2025年9月2日
労務・人事ニュース
令和7年2月の勤労統計、全国の給与平均28万8,697円と発表(事業所規模5人以上 調査産業計)
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最終更新: 2025年9月1日 22:34
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毎月勤労統計調査地方調査 令和7年2月分結果概要 事業所規模5人以上 調査産業計(厚労省)
この記事の概要
厚生労働省が公表した令和7年2月の毎月勤労統計調査によると、全国の常用労働者数は5,105万2,600人、現金給与総額は28万8,697円となりました。所定外労働時間は平均9.8時間で、前年同月と比較すると労働時間や給与に地域ごとの違いが鮮明に表れています。
厚生労働省が取りまとめた令和7年2月の毎月勤労統計調査の結果によれば、全国の常用労働者数は5,105万2,600人に達し、前月に続き堅調な水準を維持しました。全国平均の総実労働時間は130.8時間、そのうち所定内労働時間は121.0時間、所定外労働時間は9.8時間となっており、月間の出勤日数は16.9日と報告されています。給与の動向を見ると、現金給与総額は28万8,697円、うち定例的に支給される給与は28万0,243円、所定内給与は26万0,747円で、特別給与は8,454円となっています。
この数値から読み取れるのは、日本全体で労働時間は比較的安定している一方、地域ごとに労働環境や給与の差が存在するという点です。たとえば東京都では常用労働者が859万2,300人と突出して多く、現金給与総額は37万4,417円と全国平均を大きく上回っています。特別給与も2万2,070円と高水準であり、首都圏の賃金構造が依然として優位であることがわかります。一方で、地方圏では労働者数が少ないだけでなく、給与水準にも差が見られます。
採用担当者にとって重要なのは、こうした統計が単なる数字の羅列にとどまらず、人材戦略の方向性を示すシグナルになるという点です。給与水準の高い地域では競争が激しく、優秀な人材を確保するには条件面での工夫が求められます。逆に地方圏では給与格差を補うために、柔軟な働き方や福利厚生の充実といった非金銭的な魅力を前面に打ち出す必要があるでしょう。
また、近年注目されるリモートワークや二地域居住といった新しい働き方の選択肢を提示することで、地域格差を逆手に取った採用戦略を構築することも可能です。例えば、給与水準は都市部より低くても、生活コストが抑えられる地方の魅力を前面に出し、ワークライフバランスを重視する人材を取り込む動きが期待されます。
このように、今回の統計結果は労働市場の実態を理解する上で有益な情報源となります。採用担当者が自社の人材戦略を立案する際には、単に全国平均を把握するのではなく、地域ごとの特色や産業構造を考慮に入れることが不可欠です。今後も月次で発表される統計データを注視し、自社の状況と照らし合わせることで、人材確保の難易度を的確に判断し、持続的な成長につなげることが期待されます。
この記事の要点
- 全国の常用労働者数は5,105万人で安定的に推移
- 現金給与総額は28万8,697円、特別給与は8,454円
- 東京都の給与水準は37万円超と突出して高い
- 所定外労働時間は全国平均で9.8時間
- 地域ごとに給与・労働時間の格差が鮮明
- 採用戦略には地域特性を踏まえた工夫が不可欠
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ