2025年8月14日
労務・人事ニュース
社会保障給付費138兆円超、2024年度予算で見える制度の全体像とは
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最終更新: 2025年8月29日 01:07
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精神科訪問看護の正看護師/未経験OK/車通勤可/即日勤務可
最終更新: 2025年8月29日 09:35
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最終更新: 2025年8月28日 10:07
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精神科訪問看護の正看護師/未経験OK/車通勤可/服装自由
最終更新: 2025年8月29日 07:02
令和7年版厚生労働白書 第1部 第1章 社会保障と労働施策の役割とこれから(厚労省)
この記事の概要
日本の社会保障制度と労働施策は、国民の安心と生活の安定を支える重要な仕組みとして整備されています。憲法で保障された生存権を基盤に、医療や年金、雇用支援など多岐にわたる制度が発展し続けており、その給付費は今や138兆円に達します。高齢化や経済変動に伴う課題への対応も求められています。
社会保障制度は、日本国憲法第25条の「生存権」の規定に基づき、国民が健康で文化的な最低限度の生活を送ることができるように整備された仕組みです。戦後に制度化されたこの枠組みは、生活上のさまざまなリスクに対処するため、医療、年金、介護、雇用、労災などの社会保険を中核とし、社会福祉、公的扶助、保健医療・公衆衛生などを含めた総合的な制度として発展してきました。
社会保障給付費は、2024年度には138兆円(GDP比22.4%)に達し、その中でも年金が61.7兆円、医療が42.8兆円、福祉その他が33.4兆円を占めています。これらの財源は、保険料が約60%、公費(国・地方)が約40%を構成しており、国の一般歳出の55.7%が社会保障関係費に充てられています。
この制度の存在は、高齢化が進む中でますます重要性を増しています。平均寿命の延伸により「人生100年時代」と言われる現代では、老後の生活資金の備えが困難となるため、年金制度などの社会保障機能が生活の安定を確保する重要な役割を果たしています。また、所得の再分配機能により、所得格差の是正や中間層の厚みを支えるなど、経済の安定にも寄与しています。
さらに、社会保障制度は医療保険や介護保険を通じて、病気や要介護状態への備えを社会全体で支える仕組みを構築しています。たとえば、医療保険制度がなければ、国民一人当たり約2,900万円にのぼる生涯医療費を個人で全額負担しなければならず、多くの人が十分な治療を受けられなくなるおそれがあります。
また、社会福祉や公的扶助も重要な柱です。障害者や子育て家庭、生活困窮者への支援を通じて、社会的な弱者を取り残さない仕組みを実現しています。生活保護制度は、最低限度の生活を保障しつつ自立を促す役割を担っており、地域の自立相談支援機関などを通じてサポートが提供されています。
労働施策においても、日本は長い歴史の中で労働環境の改善と保護を推進してきました。明治期には過酷な労働環境が社会問題となり、工場法や職業紹介法が制定されました。戦後には労働三権を明文化し、労働基準法や職業安定法などが整備され、最低賃金法や男女雇用機会均等法といった法律が時代に応じて加わりました。
こうした制度の背景には、「自助」「共助」「公助」という三つの考え方が基礎にあります。自らの努力で生活を守る「自助」、社会連帯のもとで助け合う「共助」、困っている人々を公的に支援する「公助」が組み合わさり、社会全体での支え合いを実現しています。
社会保障は単に生活費の補助を行う制度ではなく、誰もが将来に不安を感じることなく、自らの人生設計を描けるようにする基盤です。仕事、学業、子育て、老後など、人生のあらゆる段階で安心して暮らせるように設計されており、その役割は今後も重要性を増していくことは間違いありません。企業にとっても、こうした制度の理解と活用は、人材の安定確保や社会的責任の一環として、今後ますます求められる視点となるでしょう。
この記事の要点
- 社会保障給付費は2024年度に138兆円で、年金と医療が7割以上を占める
- 社会保障関係費は国の一般歳出の55.7%にのぼる規模
- 「人生100年時代」への備えとして、年金や医療保険の重要性が増している
- 所得再分配によって中間層を厚くし、経済の安定に寄与している
- 介護や医療の公的支援がなければ、家族や個人に過度な負担が生じる
- 労働施策の整備により、労働者の権利や雇用の安定が図られてきた
- 自助・共助・公助の連携により、社会全体でリスクに対応する体制が築かれている
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ