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2025年8月19日

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2025年6月青森県の求人倍率が1.09倍へ、採用成功のための企業対応ポイントとは

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令和7年6月の青森県の雇用情勢について(青森労働局)


この記事の概要

2025年6月、青森県の有効求人倍率は1.09倍となり、前月から0.02ポイント上昇しました。これは5か月ぶりの上昇であり、求人が求職を上回る状況が続いていることを示しています。


2025年6月の青森県における有効求人倍率は1.09倍となり、前月から0.02ポイント上昇しました。この水準は、求職者1人あたりに対して1件以上の求人が存在する状況を示しており、依然として「企業が人材を探す側」としての立場にあることを意味しています。実際の求人数は24,707人で、前月比で1.1%増加し、求職者数は22,736人で0.6%減少しました。これにより、求人が求職を上回る構図は維持されつつも、雇用環境の改善には慎重な見方が必要な状況が続いています。

このような状況下で、企業の採用担当者は、単なる人材確保だけでなく、長期的視点に立った戦略的な人材確保を意識しなければなりません。たとえば、業界内の競合他社がどのような条件で求人を出しているかを把握し、自社の求人が相対的に魅力的かどうかを見極めることは不可欠です。また、青森県全体の雇用情勢を見ても、物価上昇など外部環境の影響が今後の労働市場に与える可能性については引き続き注視する必要があります。

さらに、新規求人倍率も1.80倍と高水準を維持しており、前月比では0.03ポイントの上昇が見られました。これは、新規求人数が8,369人、新規求職者数が4,659人であったことからも明らかです。新たに求人を出す企業が増加する一方で、新規に求職活動を始める人の数はそれほど伸びていないため、採用活動における競争は一層激化していると言えます。採用担当者にとっては、求人情報の質を高めることや、応募から採用までのプロセスをより円滑に進める工夫が必要不可欠です。

加えて、主要産業別に見た新規求人の動きも、戦略的な採用のヒントを与えてくれます。たとえば医療・福祉業界では前年同月比で6.8%減少し、1,351人から1,263人へと縮小しています。宿泊業や飲食サービス業も4.0%の減少となり、458人から439人へと減っています。一方、サービス業では18.8%の増加が見られ、936人から1,112人へと伸長しています。これらのデータは、業界ごとに雇用ニーズの変化が生じていることを示しており、自社が属する産業においてどのような人材が求められているかを正しく理解することが、採用の成功率を高める鍵となります。

ハローワーク別の有効求人倍率を見ても、地域差が顕著に表れています。たとえば弘前では1.28倍、十和田では1.20倍と高めに推移している一方で、三沢では0.60倍、黒石では0.68倍と大きく下回っています。こうした地域別の雇用環境の違いを把握することで、採用活動を行う場所や方法にも調整を加えることが可能となります。求人広告の掲載地域や媒体、説明会の開催場所なども、このようなデータを活用することでより効果的に展開できるでしょう。

青森県内では、公共職業安定所による採用支援イベントも数多く開催されており、企業説明会や面接会といった直接求職者と接点を持てる機会が整備されています。たとえば、8月には青森、弘前、三沢、十和田など各地で事業所説明会やミニ面接会が予定されており、これらに積極的に参加することで、求職者とのリアルな対話を通じて企業の魅力を直接伝えることができます。採用活動におけるこうした「リアルの場」での接触機会は、オンラインでは伝えきれない職場の雰囲気や実際の仕事内容を伝える絶好の機会となります。

また、現在の雇用情勢は、求職者側にとっても選択肢が増えている状況であることから、応募があった際の対応速度や面接での印象、内定後のフォローアップなど、採用プロセス全体を丁寧に設計することが、採用成功の重要な要素になります。特に若年層や転職希望者にとっては、「採用されるまで」ではなく「採用された後」も安心できる職場であるかどうかが応募の決め手となることが多いため、職場環境の整備とその情報発信が求められます。

このように、青森県の2025年6月時点の有効求人倍率1.09倍という数値は、単なる統計ではなく、企業が採用活動を進めるうえでの多くのヒントを内包しています。特に今後の採用戦略では、単に人を集めることから脱却し、自社の文化や方針に合致した人材を選び、育てていくという長期的な視点が不可欠となります。そのためには、雇用データの変化を的確に読み解く分析力と、求職者のニーズに応える柔軟な対応力の双方が求められるのです。

この記事の要点

  • 2025年6月の青森県の有効求人倍率は1.09倍で5か月ぶりの上昇
  • 求人は増加し求職者は減少、求職者1人あたりの求人が増えている状況
  • 新規求人倍率は1.80倍で2か月ぶりの上昇、採用競争が強まっている
  • 業界ごとに求人動向が異なり、特にサービス業で求人が増加傾向
  • 地域別の求人倍率に差があり、採用戦略には地元特性の理解が不可欠
  • 企業説明会や面接会などリアルな接点を活用することが採用成功に効果的
  • 応募対応のスピードとフォロー体制が求職者の信頼確保につながる

⇒ 詳しくは青森労働局のWEBサイトへ

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