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2025年10月22日

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湯河原町が宿泊税を導入、令和8年4月から年間1.9億円の新財源を確保

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神奈川県湯河原町「宿泊税」の新設(総務省)


この記事の概要

神奈川県湯河原町は、観光資源の魅力向上や旅行者受入環境の整備を目的として、新たに宿泊税を導入することを決定しました。宿泊料金に応じて1泊300円または500円を課税する仕組みで、年間1.9億円の税収が見込まれています。施行は令和8年4月1日から開始される予定です。


神奈川県の湯河原町は、温泉地として長年多くの観光客を惹きつけてきましたが、今後の観光振興をより持続的かつ地域経済に結びつけるため、宿泊税を新設することを発表しました。この税は法定外目的税として導入され、町内に所在する旅館業法の許可を受けた旅館、ホテル、簡易宿所、さらに住宅宿泊事業法に基づいた民泊施設を利用する宿泊者が対象となります。

課税額は宿泊料金に応じて決められており、5万円未満の宿泊に対しては1人1泊あたり300円、5万円以上の場合は500円が課されます。このシンプルな二段階制によって公平性と分かりやすさを両立し、観光客が負担を理解しやすい仕組みを採用しています。導入後の平年度税収は約1.9億円と見込まれ、徴税費用は約0.1億円と試算されています。そのため、年間1.8億円前後が実際に観光振興や地域発展の施策に充てられることになります。

税収の使途としては、観光資源の魅力をさらに高めるための取り組みや、国内外への情報発信力の強化、また旅行者の受入環境を充実させるための整備が想定されています。これにより、観光の持続的な発展を促し、豊かで活力ある地域づくりや町民生活の向上にも寄与することが期待されています。

課税の対象からは一部免除も設けられています。修学旅行などの教育的活動に参加する生徒や引率者、12歳未満の子ども、さらには地震などの災害時に被災した人々については課税されない規定が盛り込まれています。この配慮により、観光振興と社会的な公平性を両立させる姿勢が示されています。

宿泊税の導入プロセスは、令和7年6月18日に湯河原町議会で条例案が可決され、その後6月30日に総務大臣との協議が行われ、9月30日に正式に同意を得ました。条例の施行は令和8年4月1日からとされ、導入後は3年を目途に見直しが行われ、その後は5年ごとに制度の検証を進める仕組みが整えられています。

温泉観光の拠点である湯河原町にとって、この宿泊税は安定した観光財源を確保し、町全体の魅力をさらに磨き上げるための大きな一歩となります。観光客にとっても、支払う税が町の発展や快適な観光体験につながることが明確に示されており、持続的な地域経済の成長に資する重要な施策といえます。

この記事の要点

  • 神奈川県湯河原町が宿泊税を導入し令和8年4月1日から施行予定
  • 宿泊料金に応じて1泊300円または500円を課税
  • 年間税収は約1.9億円、徴税費用は約0.1億円と見込まれる
  • 観光資源整備や受入環境向上に実質1.8億円以上を活用可能
  • 修学旅行、12歳未満、災害被災者は課税免除の対象
  • 条例施行後3年を目途に見直し、その後は5年ごとに検証

⇒ 詳しくは総務省のWEBサイトへ

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