2025年8月23日
労務・人事ニュース
年間149頭処理の富士山ジビエセンター、第42号国産ジビエ認証施設に
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最終更新: 2025年8月23日 07:02
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国産ジビエ認証施設の第42号認証について(富士吉田市立富士山ジビエセンター(DEAR DEER))(農水省)
この記事の概要
令和7年8月6日、山梨県富士吉田市にある「富士吉田市立富士山ジビエセンター(DEAR DEER)」が国産ジビエ認証制度に基づく第42号認証施設として正式に認定されました。この施設は株式会社ふじよしだまちづくり公社が運営する公設民営の食肉処理施設で、年間149頭のシカを処理し、衛生管理や流通規格の遵守、トレーサビリティ確保など高い基準を満たしています。
農林水産省が推進する国産ジビエ認証制度は、平成30年5月18日に制定され、衛生管理基準やカットチャートに基づく流通規格の遵守、適切なラベル表示によるトレーサビリティの確保などを行う食肉処理施設を認証する制度です。その目的は、安全で品質の高いジビエを安定的に供給し、消費者の信頼を確保することにあります。今回新たに認証を受けた「富士吉田市立富士山ジビエセンター(DEAR DEER)」は、この制度に規定される全ての要件を満たしたことが認められ、第42号の国産ジビエ認証施設となりました。
この施設は山梨県富士吉田市に位置し、株式会社ふじよしだまちづくり公社が指定管理者として運営しています。代表取締役の堀内茂氏のもと、令和6年度に山梨県鳥獣被害防止総合対策事業補助金を活用して整備され、公設民営の形態を採用しています。取扱獣種はシカで、年間処理頭数は149頭にのぼります。従事者は6名で、そのうち3名はパートやアルバイトとして勤務しています。
主な販路としては、施設に併設されたショップ、道の駅富士吉田、ECサイト、そしてふるさと納税の返礼品としての商品提供などがあり、地域内外への販売経路を確立しています。特に道の駅富士吉田は国内有数の来訪者数を誇り、その立地を活かして観光客や地元住民にジビエ商品を広く届けています。商品ラインナップには、ハムやソーセージ、ハンバーガーなど初めての人でも手軽に楽しめる加工品が揃えられており、ジビエに馴染みのない層への普及にも力を入れています。
この施設の特徴的な取り組みとして、地元猟友会員向けのジビエ衛生管理セミナーが挙げられます。捕獲段階から品質と衛生管理を徹底し、良質な個体のみを搬入する体制を構築しています。また、教育施設としての役割も担い、「ジビエを知って命の大切さを考える」をテーマに学習会を開催。子どもから大人まで幅広い世代に、ジビエの魅力や命の尊さについて理解を深めてもらう機会を提供しています。
施設のモットーは「富士山を食害から守る」であり、野生鳥獣を単なる農林業への加害者として捉えるのではなく、地域資源として有効活用することで「マイナス」を「プラス」に変えることを目指しています。食害をもたらす野生鳥獣であっても、その命を無駄にせず、地域経済や食文化の発展に繋げるという理念が、日々の運営に反映されています。
このような高い衛生基準、品質管理、教育活動、地域資源活用の取り組みが評価され、国産ジビエ認証制度の厳しい審査を経て認証を取得したことは、地域のジビエ産業における新たなモデルケースとして注目されます。また、この施設の存在は、地元の捕獲活動や農作物被害防止にも貢献し、ジビエ利用の拡大と地域の活性化を同時に実現する好例といえるでしょう。
この記事の要点
- 富士吉田市立富士山ジビエセンターが国産ジビエ認証制度第42号施設に認定
- 施設は年間149頭のシカを処理し、6名の従業員が従事
- 販路は併設ショップ、道の駅富士吉田、ECサイト、ふるさと納税
- 地元猟友会員向けに衛生管理セミナーを実施
- 教育活動として命の大切さを学ぶ学習会を開催
- 「富士山を食害から守る」をモットーに地域資源化を推進
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ