労務・人事ニュース

  • TOP
  • お知らせ
  • 労務・人事ニュース
  • 山形県の令和7年5月有効求人倍率1.31倍

2025年7月12日

労務・人事ニュース

山形県の令和7年5月有効求人倍率1.31倍

Sponsored by 求人ボックス

最近の雇用情勢について(令和7年5月内容)<新規学卒者を除く>(山形労働局)

令和7年5月の山形県における有効求人倍率は1.31倍となり、前月から0.03ポイント低下したことが明らかになりました。正社員に限った場合の有効求人倍率は1.05倍で、前年同月と同じ水準を維持しています。このような雇用動向を踏まえると、企業の採用担当者にとっては、単に募集をかけるだけでは人材確保が難しい時代に入っていることを意味しています。採用戦略の再構築が求められる中、今回のデータが示唆するポイントと、現場で実行すべきアクションについて詳しく見ていきます。

まず、求人側の動きを見ると、5月の新規求人数は7395人と、前年同月に比べて7.6%の減少となりました。特に注目すべきは、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉といった主要産業で新規求人が軒並み減少している点です。一方で、運輸業・郵便業やサービス業など、一部の業種では求人が増加していることから、業種間での人材需要のばらつきが大きくなっていることがうかがえます。

一方、求職者の動きにも変化が見られます。新規求職申込件数は4110件で、こちらも前年同月比5.2%の減少となりました。無業者、在職者、離職者のいずれのカテゴリにおいても減少傾向が見られ、求職活動に消極的な層が増えている可能性があります。物価の高騰や将来不安といった社会情勢の影響が、労働市場にも波及していることが考えられます。

このような情勢の中で、有効求人倍率が高止まりしているという事実は、企業にとって二重の意味を持ちます。一つは、求人に対する応募が集まりにくくなっている現実です。そしてもう一つは、既に雇用されている労働者が転職市場に出にくくなっている、つまり人材の流動性が低下しているという点です。この状況で即戦力を求める採用活動を続けていても、成果につながる確率は著しく下がってしまいます。

採用担当者にとって、このような市場環境において有効な戦略とは、まず自社が求める人材像を再定義することです。これまでのように経験者や専門資格保有者を前提とした採用から一歩踏み込み、ポテンシャル採用や職種未経験者の育成を前提とした人材確保へと軸を移す必要があります。企業が求職者に対して提供できる成長機会や教育制度の整備を打ち出すことで、応募意欲の喚起につながります。

また、求人票の表現方法や掲載媒体の見直しも不可欠です。山形県内においてはハローワークが主な求人媒体として機能していますが、求職者側の多様化したニーズに対応するには、オンラインでの情報発信やソーシャルメディアを活用したブランディングも重要となってきています。企業の文化や働く環境を可視化し、具体的なキャリアビジョンを示すことで、求職者の心をつかむ可能性が高まります。

さらに、雇用条件の見直しも求められています。新規求人に占める正社員の割合は47.7%と、前年同月比で1.0ポイント上昇していますが、これは非正規から正規雇用への転換ニーズが顕在化してきた証拠でもあります。長期的な雇用を希望する求職者に対し、安心感を与えることができる制度設計が、今後の採用活動では大きなアドバンテージとなるでしょう。

また、地域特性を活かした採用戦略も検討する価値があります。山形県のような地方都市では、都市部とは異なる生活環境やコミュニティの密接さが魅力となる一方で、通勤手段や住宅事情など、日常生活に直結するインフラ面の課題もあります。企業側はこれらの地域特性を理解した上で、住宅手当や交通費補助、ワークライフバランスの確保といった支援策を打ち出すことで、地域に根付いた人材確保につながると考えられます。

一方で、雇用保険の受給者数は前月比0.4%増と微増にとどまっており、失業給付の受給者が再就職に向けて動き始めている兆しも見られます。ここで採用のタイミングを逃さず、積極的に求人情報を提供することで、潜在的な求職者層へのアプローチが可能となります。今後、企業としては採用の「待ち」の姿勢ではなく、「攻め」の姿勢を明確にすることが重要です。

最後に、企業の採用活動は単なる人材確保の手段ではなく、組織の価値を社会に伝える重要な役割も担っています。採用担当者は単に人手を埋めるだけでなく、将来的に企業を支える人材をいかに育て、定着させるかという視点を持つことが求められています。今回の有効求人倍率の変化は、採用市場の複雑化と労働者ニーズの多様化を物語っており、その動きに対してどれだけ柔軟に、そして迅速に対応できるかが、今後の企業競争力を左右すると言っても過言ではありません。

⇒ 詳しくは山形労働局のWEBサイトへ

パコラ通販ライフ
それ以外はこちら