または主要な事業所を持つ中小企業者や個人事業者、またはその構成団体に対して展開されており、地域の特色を生かした産業活動を促進することを目的としています。

補助対象となる取り組みは大きく三つに分かれています。第一に需要開拓事業として、ホームページの新規作成やECサイトの構築、モール型ECサイトへの出店、クラウドファンディングへの出品といった販路拡大の取り組みが挙げられます。第二に新商品等開発事業では、地域資源や特性を生かした商品開発や広報・宣伝に関する費用が対象となります。例えばポスター、パンフレット、広報誌などを用いた効果的なマーケティング活動が含まれます。そして第三に、知的財産権取得事業では、商品や技術の特許・商標・意匠の出願および登録に必要な費用が補助されます。これには弁理士への報酬や出願料、審査請求料などが含まれます。

補助率はいずれの事業も対象経費の2分の1以内とされ、年度内における補助金の交付限度額は1事業者あたり15万円が上限となります。特許取得に関しては10万円まで、国際出願の場合は最大15万円の補助が可能です。商標取得の場合は5万円、意匠取得については10万円までと明確な上限が定められており、事業者が費用対効果を見極めながら活用しやすい設計となっています。

なお、この補助金制度を利用するにあたっては、交付申請書、補助事業計画書、事業計画書に必要事項を記入のうえ、見積書などの添付資料とともに市へ提出する必要があります。特に知的財産権取得事業については、出願日から1年以内の申請が必須とされており、申請時期を逃さないよう留意が求められます。

この制度は、中小企業が抱える「新しい取り組みに挑戦したいが、資金的な余裕がない」といった課題に対する具体的な支援策として非常に意義深いものです。販路開拓によって売上の拡大が見込まれるだけでなく、知的財産の取得によって模倣やブランド毀損を防止できるため、経営基盤の安定化と長期的な競争力の向上が期待されます。

地域経済の活性化には、こうした地に根ざした企業の創意工夫と、それを支える行政の制度設計が不可欠です。佐賀市の取り組みは、まさに地域と企業が協働して未来を築くための好例であり、事業拡大を目指す事業者にとって貴重な支援の機会となることでしょう。

この記事の要点

• 佐賀市が地場産品の需要開拓、新商品開発、知的財産取得を支援
• 補助率は対象経費の2分の1以内で、最大15万円
• 補助対象は市内に事業所を持つ中小企業や個人事業者
• 特許取得には最大10万円、国際出願の場合は15万円を補助
• 商標取得は5万円、意匠取得は10万円を上限とする
• 補助申請は1事業者1回、知的財産権取得は出願から1年以内に申請

⇒ 詳しくは佐賀市のWEBサイトへ