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2025年8月21日

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令和7年6月の愛知県有効求人倍率1.28倍

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令和7年6月分 速報 最近の雇用情勢(愛知労働局)


この記事の概要

令和7年6月時点における愛知県の有効求人倍率は1.28倍となり、前月から0.04ポイント低下しました。求人の減少と求職者の増加という動きが見られる中、企業の採用担当者にとっては人材獲得戦略の見直しが必要なタイミングです。


令和7年8月1日に厚生労働省愛知労働局が公表した最新の雇用統計によれば、令和7年6月の愛知県における有効求人倍率(季節調整値)は1.28倍となり、前月と比較して0.04ポイントの低下が見られました。有効求人数は127,415人で前月比2.3%の減少、一方で有効求職者数は99,882人で1.2%の増加となっており、求人と求職の動きが反比例する構図が明らかになっています。これらの数値は、単に雇用の需給バランスの変化を表すだけではなく、企業にとっての採用活動の難易度や方向性にも大きな影響を及ぼす重要な指標です。

また、新規求人倍率も2か月連続で低下しており、今回は0.06ポイント減の2.35倍となっています。新規求人数は41,460人で前月比6.2%減少し、新規求職者数も17,610人で4.2%の減少となりました。このように求人市場全体においては、求職活動と求人活動の双方が縮小傾向にあり、採用をめぐる環境には慎重さが求められる局面にあります。

さらに注目すべきは、正社員に限った有効求人倍率(原数値)が1.10倍で、対前年同月比で0.01ポイント上昇し、48か月連続で1倍台を維持している点です。これは、安定雇用に対する需要が一定水準で継続していることを示しており、正社員採用に関しては引き続き高い競争環境が続いていることがうかがえます。

企業の採用担当者にとって、これらのデータは単なる統計ではなく、日々の人材戦略を立案するうえでの根拠となる情報です。求人倍率が下がったからといって採用が容易になるとは限らず、求職者の増加が示すように、より多くの人材が市場に流れ込んでいる中で、自社がいかにして優秀な人材を見極め、確保するかが重要なポイントとなります。

採用戦略においては、まず自社がどのような人材を必要としているのかを改めて明確にし、それに基づいた求人内容の見直しが必要です。特に現在のように求人が減少している局面では、応募者が選ぶ企業の幅が狭まり、採用情報の質と分かりやすさが求職者の選択に与える影響は一層大きくなります。職務内容やキャリアパス、福利厚生、企業文化といった情報を明確に提示し、他社との差別化を図ることが求められます。

加えて、採用活動におけるスピードも鍵を握ります。求人倍率が高止まりしている状態では、求職者は複数の企業に同時に応募している可能性が高いため、採用プロセスに時間をかけすぎると、他社に人材を奪われるリスクが増します。書類選考から面接、内定、そして入社までの流れを迅速に進める体制づくりが必要です。

デジタル化の進展により、ハローワークのインターネットサービスを通じてオンラインで求職登録を行うケースが増えていることも背景として押さえておくべきです。企業はこのような新たな応募ルートを活用し、オンライン説明会やWeb面接、SNSによる企業情報発信といった方法で、求職者との接点を広げる取り組みが効果的です。

また、有効求人倍率の変動は、短期的な景気の動向や業界ごとの特性にも左右されます。製造業が多く集まる愛知県では、景気に対する感応度が高く、外部環境の影響を受けやすいという特徴があります。そのため、採用担当者は単月の数値だけでなく、中長期的な雇用トレンドを見据えた柔軟な戦略構築が求められます。

人材の定着率向上も、今後の採用におけるテーマのひとつです。せっかく採用した人材が短期間で離職してしまえば、採用コストは無駄となり、現場の業務にも支障をきたすことになります。働きやすい職場環境の整備や、入社後の教育研修制度、メンター制度の導入など、受け入れ体制の強化にも注力することが必要です。

このように、有効求人倍率の変動は単なる数値の増減にとどまらず、企業の採用活動全体に対して多面的な影響を及ぼします。採用担当者は数字の動向を正確に読み取り、自社の置かれた業界や地域の特性と照らし合わせながら、常に最適な人材戦略を模索し続ける姿勢が求められます。それが結果として、企業の成長を支える強い人材基盤の構築につながるのです。

この記事の要点

  • 令和7年6月の愛知県有効求人倍率は1.28倍で前月から低下
  • 有効求人数は減少、求職者数は増加しており人材競争が激化
  • 新規求人倍率も2.35倍に低下し求人活動に慎重さが見られる
  • 正社員求人倍率は1.10倍で48か月連続1倍台を維持
  • 企業は採用スピードと情報発信の質を同時に強化すべき
  • デジタル活用による応募ルートの拡大が採用活動の鍵となる
  • 中長期的な雇用トレンドと地域特性を踏まえた戦略が重要
  • 採用後の定着率向上に向けた受け入れ体制の整備が不可欠

⇒ 詳しくは愛知労働局のWEBサイトへ

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