2025年9月20日
労務・人事ニュース
令和7年7月 和歌山県の有効求人倍率1.12倍に上昇、求職者減少で採用競争激化
- 「夜勤なし」/准看護師/整形外科/リハビリテーション科/外科/病院
最終更新: 2025年9月19日 23:04
- コールセンター受信スタッフ/ブランク歓迎/研修体制充実/未経験歓迎/社会保険完備
最終更新: 2025年9月19日 15:38
- 「残業ゼロ」/正看護師/老人保健施設/内科/精神科/病院
最終更新: 2025年9月19日 23:04
- 精神科訪問看護の正看護師/未経験OK/車通勤可/即日勤務可
最終更新: 2025年9月19日 09:37
一般職業紹介状況(令和7年7月分)(和歌山労働局)
この記事の概要
和歌山労働局が公表した令和7年7月の雇用統計によると、有効求人倍率は1.12倍、新規求人倍率は1.95倍となり、いずれも前月から上昇しました。求人が求職を上回る状況は続いていますが、全体的には雇用回復の動きにやや弱さが見られます。この記事では、企業の採用活動に影響を与える雇用指標の最新動向を詳しく解説します。
令和7年7月分の和歌山県における職業紹介統計によると、有効求人倍率(季節調整値)は1.12倍となり、前月比で0.02ポイントの上昇となりました。これは2か月ぶりの増加であり、求人が求職を上回る状況が継続していることを示しています。有効求人(季節調整値)は16,209人で、前月より0.4%の増加となりました。一方、有効求職者数(季節調整値)は14,495人で、前月比1.0%減少し、3か月ぶりの減少となりました。この結果として、求人倍率の上昇に寄与したのは、求人数の増加だけでなく、求職者数の減少という需給両面の変化によるものだと分析できます。
新規求人倍率も1.95倍となり、前月より0.13ポイント上昇しました。新規求人は5,806人で、前月比6.1%の増加となり、こちらも2か月ぶりの上昇です。これは企業が新たな人材確保に向けて求人を出し始めている動きを反映しており、採用活動が活発化してきている兆しと捉えられます。しかし、前年同月と比較すると、有効求人(原数値)は2.0%減、新規求人(原数値)は1.8%減と、依然として昨年を下回る水準で推移している点には注意が必要です。
また、新規求人の内訳を見てみると、フルタイム求人(パートタイム除く)は3,070人で前年同月比3.6%減少したのに対し、パートタイム求人は2,712人で前年同月比0.3%増加しています。これは、非正規雇用への依存が依然として根強い現状を表しており、特に人件費や景気変動の影響を受けやすい業種では、パートタイム求人が採用の主軸となっていることがうかがえます。
産業別にみると、求人が増加した業種としては、サービス業が92人増(前年同月比15.9%増)、教育・学習支援業が63人増(同51.6%増)、不動産業が49人増(同63.6%増)などが挙げられます。一方で、卸売業・小売業が187人減(同23.3%減)、宿泊業・飲食サービス業が131人減(同22.5%減)、製造業が53人減(同7.5%減)と、多くの業種で減少が見られました。特に小売・飲食業など人手不足が深刻だった業種での求人減少は、企業の経営環境が依然として厳しいことを物語っています。
求職者の動きについては、有効求職者数が14,495人と減少する一方で、新規求職者数(季節調整値)は2,970人で前月比1.3%減少と、求職活動もやや落ち着いてきた様子がうかがえます。原数値ベースでは、新規求職者は2,920人で前年同月比2.6%の増加、うち在職者は704人で0.4%の増加、離職者は1,873人で3.5%の増加となっています。これは、在職中の転職希望者と離職後に職を探している人の双方が活動を強めていることを示しています。
正社員に限定した有効求人倍率(原数値)は0.92倍で、前年同月比0.07ポイントの上昇となりました。正社員の有効求人は7,249人で4.1%の増加、正社員の有効求職者は7,916人で3.9%の減少という結果から、正規雇用への需要が回復している傾向が見て取れます。これは企業にとっても、正社員としての安定的な人材確保のチャンスであると同時に、採用競争が再び激しくなってきていることの証左でもあります。
和歌山県内の雇用情勢は、全体として求人が求職を上回る状態を維持しつつも、「持ち直しの動きに弱さがみられる」と総評されています。物価上昇や経済環境の不透明さが企業の採用活動に影響を与えており、今後も需給バランスの変動には注意が必要です。採用担当者としては、求人票の内容を充実させるとともに、オンライン求人やWeb面接などデジタルツールの活用による応募者の利便性向上を図ることが、優秀な人材確保への近道となるでしょう。
この記事の要点
- 有効求人倍率は1.12倍で前月比0.02ポイント上昇
- 新規求人倍率は1.95倍で前月比0.13ポイント上昇
- 有効求人数は16,209人で2か月ぶりの増加
- 有効求職者数は14,495人で3か月ぶりに減少
- 新規求人は5,806人で前月比6.1%増加
- 新規求職者数は2,970人で前月比1.3%減少
- 正社員の有効求人倍率は0.92倍で前年より0.07ポイント上昇
- 小売・飲食・製造業で求人減少、サービス・教育・不動産業で増加
⇒ 詳しくは和歌山労働局のWEBサイトへ