2025年7月28日
労務・人事ニュース
参加費1万円で全8回受講可能、地域伝統を学ぶ後継者育成講座が阿南市で9月開講
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「夜勤なし」/正看護師/眼科/クリニック/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年7月28日 05:04
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「時短勤務可」/准看護師・正看護師/デイサービス/保育園/幼稚園/介護施設
最終更新: 2025年7月28日 05:04
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「駅チカ」/准看護師・正看護師/眼科/クリニック/研修が充実で安心
最終更新: 2025年7月28日 05:04
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「夜勤なし」/正看護師/内科/小児科/アレルギー科/クリニック
最終更新: 2025年7月28日 05:04
地域伝統工芸の未来を担う全8回講座が9月から開始、阿南市在住者を対象に募集
阿南商工会議所では、地域に伝わる伝統工芸「阿波踊り竹人形」の技術を次世代へと受け継ぐため、9月から12月にかけて開催される「未来へつなぐ後継者育成講座」の参加者を現在募集しています。この取り組みは、職人の高齢化が進む中、貴重な地域文化を未来に残すことを目的としており、阿南市が誇る伝統技術の継承と振興に向けた本格的な後継者育成事業です。講座の講師は、かつて「阿波の名工」として表彰された故鶴羽博昭氏の技術を受け継ぎ、阿南市内で活動する伝承団体「阿南市阿波踊り伝承会」が担当し、長年培われた熟練の技を直接指導する貴重な機会となります。
竹人形づくりは、五三竹の持つ独特な質感や形状を活かし、細かな竹パーツを一つひとつ手作業で切り出し、それらを緻密に組み合わせて完成させる非常に繊細な技術です。まるで今にも踊り出しそうな男踊りや女踊り、さらには鳴り物まで、1体1体に命を吹き込むような表現力が求められるため、単なる工作とは一線を画す高度な工芸技術です。本講座では、8回の講座を通じてその基本から応用までを学び、最終的には完成した作品を展示する場も設けられる予定です。竹細工の基礎技術のみならず、商品としての魅力を持たせるための工夫や、新しい商品開発への応用も視野に入れた実践的な内容となっており、伝統を学びながらも現代的な感性を育むことができる構成となっています。
講座の対象は、阿南市在住で65歳未満の方とされており、地元の将来を担う若い世代に向けた技術伝承の取り組みとなっています。定員は10人と限られており、応募者多数の場合は抽選で決定されるため、参加を希望する場合は早めの申し込みが必要です。参加費は1万円で、基本的な工具費も含まれています。全日程は午前9時から正午までの時間帯で行われ、全8回のうち6回以上の出席があれば修了証書が発行される予定です。修了者には伝承者としての第一歩を踏み出す認定が与えられ、今後の活動や後継者としてのさらなる学びへと繋がっていきます。
竹人形の歴史は、昭和40年に始まりました。かつては新野町を中心に15軒もの事業者が竹人形の製造に従事しており、一大地場産業として県内外に広く出荷されていました。しかし、平成に入り後継者不足が深刻化し、最終的には鶴羽博昭氏ただ一人を残すのみとなっていました。平成21年には初の後継者養成講座が開講され、8名の後継者が誕生したことを契機に、翌年「阿南市竹人形伝承会」が正式に発足しました。以降、伝承会は技術の継承に加え、新商品の企画やLEDを活用した現代的な竹人形の開発にも取り組んできましたが、発足から16年が経過した今、再び人材の確保と技術継承が喫緊の課題となっているのです。
この講座は、伝統技術に関心を持つ市民にとって、技術だけでなく歴史や文化への理解を深めることができる貴重な学びの場でもあります。伝統工芸を地域資源として活用し、観光や地域ブランディングに活かす動きが全国的に高まる中、こうした地元主導の取り組みは持続可能な地域経済の形成にも大きく貢献します。また、企業のCSR活動や地域連携の一環としても、こうした後継者育成事業に関心を持つことは、企業の地域理解や社会的責任を果たす上での一助となるでしょう。
申込期限は令和7年7月31日(木)であり、申込は専用フォームから簡単に行うことができます。現在、参加に関心のある市民に向けて積極的な呼びかけが行われており、ものづくりに興味のある方、伝統に関わる仕事に将来携わりたい方、地域文化を守り育てる意義に共感する方にとって、この講座は非常に意義深い内容となっています。興味を持った方はぜひ一度その扉をたたいてみてはいかがでしょうか。あなたの手で、阿南市の伝統が未来へと受け継がれることになるかもしれません。
⇒ 詳しくは阿南商工会議所のWEBサイトへ