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2025年8月21日

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令和7年6月奈良県有効求人倍率1.18倍

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奈良県の一般職業紹介状況(令和7年6月分)について(奈良労働局)


この記事の概要

令和7年6月における奈良県の有効求人倍率は1.18倍で、前月より0.01ポイント減少しました。就業地別では1.34倍と高めを維持している一方、新規求人倍率は1.96倍でやや減少傾向です。


奈良労働局が令和7年8月1日に発表した「令和7年6月分 一般職業紹介状況」によれば、奈良県の有効求人倍率は1.18倍となり、前月から0.01ポイント減少しました。この数字は全国平均の1.22倍を下回ってはいるものの、依然として1倍以上を維持しており、求職者数よりも求人数が多い状態にあることを示しています。就業地別では1.34倍とさらに高く、地域内での人材需要が依然として高いことが読み取れます。しかし、こうした数字の背景を正確に把握しなければ、効果的な採用活動にはつながりません。

有効求人数は21,509人で前月比0.1%減、有効求職者数は18,271人で0.7%増加しました。このように求人数が微減する一方で、求職者数がやや増加しているという状況は、企業側の採用意欲が横ばいまたはやや後退している中で、働く意欲のある求職者は少しずつ増えていることを表しています。つまり、市場には人材がいるものの、その人材を惹きつけるだけの求人内容が求められているという構図が見えてきます。

特に注目したいのは、新規求人倍率の動きです。6月の新規求人倍率は1.96倍と高水準であるものの、前月より0.01ポイント減少しています。新規求人数は7,265人で6.5%の減少、新規求職者数も3,716人で5.6%減少しています。このように、新たに採用を検討する企業数も、求職活動を開始する人も、どちらも慎重な姿勢を見せていることがわかります。採用担当者にとって、これは採用市場における競争のルールが静かに変わりつつあることを意味しています。

業種別にみると、医療・福祉分野の新規求人は2,658人と前年同月比で16.4%増加しており、慢性的な人手不足に対応するための採用強化がうかがえます。製造業も3.6%の増加、建設業も7.5%の増加となっており、特定の産業における人材需要が引き続き強いことが明らかです。一方で、サービス業は13.5%の減少、運輸・郵便業も10.3%の減少となっており、業種による採用動向のばらつきが非常に大きいという点も見逃せません。企業の採用担当者は、自社の業種がどのような位置にあるのかを把握し、それに応じた戦略を講じることが不可欠です。

採用戦略において今後ますます重要になるのは、「選ばれる企業」であることを意識した情報発信です。求職者は給与や勤務時間といった基本的条件だけでなく、企業文化や働きがい、柔軟な働き方、キャリアアップの道筋など、多面的な要素をもとに応募先を選ぶ傾向にあります。特に奈良県のように、地元志向が強い地域では「地域に根ざしている安心感」や「生活との両立のしやすさ」といった情報も大きな訴求ポイントとなります。これらを求人票や採用サイト、SNSなどを通じて明確に打ち出していくことが、求職者の心を動かす第一歩となります。

また、採用プロセス全体のスピード感も今後の成果を左右する重要な要素です。優秀な人材ほど複数の企業から同時にアプローチを受けている可能性が高く、面接日程の調整や内定通知に時間がかかると、機会を逃すリスクが高まります。面接の予約や合否の連絡、入社手続きに至るまで、一貫したスムーズな対応が求職者からの信頼を得るポイントとなります。

採用後の人材定着にも配慮が必要です。近年では、早期離職を防ぐための定着支援策として、メンター制度や定期面談の実施、スキルアップ支援などの導入が効果を上げています。これにより、採用にかけたコストや労力を無駄にせず、長期的な人材育成に結びつけることが可能になります。

奈良県では、オンラインでの求職活動も拡大傾向にあり、ハローワークインターネットサービスの利用が急増しています。企業側もこれに合わせ、Web上での求人情報の発信強化や、オンライン面接の導入、デジタル対応の強化などが求められています。紙媒体や現地説明会に頼るだけではなく、デジタル空間でも存在感を発揮することが新たな応募者層の獲得につながるでしょう。

最後に、求職者の属性にも注目すべきです。離職者のうち自己都合離職者が6.2%増加、事業主都合離職者も4.1%増加しており、労働市場に不安を感じて転職を決断した層が増えていると考えられます。こうした層は比較的即戦力として期待できることもあり、企業側としては柔軟な雇用形態や研修制度を用意することで、受け皿となる準備が重要です。

採用活動は単なる「人を集める作業」ではなく、「適切な人材との出会いと関係構築」のプロセスです。奈良県のように、有効求人倍率が比較的高めに推移している地域においても、採用市場の変化を的確に捉え、柔軟かつ戦略的に対応する姿勢こそが、長期的な企業成長の土台となるのです。

この記事の要点

  • 令和7年6月の奈良県有効求人倍率は1.18倍で微減傾向
  • 就業地別の求人倍率は1.34倍と高めを維持している
  • 新規求人倍率は1.96倍でやや減少、求人・求職者数ともに減少傾向
  • 医療・福祉や製造業では求人が増加、サービス業や運輸業では減少
  • 採用活動では情報発信の質とスピードが重要となっている
  • 早期離職防止のための定着支援策が求められている
  • デジタル対応の強化が新たな応募者層の獲得に寄与する
  • 自己都合や事業主都合による離職者へのアプローチが効果的

⇒ 詳しくは奈良労働局のWEBサイトへ

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