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2025年8月16日

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2027年4月発行へ、約8万人が利用する船員手帳が約80年ぶりに大刷新

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「船員手帳」のデザインを刷新します ~1947年以来初めて~(国交省)


この記事の概要

2027年4月から、国土交通省は船員手帳のデザインを1947年以来初めて刷新し、同時にデジタル化を進める方針を発表しました。約8万人の船員が使用しているこの重要な証明書が、時代のニーズに合わせて機能性とデザインの両面で進化します。


船に乗って働くすべての船員にとって欠かせない存在である「船員手帳」が、大きな変化を迎えることになりました。国土交通省は、政府が進める行政のデジタル化方針に沿って、船員手帳の情報記載部分を見直し、従来の形式から大幅に簡素化・スリム化した上で、その外観デザインを刷新することを発表しました。新たなデザインは2027年4月からの発行開始を予定しており、現行デザインからの変更は実に1947年以来、約80年ぶりという画期的な動きです。

船員手帳は、船員がその職務に就いていることを証明する公式な身分証明書として、日本国内にとどまらず海外でも広く通用しており、提示によって一時的な上陸が認められるなど、パスポートに近い機能を果たしています。現時点で約8万人の船員がこの手帳を利用しており、その役割は単なる証明書にとどまりません。国際的な業務に従事する船員にとっては、安全性や迅速な移動、そして信頼性の確保にもつながる重要なツールです。

これまでの船員手帳は、長年にわたりそのデザインや構成に大きな変更が加えられることなく使用されてきましたが、今回の刷新では視認性や携帯性、そして世界各国の関連機関との調和を重視したデザインへと生まれ変わります。新しい手帳のカバーは、海を象徴する藍色を基調とし、そこに日本らしい和の要素を取り入れた上品な色調に仕上げられる予定です。これは、機能性だけでなく、国際的な場においても日本の文化的価値を発信するという意図が込められており、実用性とデザイン性の両立を目指すものとなっています。

デジタル化により記載情報がコンパクトになることで、手帳自体の管理や利用もこれまで以上に効率的になる見込みです。行政手続きの簡略化に加え、電子データとの連携も視野に入れた構造となる可能性があり、船員本人のみならず、雇用する企業や管理機関にとっても利便性の向上が期待されます。

この取り組みは、単なるデザイン変更という枠を超え、日本の海事産業が直面する変革の一環として位置付けられます。グローバル化とデジタル化が同時に進行する現代において、国際社会に適応した制度設計を進めることは極めて重要であり、今回の刷新はその一歩として高く評価されるでしょう。

新たな船員手帳は、2027年4月から順次発行が開始される予定です。現在使用されている現行の手帳は、そのままの形で一定期間使用可能とされる見通しですが、詳細については今後の発表が待たれます。企業の人事・採用担当者や船舶運航管理者にとっても、手帳更新の時期や新様式への移行に関する情報収集が重要になります。制度変更に備えた社内対応が求められる時期が近づいています。

この記事の要点

  • 船員手帳のデザイン変更は1947年以来初めて
  • 新しい手帳は2027年4月から発行予定
  • デザインは藍色を基調に和の要素を取り入れたもの
  • デジタル化により記載情報がスリム化される
  • 現在約8万人の船員がこの手帳を利用中
  • 船員手帳はパスポートに近い機能も担っている
  • 国際的な業務対応や管理の効率化も見込まれている

⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ

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