2026年1月2日
労務・人事ニュース
南関東の旅行販売108%増でも求職者伸びず有効求人倍率が低下 2025年11月
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景気ウォッチャー調査(令和7年11月調査)― 南関東(現状)―(内閣府)
この記事の概要
南関東の11月は、観光やイベント需要が追い風となり宿泊や外食を中心に人流が増えた一方、小売では物価高の影響で買い控えが続き、業種間で景況感の差が鮮明になった。雇用面では派遣依頼が増加する一方、求職者数が伸び悩み、有効求人倍率が低下する地域もみられ、企業の採用活動には慎重さが広がっている。
南関東の11月は、地域全体の空気感としては人の動きが戻りつつあるものの、消費者の財布のひもは依然として固く、好調な分野と停滞する分野がくっきり分かれる月となった。特に一般小売では季節商材の好調や来客増がみられる一方で、物価上昇に伴う買上点数の減少が続き、単価上昇が売上を下支えする構図が広がっている。商業施設のオープンによる集客効果はみられたものの、全体として消費の勢いが強まっているとは言い難い状態が続いた。
百貨店では来客数と国内売上が改善している一方、高額品の動きに弱さが残り、免税売上は前年をわずかに下回るなど、回復が足踏みしている様子がうかがえた。気温低下で防寒衣料が伸びたものの、食品では節約行動が続き、ギフト系商材は年末にかけても前年割れが目立ち、消費者が「必要なものだけを選ぶ」傾向がより強まっている。企業の賞与が改善したとはいえ、生活必需品の値上げが続く中で実質的な可処分所得は伸び悩み、消費意欲の低下が明らかになった。
飲食業では好調と不調が交錯した。一般レストランでは宴会需要が例年よりも増えており、ケータリングの注文も多く売上を押し上げた。一方、居酒屋では夜の人出が戻らず、会社員の利用減少が続くなど、以前のような賑わいを取り戻せていないとの声が多かった。高級レストランでは来客数が前年同月比99.9%となり、売上は103.9%と微増したものの、仕入価格高騰による利益圧迫が続き、実態としては厳しい経営環境に置かれている。
観光関連では都市型ホテルの稼働率が高まり、秋の宴会シーズンに合わせた予約が増加し単価も上昇した。旅行代理店では販売量が前年同期比108%と回復が続き、インバウンドの宿泊需要も底堅さを維持している。ただ、中国の渡航自粛の影響が徐々に現れ始めており、特に団体需要に弱含みがみられることから、先行きには慎重な見方も広がった。地域イベントや気温の安定による外出増加がプラスに働いたが、全体として観光需要が大幅に上振れするほどの勢いはまだ戻っていない。
自動車販売では整備需要は安定しているものの、新車販売は前年より2割減となる店舗もあり、物価高や国際情勢への不安による買い控えが明確に現れている。中古車が比較的好調な一方、新車の納期の長さや高価格化が影響し、購入判断を先送りする動きが広がった。住宅市場でも材料費の高騰や建設コストの上昇が負担となり、一部でアパート販売が増えたものの、価格上昇が抑えられない状況が続き、建設関連では公共工事の受注の遅れが発生しているケースもみられた。
雇用環境では、派遣業界から「受注は前年比10%弱の増加」と前向きな声がある一方、求職者数が伸びず募集の充足率が低いという課題が顕著となった。年末にかけて登録者数の増加が感じられないとの報告もあり、企業が求人を出しても応募がつかないというミスマッチが広がりつつある。職業安定所では求人数が減少傾向となり、地域の有効求人倍率も低下しているとの指摘があり、これは採用側にとっては人材不足、求職者にとっては希望条件の合う求人が減っているという複合的な状況を意味する。
一方、専門職の求人は一部で堅調な動きが続き、製造業のエンジニア派遣ニーズは継続して高い状態が保たれている。しかし、米国の関税政策など外部環境の影響で製造業の受注が長期低迷する可能性も指摘されており、求人が増えている業種と停滞する業種の差が大きくなっている。総じて企業は「人材を確保したいが条件を引き上げにくい」という葛藤を抱え、採用活動そのものを慎重に進める傾向が強まっている。
南関東の11月は、人の動きは回復しつつあるものの、消費の慎重さと雇用のミスマッチが地域経済の明暗を分けた形となった。企業には、変動の大きい市場環境を踏まえ、求職者ニーズに寄り添う柔軟な採用戦略や賃金見直しの検討が求められている。
この記事の要点
- 観光関連は高稼働が続きホテルや旅行代理店で販売量が増加
- 小売では物価高により買上点数が減少し高額品は伸び悩み
- 飲食は宴会需要が回復する一方で居酒屋を中心に夜間減少が続く
- 新車販売は2割減となる店舗があり消費者の買い控えが鮮明
- 派遣依頼は前年比10%増だが求職者不足で充足率が低下
- 有効求人倍率が低下傾向となり求人数の減少が目立つ
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


