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2025年8月17日

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2025年5月末時点で病院数が8,022施設に減少、病床は785床減

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医療施設動態調査(令和7年5月末概数)(厚労省)


この記事の概要

2025年5月末時点における日本全国の医療施設動態調査によると、病院の施設数と病床数はともに減少した一方で、一般診療所は施設数が増加し、病床数はわずかに減少しました。歯科診療所は施設数が減少したものの、病床数は変化がありませんでした。地域や開設者別の状況から、全国の医療提供体制の動向が浮かび上がります。


厚生労働省が発表した医療施設動態調査の結果によると、2025年5月末時点において日本国内の医療施設全体の数と病床数にわずかな変化が見られました。特に病院については、前月比で施設数が4つ減少し、合計で8,022施設となりました。病床数に関しても減少が確認され、合計では1,459,706床と、前月から785床の減少となっています。病院の内訳では、精神科病院が1施設減り1,054施設となり、精神病床も426床減少しました。また、一般病院の数も3施設減少し6,968施設となり、一般病床も306床の減少が報告されています。療養病床や結核病床でもそれぞれ36床、17床の減少が記録されており、病院全体として病床数の微減が続いている状況です。

一方で、一般診療所に関しては施設数が前月より153施設増加し、105,359施設となりました。これは、開業医やクリニックが引き続き地域の一次医療機関として重要な役割を果たしていることを反映しているものと考えられます。病床数については233床減少して69,659床となりましたが、この減少は有床診療所の数が11施設減少し、5,240施設になったことが影響しているとみられます。療養病床を持つ一般診療所も1施設減少し391施設となり、療養病床の数も7床減少しています。

歯科診療所については施設数が25減少して65,793施設となりましたが、病床数に関しては前月と変化がありませんでした。これは歯科分野における施設開設の新陳代謝が一定程度進んでいる一方で、入院機能のほとんどない歯科診療所の特性が反映された結果といえるでしょう。

施設の開設者別にみると、医療法人によって運営されている病院は5,600施設、病床数は822,855床であり、全国の病院の大多数を占めていることがわかります。また、医療法人が運営する一般診療所は48,214施設、歯科診療所は17,296施設であり、いずれも他の開設主体を大きく上回る数となっています。個人が開設する一般診療所は38,304施設、歯科診療所は47,819施設と多く、特に歯科診療所では個人開設が圧倒的に多い状況です。これは地域の小規模医療提供者が歯科医療を支えている現状を示しています。

また、都道府県別の医療施設数や病床数にも大きなばらつきが見られます。たとえば、東京都では病院数が628施設、病床数は124,233床で全国最多を記録しており、首都圏としての高い医療需要に対応する体制が整備されています。次いで大阪府が病院数501施設、病床数102,392床と多く、都市部に集中した医療提供体制の特徴が顕著に表れています。これに対して、鳥取県の病院数は43施設、病床数は7,977床と全国で最も少なく、地域による医療資源の偏在が改めて浮き彫りになっています。

一般診療所についても都道府県ごとに大きな違いがあり、東京都の一般診療所は15,289施設、神奈川県では7,296施設、大阪府では9,056施設と都市部に多く集積しています。対照的に、島根県では675施設、高知県では497施設と、地方では施設数が少ない傾向にあります。これにより、都市と地方における医療アクセスの差が浮き彫りになっており、今後の政策対応が求められる要因となっています。

病床数に関しては、療養病床を持つ病院や一般診療所の数も都道府県によって差があり、たとえば北海道では病院の療養病床数が17,741床、東京都では21,356床、大阪府では19,628床といったように、大都市圏での確保が進んでいる一方で、地方では限られた数しか存在していない状況です。これにより、高齢者や慢性疾患の患者が安心して療養できる体制が地域ごとに異なるという課題が存在しています。

全体として、2025年5月末の医療施設の動向は、病院の減少と診療所の増加という二極化傾向を浮き彫りにしています。これにより、地域医療の再編や訪問診療の需要の高まり、在宅医療体制の強化など、現代の医療ニーズの変化に応じた動きが加速していることがうかがえます。今後は、高齢化社会への対応や地域間格差の是正、医療資源の有効活用などを視野に入れた政策立案と実施が求められる時代に突入しているといえます。

この記事の要点

  • 2025年5月末の病院施設数は前月比で4施設減少し8,022施設
  • 病院の病床数は1,459,706床で、前月より785床減少
  • 一般診療所は153施設増加して105,359施設、病床数は233床減少
  • 歯科診療所は25施設減少して65,793施設、病床数は変化なし
  • 医療法人による施設運営が最多で、病院5,600施設、病床数822,855床
  • 東京都の病院数は628施設、病床数は124,233床で全国最多
  • 地方では病院・診療所ともに施設数が少なく、医療資源の地域間格差が明確
  • 療養病床数は都市部で多く、地方では供給不足の懸念がある

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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