2025年8月27日
労務・人事ニュース
2025年6月の完全失業率は2.5%、就業者数6873万人で35か月連続増加
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「高給与」/准看護師・正看護師/内科/消化器内科/呼吸器内科/クリニック
最終更新: 2025年8月26日 22:37
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「土日祝休み」/准看護師・正看護師/整形外科/リハビリテーション科/内科/病院
最終更新: 2025年8月26日 22:37
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実務者研修/介護職員・ヘルパー/デイサービス事業所/日勤のみ
最終更新: 2025年8月26日 09:49
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「夜勤なし」/正看護師/クリニック/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年8月26日 22:37
労働力調査(基本集計) 2025年(令和7年)6月分結果(総務省)
この記事の概要
2025年6月の労働力調査によると、就業者数は6873万人で前年同月比51万人増となり35か月連続の増加を記録しました。完全失業者数は176万人で5万人減少し、完全失業率(季節調整値)は2.5%と前月と同率でした。正規雇用・非正規雇用とも増加し、女性の就業率上昇が目立ちました。
2025年6月の労働力調査(基本集計)では、日本の雇用情勢が引き続き改善傾向にあることが明らかになった。全国の就業者数は6873万人に達し、前年同月に比べ51万人(0.7%)の増加となった。これは実に35か月連続の増加であり、長期的に安定した雇用拡大が続いていることを示している。内訳を見ると、雇用者数は6205万人で前年同月比66万人増加し、こちらも40か月連続の増加であった。特に正規の職員・従業員は3720万人と、51万人(1.4%)増加し、20か月連続で増加が続いている。非正規の職員・従業員も2137万人で、前年同月比16万人(0.8%)の増加と、6か月連続の増加を記録している。役員を除く雇用者に占める非正規雇用の割合は36.5%で、前年同月から0.1ポイント低下しており、正規雇用の比重がわずかに高まっていることがうかがえる。
産業別では「情報通信業」が前年同月比37万人増と大きく伸び、成長分野としての存在感を強めた。「サービス業(他に分類されないもの)」も18万人増と雇用を押し上げた一方、「製造業」は31万人減、「卸売業・小売業」は62万人減と、従来型産業の一部では人員減少が続いている。これはデジタル化や自動化の進展、消費動向の変化など、産業構造の転換期を反映していると考えられる。建設業や医療・福祉分野は堅調で、それぞれ17万人、18万人の増加が見られた。
就業率は15歳以上人口に対して62.6%で、前年同月より0.6ポイント上昇した。特に15〜64歳人口の就業率は80.6%と前年より0.9ポイント上昇しており、男性が85.2%で0.2ポイント上昇、女性は75.7%で1.4ポイント上昇と、女性の労働参加の伸びが際立った。この背景には、育児や介護と両立可能な雇用形態の拡充、テレワークやフレックスタイム制度の普及が寄与しているとみられる。
完全失業者数は176万人で、前年同月から5万人(2.8%)減少した。減少は5か月連続であり、雇用市場の安定化が進んでいる。求職理由別に見ると、「勤め先や事業の都合による離職」は19万人で7万人減少、「新たに求職」は45万人で3万人減少した一方、「自発的な離職(自己都合)」は79万人と5万人増加した。これは、労働市場が活発化し、より良い条件を求めて転職を選択する労働者が増加している可能性を示唆している。
年齢階級別では、男性は「15〜24歳」および「65歳以上」を除く全ての年齢層で失業者数が減少した。女性では「25〜34歳」「35〜44歳」「45〜54歳」で減少が見られ、中堅層の雇用安定が進んでいる。一方、高齢層や若年層では横ばいもしくは微増があり、世代間での雇用課題は依然として存在している。
非労働力人口は3917万人で、前年同月から74万人減少した。これは40か月連続の減少であり、労働市場への参加が着実に進んでいることを示す。女性や高齢者の就業増加が、この動きを支える要因となっている。
季節調整値でみると、完全失業率は2.5%で前月と同率、就業者数は6832万人で前月比5万人減とわずかな調整が見られたが、全体としては安定した水準を維持している。男女別では男性が2.5%で前月より0.1ポイント低下、女性は2.4%で0.1ポイント上昇しており、性別間での動きに差が見られた。
総じて、今回の統計は日本の労働市場が引き続き改善傾向にあることを示す一方、産業や年齢層によっては依然として課題が残ることを浮き彫りにしている。企業の採用担当者にとっては、情報通信業やサービス業など成長分野の人材需要が高まる一方、製造業や小売業では人員減が続く状況を踏まえた採用戦略が必要となる。また、女性や高齢者の労働参加拡大は多様な人材活用の好機であり、柔軟な雇用制度の導入が人材確保の鍵となるだろう。
この記事の要点
- 2025年6月の就業者数は6873万人で前年同月比51万人増
- 完全失業者数は176万人で5万人減、5か月連続の減少
- 完全失業率(季節調整値)は2.5%で前月と同率
- 正規雇用は3720万人で20か月連続増加、非正規も6か月連続増加
- 情報通信業が37万人増と大幅伸長、製造業は31万人減
- 女性の就業率は75.7%で1.4ポイント上昇し顕著な改善
- 非労働力人口は3917万人で40か月連続減少
⇒ 詳しくは総務省統計局のWEBサイトへ