2025年8月23日
労務・人事ニュース
2025年6月の一致指数が116.8に上昇、景気は下げ止まり傾向を維持
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「駅チカ」/准看護師/病院/夜勤なし
最終更新: 2025年8月22日 22:37
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「夜勤なし」/准看護師・正看護師/リハビリテーション科/内科/循環器内科/クリニック
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「残業ゼロ」/正看護師/介護施設/住宅補助あり
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「夜勤なし」/准看護師/学校/介護施設/ブランクのある方も歓迎
最終更新: 2025年8月22日 22:37
景気動向指数(令和7年6月分速報)(内閣府)
この記事の概要
2025年6月の景気動向指数速報によると、先行指数と一致指数が上昇し、遅行指数は低下しました。一致指数は輸出や鉱工業生産の改善により2か月ぶりに上昇し、景気の下げ止まりが示唆されています。指標の詳細な動きや各項目の寄与度が分析されており、景気の今後の方向性を判断する重要な資料となっています。
令和7年8月7日に内閣府経済社会総合研究所より発表された2025年6月分の景気動向指数速報によれば、全体としては景気が下げ止まりの局面にあることが確認された。今回公表されたデータでは、景気を予測する先行指数が前月から1.3ポイント上昇して106.1となり、2か月連続の改善を示した。また、現在の景気の動きを示す一致指数は前月比で0.8ポイント上昇し116.8となり、こちらも2か月ぶりの上昇に転じた。一方で、景気の遅れた動きを捉える遅行指数は112.0と、前月比で1.5ポイント低下しており、4か月ぶりに下降した結果となった。
一致指数の上昇は、鉱工業の生産指数や輸出数量指数など複数の指標がプラスに働いたことが主な要因である。具体的には、輸出数量指数が102.0から106.2に上昇し、寄与度は0.49と極めて大きかった。また、鉱工業生産指数も102.9に改善し、0.27の寄与を記録している。一方で、有効求人倍率の低下がマイナスの影響を及ぼしており、1.24から1.22へと下落し、寄与度は▲0.38と大きなマイナス要因となった。これらの動きから、雇用面では依然として慎重な見方が必要とされている。
一致指数の3か月後方移動平均は0.34ポイント上昇し、4か月ぶりの改善となったことも注目に値する。また、7か月後方移動平均も0.23ポイント上昇しており、11か月連続での改善が続いている。これは景気全体の回復基調が底堅いことを示唆しており、一時的な変動ではないとの見方を補強している。
ただし、先行指数においては短期的な上昇傾向が見られる一方で、移動平均では3か月・7か月ともに下降しており、先行きには不透明感が残る。実質機械受注のデータが国内品資本財物価指数の遡及改訂により再計算された影響もあり、今後の指数の変動には注意が必要だ。
さらに、景気の基調判断としては、「下げ止まり」が維持された。これは、前月に続いて今月も3か月後方移動平均と7か月後方移動平均が上昇に転じており、統計上の条件を満たしているためである。景気の判断に用いられる基準では、下げ止まりとは、景気後退の動きが止まり、反転の兆しが見え始めたことを示す重要なシグナルとされている。
個別指標に目を向けると、耐久消費財出荷指数は前月の106.6から104.2に低下し、寄与度は▲0.18とマイナスに転じた。投資財出荷指数(輸送機械を除く)は106.9と堅調に推移し、寄与度0.26を記録している。また、卸売業の商業販売額は前年同月比で1.7%増加し、寄与度0.25と景気全体の押し上げに貢献した。
このように、2025年6月時点においては、景気全体が明確な回復局面に入ったとは言い難いものの、生産や輸出を中心とした一定の改善傾向が確認されており、足元では底堅い動きが続いている。企業活動の再活性化や海外需要の回復がこうした数値の背景にあり、特に製造業にとっては今後の業績見通しにもポジティブな影響を与える可能性が高い。
ただし、雇用指標の悪化や一部出荷指数のマイナス推移など、懸念材料も残されているため、企業の経営判断においては慎重な姿勢が求められる。特に国内需要の弱さや消費の伸び悩みが継続する場合には、今後の景気の流れが再び鈍化する可能性もある。したがって、今後の動向については、短期的な数値のみに依存せず、中長期的なトレンドを見極めたうえでの対応が必要となる。
この記事の要点
- 2025年6月の一致指数は116.8で2か月ぶりの上昇
- 輸出数量指数が大きく改善し、景気を押し上げた
- 有効求人倍率は1.22に低下し雇用環境は慎重な状況
- 景気動向指数の基調判断は「下げ止まり」を維持
- 3か月・7か月移動平均はともに改善し底堅さを示した
- 鉱工業生産や卸売業販売額がプラスに寄与
- 耐久消費財出荷や求人倍率など一部でマイナス影響も
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ