2025年8月14日
労務・人事ニュース
若者の8割が労働施策に関心 高校生3,000人調査で明らかに
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令和7年版厚生労働白書 第1部 第2章 社会保障・労働施策に関する若者の意識と知ることの意義(厚労省)
この記事の概要
2025年に行われた高校生を対象とする調査により、社会保障制度や労働施策に対する若者の関心と理解、そして教育の有無が明らかになりました。社会保障や労働法に関する授業を受けた若者は、制度への理解度や関心度が高く、将来的な生活や就業において重要な役割を果たす知識であることが浮き彫りになっています。
令和6年度に実施された高校生3,000人を対象とする厚生労働省のアンケート調査によって、若者が社会保障や労働施策に対してどのような関心や理解を持っているかが具体的に示されました。この調査では、医療や年金、介護、福祉などへの関心は4~6割程度だった一方で、労働時間や賃金に関しては約8割の生徒が関心を持っているという結果が得られました。特に「労働時間のきまり」では79.5%、「賃金のきまり」では80.0%と高い数値を記録しており、日常生活に直結するテーマへの関心の高さが見て取れます。
理解度についても、6割前後の生徒が「病院での健康保険証提示による医療費の自己負担軽減」や「生活保護制度」などの具体的制度について何らかの理解を示していました。さらに、アルバイト経験がある生徒は労働施策に対する理解度が明らかに高い傾向があり、実体験が知識の定着に貢献していることが示唆されています。
加えて、社会保障教育や労働法教育の経験も重要な役割を果たしています。社会保障教育を受けた生徒のうち65.3%が授業を受けたと回答し、54.2%がその内容を覚えていると答えています。労働法教育においては、62.7%が経験を有しており、その中の70.0%が内容を記憶しているとされ、授業による影響の大きさが裏付けられました。
教育の有無は関心度や理解度に明確な差を生み出しています。社会保障教育を受けた生徒は63.4%が「社会保障制度は社会全体の支え合いの仕組みである」と認識しているのに対し、教育を受けていない生徒では43.0%に留まっており、教育の有無が理解を深める鍵であることがわかります。
また、情報を得る手段としてはインターネットやSNSが主流になっており、それぞれ68.4%、56.5%の生徒が今後利用したいと回答しています。一方で、「SNSの情報が正しいか不安」とする声も多く、SNSやネットを選んだ生徒の90.6%がその正確性に疑問を抱いていることが明らかになっています。信頼できる情報源へのアクセスの確保と、その選別力を養う教育の必要性が浮き彫りとなっています。
調査では、若者の具体的な声も紹介されています。たとえば、家庭の事情で年金や医療費の免除制度を活用している学生がその手続きの煩雑さや、同様の境遇にいる学生との情報交換の重要性を語っており、知識だけではなく支援制度を実際に利用する環境の整備も重要であることが伝えられています。
また、神戸市や豊橋市では、ヤングケアラーの支援策が紹介されています。神戸市では、相談・支援窓口の設置や「ふぅのひろば」という交流の場、企業との連携による就労支援など多岐にわたる支援が行われています。豊橋市では、相談を「待つ」姿勢から「気付く」姿勢へと転換し、アウトリーチを強化する取り組みが展開されています。これらの事例から、行政と地域社会、教育機関が連携することで、支援が必要な若者を見守り支える体制が重要であることがわかります。
社会保障制度や労働施策は、ただ制度として存在するだけではなく、それらを「知る」ことで一人ひとりの生活に直結し、将来のリスクに備えることが可能となります。若者が社会に出る前に制度への理解を深めることは、トラブルの未然防止や、必要な支援を受けられるようにするために極めて重要です。とくに、制度の存在を知らなかったばかりに助けを得られなかったという事例も報告されており、教育や情報提供の強化が今後ますます求められるでしょう。
この記事の要点
- 社会保障や労働施策への関心は労働関連が最も高く約8割
- 制度の理解は教育の有無で大きく異なり教育経験者は理解度が高い
- アルバイト経験がある生徒は労働施策の理解が深い傾向がある
- インターネットやSNSが情報取得手段として主流だが信頼性に課題あり
- 神戸市や豊橋市ではヤングケアラー支援を行政と民間が連携して推進中
- 教育による知識の定着が支援制度の活用や社会参加に直結している
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ