2025年6月30日
労務・人事ニュース
年間116頭を処理する皆野町の小規模ジビエ施設が第41号認証、少人数運営でも品質を維持
-
「夜勤なし」/正看護師/整形外科/リハビリテーション科/内科/病院
最終更新: 2025年6月29日 22:37
-
「ブランクOK」/准看護師・正看護師/整形外科/リハビリテーション科/内科/クリニック
最終更新: 2025年6月29日 22:37
-
「土日祝休み」/正看護師/整形外科/リハビリテーション科/内科/病院
最終更新: 2025年6月29日 22:37
-
「車通勤OK」/正看護師/介護施設/研修が充実で安心
最終更新: 2025年6月29日 22:37
国産ジビエ認証施設の第41号認証について(桜東風sakuragochi 皆野ジビエ加工場)(農水省)
令和7年6月13日、農林水産省が認証を進めている国産ジビエ認証制度に基づき、新たに第41号として認証された施設「桜東風sakuragochi 皆野ジビエ加工場」が正式に発表されました。この施設は埼玉県秩父郡皆野町に位置し、合同会社Bonpuが運営しています。今回の認証は、平成30年から運用が開始されたこの制度にとって、地域と制度の信頼性を高める重要な一歩であるといえます。
この施設が持つ最大の特長は、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、令和5年度に民間主導で整備されたことにあります。民設・民営でありながら、行政と連携を図りながら精度の高い処理工程と地域密着型の販売戦略を実現しています。取扱獣種はシカに限定されており、令和6年度には年間116頭の処理実績を上げている点が、運営の確実性と需要の存在を示しています。従業員は常勤2名、非常勤2名の計4名という少数精鋭の体制で運営されており、迅速な搬入から処理、出荷までの一貫した流れが効率的に構築されています。
この施設では、食肉の品質と衛生管理に徹底したこだわりを見せています。シカの捕獲から加工までの時間を最短に抑えることで鮮度を保持し、処理後は急速冷凍により菌の繁殖を防止する工夫がなされています。さらに、ジビエの本場とも言えるフランスからシェフを招き、リエットや赤ワイン煮込みなどの本格的なジビエ加工品を共同開発している点も他にはない取り組みです。これらの製品は、県内外のレストランや直売所、さらにはオンラインショップで販売されており、消費者が家庭でも簡単に本格的なジビエ料理を楽しめるようになっています。
地域連携の面でもこの施設は高い評価を受けています。皆野町と協力し、町立の小中学校でジビエを取り入れた給食を提供することが実現されており、これは単なる食育の一環にとどまらず、地域の子どもたちに地元の自然資源とその価値を伝える教育的な意義を持っています。さらに、週末にはキッチンカーを活用し、県内各地の道の駅やイベントに出店。自社製品であるシカ肉のハンバーガーやソーセージを提供するなど、積極的に地域コミュニティと接点を持つ活動が展開されています。
また、施設の広報活動にも工夫が凝らされており、公式ホームページやInstagramなどを通じて施設の活動や製品情報、イベント出店予定などが発信されています。こうした情報発信の姿勢は、消費者との信頼関係構築を進めると同時に、地元のブランド力を高める効果も期待できます。
このように、桜東風sakuragochi 皆野ジビエ加工場は単なる食肉処理施設にとどまらず、捕獲・加工・販売・教育・地域貢献という一連の流れを一体的に担う地域モデルとしての機能を果たしています。加えて、国産ジビエ認証制度の基準を全て満たしているという点は、企業の品質管理意識と責任ある経営の表れであり、今後の地方創生や持続可能な野生鳥獣対策においても参考となる取り組みであるといえるでしょう。
企業の採用担当者にとっても、こうした事業の在り方は非常に示唆に富んでいます。小規模でありながら明確な理念と戦略に基づいた運営、人材の役割分担とチームワーク、そして地域社会との接点を意識したビジネスモデルは、従業員のモチベーションや企業としての社会的価値を高める手段として学ぶ点が多いといえます。とりわけ、衛生管理の徹底、商品開発の専門性、販路の多様化といった要素は、人材に対するスキルセットや教育体制の設計にも直結しており、企業内での応用が十分に可能です。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ