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2025年8月16日

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令和7年4月の内航船輸送量は24,336千トン、前年同月比4.4%減の低下傾向

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内航船舶輸送統計月報の概要(令和7年4月分)(国交省)


この記事の概要

令和7年4月における内航船舶輸送統計によると、総輸送量は24,336千トン、輸送距離を考慮したトンキロベースでは12,299百万トンキロとなり、いずれも前年同月比で減少しました。燃料消費量や航海距離も減少しており、輸送効率にも影響が見られます。


令和7年7月29日に公表された内航船舶輸送統計月報によれば、同年4月の内航船舶による総輸送量は24,336千トンで、前年同月と比較して4.4%の減少となりました。また、輸送量に輸送距離を掛け合わせたトンキロベースでは12,299百万トンキロで、こちらも6.5%の減少が確認されました。物流全体の動向を捉える上で重要な指標となるこれらの数値は、国内の内航輸送がやや低調であったことを示しています。

コンテナおよびシャーシの輸送量に関しては、それぞれ1,725千トンおよび753千トンという実績が示されました。これらは主に都市間輸送や効率的な荷物の積み替えに利用されるものであり、特にサプライチェーン全体の流動性を確保するうえで欠かせない輸送手段です。現在の数値は安定した推移に見える一方、物量全体の減少に伴い今後の変動にも注視が必要です。

品目別に見ると、砂利・砂・石材が前年同月比で13.8%の増加となった一方で、石灰石は7.5%減、セメントは1.2%減、鉄鋼は1.1%減というように、建設・インフラ系資材において減少傾向が顕著でした。さらに、石炭は19.7%と大幅な減少を記録し、原油は4.4%増とやや持ち直したものの、重油5.2%減、揮発油8.8%減、その他の石油及び石油製品8.2%減、化学薬品7.3%減など、多くの品目で前年を下回る結果となりました。

これに対し、トンキロベースで見ると傾向に違いも見られます。砂利・砂・石材は3.5%減となり、輸送量は増えたものの輸送距離は短かったことが示唆されます。石灰石は15.1%減、セメントは8.7%減、鉄鋼は4.5%減と、輸送距離も含めて減少している品目が多く、エネルギー関連では石炭が10.4%増と例外的な増加を見せています。これは遠方からの輸送が増えたことを反映しており、需要地と供給地の地理的な変化が背景にある可能性が考えられます。なお、原油は0.6%減と横ばいに近い動きで、他の石油製品や化学薬品は全体的に輸送距離も減少傾向にあります。

燃料消費量に関しては、合計で179,712千リットルとなり、前年同月比で1.0%の微減にとどまりました。航海距離の合計は10,328千キロメートルで、こちらは前年同月比で5.6%の減少となっています。このことから、船舶の運航数あるいは航行距離そのものが減少しており、全体として物流の縮小傾向が見受けられます。

輸送効率については、内航船舶全体で39.9%という結果となりました。これは、船舶が本来持つ積載能力に対して実際に使用された割合を示すもので、効率的な運航を実現できているかを評価するための指標です。用途別に見ると、貨物船が40.6%、油送船が38.6%となっており、いずれも50%を下回っている点が今後の課題として浮かび上がります。輸送効率の改善は、燃料使用量や環境負荷の削減と密接に関係しており、今後の政策立案においても重視されることになるでしょう。

全体として令和7年4月の内航輸送は、数量・距離・効率のいずれにおいても前年同月を下回る結果が多数を占めました。物流の安定供給を支える内航輸送の現状を踏まえ、企業にとっては輸送計画やコスト管理、さらには環境対応を含めた中長期的な戦略の見直しが必要な局面に来ているといえます。

この記事の要点

  • 総輸送量は24,336千トンで前年同月比4.4%減
  • 輸送量に対する距離の合計は12,299百万トンキロで6.5%減
  • コンテナ輸送量は1,725千トン、シャーシは753千トン
  • 砂利・砂・石材は13.8%増だが石炭は19.7%減、化学薬品は7.3%減
  • 燃料消費量は179,712千リットルで1.0%減少
  • 航海距離は10,328千キロメートルで5.6%の減少
  • 輸送効率は全体で39.9%、貨物船は40.6%、油送船は38.6%

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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