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2025年9月20日

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令和7年7月 岡山県の求人倍率が1.40倍に減少、3か月連続の低下で採用競争が緩やかに変化

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雇用情勢(岡山労働局管内)令和7年7月分(岡山労働局)


この記事の概要

岡山労働局が公表した最新の雇用統計によると、令和7年7月時点の岡山県における有効求人倍率は3か月連続で低下し、求人の動きにやや陰りが見られる結果となりました。新規求人数・求職者数ともに前年同月比で減少するなど、雇用市場全体に変化が表れています。


岡山労働局が発表した令和7年7月分の雇用統計によれば、岡山県における有効求人倍率(季節調整値)は1.40倍で、前月から0.03ポイント低下しました。これは3か月連続の下落であり、求人数に比べて求職者数の増加がやや上回っている状況を示しています。また、新規求人倍率も1.40倍と、前月から0.06ポイント低下し、こちらは2か月ぶりの減少です。

新規求人数は14,823人(原数値)で、前年同月比で5.3%減少しており、4か月ぶりに前年を下回る結果となりました。特に産業別では、建設業や製造業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉などの主要分野すべてにおいて前年同月比で減少が確認され、幅広い業種で新規求人の抑制傾向が見られました。

一方、新規求職者数は5,925人で、前年同月比4.8%の減少となり、こちらは2か月ぶりの減少です。有効求職者数は30,809人で、前年同月比で0.3%増加しており、これは4か月連続の増加となりました。つまり、求職者の増加に対して、求人の勢いが追いついていない構図が浮かび上がります。

就職件数は1,728件で、前年同月比で4.9%減少しましたが、就職率は29.2%で前年同月と同じ水準を維持しています。正社員の有効求人倍率は1.21倍で、前年と同水準にとどまっている点は注目に値します。

さらに、雇用保険の状況を見ると、被保険者数は600,622人で前年同月比0.3%減少し、これで12か月連続の減少です。一方で、雇用保険の基本手当の受給者数は8,023人で前年同月比8.0%増加し、13か月連続の増加となっています。これは雇用環境の変化により、雇用保険制度の利用が増加していることを示しており、企業の採用活動にも少なからず影響を及ぼしていると考えられます。

ハローワーク別の有効求人倍率に目を向けると、地域によってばらつきがあり、例えば西大寺では1.62倍と高い水準を維持している一方で、和気では0.91倍と1倍を下回る結果となっています。こうした地域格差は、企業が人材確保を進める上での大きな判断材料となるでしょう。

岡山労働局は、求人が求職を依然として上回る状況にある一方で、物価上昇など外部要因が雇用に与える影響にも注意を払う必要があるとしています。求人の動きには底堅さも見られますが、今後の雇用政策や企業の人材戦略においては、求職者数の増加と求人件数の減少という現実を冷静に受け止める必要があります。

また、就業地別では有効求人倍率が28か月連続で減少しているという事実も見逃せません。これは、就業地における人材ニーズと供給のミスマッチが長期化していることを意味し、企業側の募集要件と求職者側の希望条件との間にズレが生じている可能性があります。

今後、企業が優秀な人材を確保するためには、募集条件の柔軟化や働き方の多様化への対応が不可欠になるでしょう。特に地方においては、生活環境や家族のライフスタイルに配慮した雇用形態の提案が、採用成功の鍵となると考えられます。

この記事の要点

  • 有効求人倍率は1.40倍で3か月連続の低下
  • 新規求人数は5.3%減少し4か月ぶりの減少
  • 有効求職者数は30,809人で4か月連続の増加
  • 就職件数は1,728件で前年同月比4.9%減少
  • 正社員の有効求人倍率は1.21倍で前年と同水準
  • 雇用保険の基本受給者数は8,023人で13か月連続増加
  • 西大寺の求人倍率は1.62倍、和気は0.91倍と地域差が顕著
  • 有効求人倍率の就業地別統計は28か月連続の減少
  • 求人より求職者の伸びがやや上回る状況に変化
  • 採用条件の見直しと多様な働き方への対応が重要

⇒ 詳しくは岡山労働局のWEBサイトへ

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