2025年9月3日
労務・人事ニュース
技能検定合格者が32万5,560人、令和6年度は合格率45.2%
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最終更新: 2025年9月2日 09:35
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最終更新: 2025年9月2日 09:35
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最終更新: 2025年9月2日 22:37
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最終更新: 2025年9月2日 22:37
令和6年度「技能検定」の実施状況を公表します(厚労省)
この記事の概要
厚生労働省は令和6年度の技能検定実施状況を公表し、合格者数が32万5,560人となったことを明らかにしました。制度開始以来の累計合格者は904万6,747人に達し、「技能士」の称号を得た技術者が増加しています。合格率は前年度より1.2%増の45.2%でした。
厚生労働省は、令和6年度に実施された技能検定の結果を取りまとめ、公表しました。技能検定制度は、働く上で求められる実践的な技能を国が評価・認定する制度であり、合格者には「技能士」の称号が与えられます。今回発表されたデータによると、令和6年度の合格者数は32万5,560人であり、制度が開始された昭和34年度からの累計合格者数はついに904万6,747人に達しました。これは長年にわたり、日本の産業界を支えてきた技能者の育成と評価が継続されてきた結果であり、制度の定着と信頼性の高さを象徴する数字です。
今回のデータには訂正が含まれており、令和7年8月4日に正誤表が反映された最終版が公表されています。これに基づき、より正確な情報が示されたことから、制度運営の透明性と信頼性の確保にも配慮がなされていることが分かります。公表された実施状況の概要によれば、受検申請者数は72万130人で、前年の令和5年度に比べて89,542人減少し、率にして11.1%の減となりました。この減少は一時的な要因や職種構成の変化によるものと考えられますが、今後の動向には注視が必要です。
職種別で最も受検申請者が多かったのは「ファイナンシャル・プランニング」で、35万7,315人が申請しました。この職種は金融リテラシーの重要性が高まる中で注目を集めており、国家資格としての認知度の向上が影響している可能性があります。また、等級別では2級(中級相当)の受検申請者が最も多く、27万2,141人が受検しました。2級は実務経験を積んだ中堅技術者を対象としたレベルであり、多くの職場で求められるスキルの指標として広く認識されていることが伺えます。
合格者数は32万5,560人で、前年と比べて30,602人の減少が見られたものの、合格率は45.2%と、前年度の44.0%から1.2ポイント上昇しました。この合格率の上昇は、受検者の技能レベルの向上や、試験に向けた教育・訓練の充実が背景にあると推測されます。技能検定は筆記試験と実技試験の両方で構成されており、実際の作業能力が問われるため、企業にとっても即戦力の証として評価されやすい資格です。特に製造業や建設業、サービス業など、現場でのスキルが重視される分野では、技能士の存在が人材戦略の要となっています。
制度全体としては現在133職種で検定が実施されており、その対象範囲は年々拡大しています。これは時代のニーズに合わせて、デジタル分野やサービス業など新たな職種への対応が進められていることを示しており、技能評価の体制が社会変化に応じて柔軟に進化している証左といえます。また、制度開始からの合格者が900万人を超えたことは、日本全体としての技能レベルの底上げに大きく寄与してきた歴史の積み重ねを物語っています。
企業の採用や人材育成においては、この技能検定制度を活用した人材評価が広く行われており、資格取得支援制度を導入する企業も少なくありません。特に若手社員のスキル育成において、国家資格としての信頼性を持つ技能士の取得は、企業と社員の双方にとって大きなメリットとなります。また、技能検定合格者はキャリアの幅が広がると同時に、自信を持って現場での役割を果たすことができるようになるため、職場全体の生産性向上にもつながります。
今後も、産業構造の変化や技術の高度化が進む中で、技能検定の役割はますます重要になります。企業としても、単に資格の有無を見るのではなく、その背後にある技能の水準や実務経験を総合的に評価する姿勢が求められます。厚生労働省による定期的なデータの公表は、こうした人材戦略においても貴重な情報源となり、各企業が適切な採用・教育方針を立てる上での一助となるでしょう。
この記事の要点
- 令和6年度の技能検定合格者は32万5,560人で前年度比3万人超の減少
- 合格率は45.2%で前年度より1.2ポイント上昇し質の向上が示唆される
- 受検申請者は72万人超で最も多い職種はファイナンシャル・プランニング
- 制度開始以来の累計合格者数は904万6,747人に達し社会的な浸透が進む
- 検定は133職種で実施され実務能力の証明として多くの業種で評価されている
- 技能士資格は企業の人材戦略や人材育成において重要な指標となっている
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ