2025年6月2日
労務・人事ニュース
2025年4月時点で大学生就職率98.0% 専修学校就職率99.2% 女子大学生就職率98.5% 短大就職率97.0%
- 「時短勤務可」/准看護師・正看護師/介護施設/夜勤なし
最終更新: 2025年6月15日 22:38
- 「夜勤なし」/准看護師/クリニック/車で通えます
最終更新: 2025年6月15日 22:38
- 「夜勤なし」/准看護師/介護施設/オンコールなし
最終更新: 2025年6月15日 22:38
- 「車通勤OK」/正看護師/クリニック
最終更新: 2025年6月15日 22:38
令和7年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)を公表します(厚労省)
令和7年5月23日、厚生労働省と文部科学省は、令和7年3月に大学などを卒業した学生の就職状況に関する調査結果を公表しました。これは、毎年4月1日現在の時点で各種高等教育機関から卒業した学生の進路を確認し、就職支援の政策形成や企業の採用活動への情報提供を目的とする重要な調査です。本年の調査では、全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校から合計112校、6,250人を対象として、就職希望の有無や実際の就職状況を把握するために電話や面接などの方法で行われました。
全体の結果として、大学生の就職率は98.0%となり、前年同期から0.1ポイントの微減ではありますが、依然として高い水準を維持しています。国公立大学の学生に限れば就職率は97.6%であり、私立大学では98.1%と、私学のほうがやや高い就職率を示しました。これらの数字から見て取れるのは、企業の採用意欲が引き続き高いこと、そして大学側のキャリア支援体制が効果を上げていることです。
一方で、短期大学の就職率は97.0%、高等専門学校では99.6%と非常に高い水準を記録しました。また、専修学校(専門課程)に至っては99.2%と過去最高を更新し、実務に直結するスキルを学んだ人材に対する需要の高まりが如実に表れています。これらの傾向から、企業は学歴の枠にとらわれず、即戦力となる実践力を重視した採用姿勢を強めていると推察されます。
男女別の就職率を見ると、男子大学生は97.6%で前年より0.3ポイント減少しているのに対し、女子は98.5%と前年から0.2ポイント上昇しており、性別による就職状況の差異が若干見受けられます。特に女子学生の就職率の高さは、企業における女性活躍推進の取り組みや、柔軟な働き方の導入などが効果を発揮していることを示唆しているといえるでしょう。
文系と理系の学部別では、文系が98.2%と前年より0.3ポイント上昇した一方、理系は97.3%で1.5ポイントの減少となりました。この差異は、技術系職種の選考がやや厳しくなっている可能性や、研究職などに特化した就職活動の長期化が影響している可能性があります。とはいえ、いずれも依然として高水準を保っており、大学での学びが労働市場にしっかりと結びついていることを物語っています。
地域別では、関東地区が98.7%と最も高く、都市部の求人が依然として堅調であることがわかります。地方においてもおおむね安定した就職率が確認されており、地域間格差はやや縮小している傾向にあります。これは、リモートワークの定着や地方創生型の求人が増加していることが背景にあると考えられます。
このような状況下、企業の採用担当者にとって重要なのは、ただ単に高学歴の人材を集めるだけではなく、個々の学生が持つスキル、志向、そしてキャリアビジョンを的確に把握し、自社の価値観や成長戦略に合致する人材を見極めることです。また、新卒者に限らず、卒業後3年以内の既卒者も「新卒枠」での応募が可能であるという制度の継続により、多様な人材の活用が求められています。
さらに、未就職の卒業生に対しては、「新卒応援ハローワーク」の就職支援ナビゲーターと大学等の就職相談員が連携し、継続的かつ個別性の高い支援を行っています。この体制は、就職活動が長期化しても一人ひとりに寄り添った支援が行えるように設計されており、企業としてもこうした制度の活用や連携を意識した採用活動が求められます。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ