2025年12月1日
労務・人事ニュース
冬季に急増!ノロウイルス感染者数が年間食中毒患者の4割を占める理由とは
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ノロウイルスに要注意!感染経路と予防方法は?(政府広報オンライン)
この記事の概要
毎年11月から翌年2月にかけて、強い感染力を持つノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒が多発します。少量でも体内に入ると腹痛や下痢、おう吐などを引き起こし、乳幼児や高齢者では重症化することもあります。感染は、汚染された食品の摂取や接触、飛沫などによって広がるため、「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「ひろげない」の4つの対策が重要です。この記事では、ノロウイルスの感染経路と予防方法、発症時の対応について詳しく解説します。
冬場になると、ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒が全国的に急増します。毎年11月頃から発生件数が増え始め、12月から翌年1月にかけてピークを迎える傾向があります。過去5年間のデータでは、食中毒患者全体の4割以上がノロウイルスによるものであり、時には1件で500人を超える大規模な集団感染が発生することもあります。ノロウイルスは非常に小さく、少量でも感染が成立する強い感染力を持っていることが特徴です。潜伏期間は24時間から48時間で、吐き気やおう吐、下痢、腹痛、微熱などの症状が現れます。多くの場合は1日から2日で回復しますが、乳幼児や高齢者、持病を持つ人では脱水症状や重症化のリスクがあるため注意が必要です。
感染経路は主に4つに分類されます。最も多いのが経口感染で、ノロウイルスに汚染された食品を加熱不十分な状態で食べる場合や、感染者が調理中に食品を汚染してしまうことなどで感染します。次に接触感染があり、感染者のふん便やおう吐物に触れた手や指を介してウイルスが口に入るケースです。また、排便後に十分な手洗いをしないままドアノブやスイッチなどに触れることで、他の人へ感染が広がることもあります。飛沫感染は、感染者のおう吐物が飛び散った際にウイルスを含む飛沫を吸い込むことで起こります。さらに、空気感染も報告されており、おう吐物やふん便が乾燥してほこりと一緒に空気中を漂い、それを吸い込むことで感染する場合があります。
ノロウイルスの予防では、「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「ひろげない」という4原則を徹底することが効果的です。まず、持ち込まないためには、調理を行う人が日頃から健康管理をしっかり行い、体調不良時には食品を扱わないようにすることが重要です。家庭でも職場でも、腹痛や下痢などの症状があるときは調理作業を控え、感染を拡大させない意識が求められます。
次に、つけないための基本は手洗いの徹底です。調理前、トイレの後、料理の盛り付け前、別の作業に移る前など、こまめに石けんで手を洗うことが必要です。指先や爪の間、手首、親指の周りなど、汚れが残りやすい部分を意識して丁寧に洗うことが感染防止につながります。
やっつけるためには、加熱処理が最も効果的です。ノロウイルスは高温に弱く、中心温度が85℃から90℃で90秒以上の加熱を行えば死滅します。調理器具も洗剤でよく洗った後、85℃以上の熱湯で1分以上加熱するか、塩素消毒液(200ppm)に浸すことで消毒できます。家庭では次亜塩素酸ナトリウムを含む漂白剤を水で薄めて使用する方法が有効です。
最後に、ひろげないためには、感染者が発生した際の対応が重要です。おう吐物やふん便を処理する場合は、使い捨ての手袋やマスク、ガウンを着用し、乾燥する前にペーパータオルなどで拭き取ります。その後、塩素消毒液で汚染箇所を浸すように消毒し、使用したものは密閉した袋に入れて廃棄します。処理後は石けんで丁寧に手を洗い、空気の流れに注意しながら換気を行います。また、感染者が使用した食器や衣類は他のものと分けて洗い、85℃以上の熱水洗浄や高温乾燥を行うとより効果的です。
万が一、ノロウイルスに感染した場合は、無理をして学校や職場に行かず、すぐに医療機関を受診することが大切です。症状があるまま出勤・登校すると、知らぬ間に多くの人に二次感染を広げる可能性があります。医師の許可が出るまで自宅で休養し、症状が治まってからも便からウイルスが排出されることがあるため、引き続き手洗いや消毒を徹底して家庭内感染を防ぐ必要があります。家族が感染した場合も、同様に接触や飛沫を避け、十分な予防策を取ることが求められます。
ノロウイルスは目に見えず、非常に強力な感染力を持つため、日常生活の中での小さな油断が大きな集団感染につながるおそれがあります。冬場に限らず一年を通して注意を怠らず、正しい知識と行動で感染を防ぎましょう。
この記事の要点
- ノロウイルスは11月から翌年2月にかけて流行する
- 潜伏期間は24〜48時間で吐き気や下痢などの症状が出る
- 感染経路は経口感染・接触感染・飛沫感染・空気感染の4種類
- 予防の4原則は「持ち込まない」「つけない」「やっつける」「ひろげない」
- 85℃以上で90秒以上の加熱でウイルスを死滅させられる
- 症状が出たら無理をせず医療機関を受診し二次感染を防ぐ
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