2026年1月3日
労務・人事ニュース
2025年11月 沖縄 求人は2026年1月から増加見通し、反動で件数回復も採用数は伸び悩む可能性
- アイリスト/西鉄久留米駅/久留米市/福岡県
最終更新: 2026年1月6日 05:36
- 自動車部品製造
最終更新: 2026年1月6日 10:10
- アイリスト/東中間駅/社員募集/1月6日更新
最終更新: 2026年1月6日 00:38
- 理学療法士/福岡県/福岡市城南区
最終更新: 2026年1月6日 05:36
景気ウォッチャー調査(令和7年11月調査)― 沖縄(先行き)―(内閣府)
この記事の概要
沖縄の11月先行きでは、観光客の増加や年末商戦による需要拡大が期待される一方、中国との関係悪化によるクルーズ船キャンセルやインバウンド減少が地域経済に影響を及ぼす懸念が強まっている。小売、飲食、宿泊、住宅、自動車など幅広い分野で「良くなる部分と悪化懸念が混在する」姿が浮き彫りとなった。雇用では1月以降の求人数増が予想される一方、人材不足や最低賃金引上げによる採用コスト増加が企業の採用意欲に影を落とし、有効求人倍率の大幅改善は見込みにくい状況が示された。
沖縄の景気を読み解くうえで最も大きな特徴は、観光需要の底堅さと外部環境の不透明感が同時に存在し、企業の判断を難しくしている点である。通信関連企業では政府の経済対策の効果を期待する声が強く、消費者が年末に向けて積極的に通信サービスや端末を購入する動きが続くと見込まれた。通信契約が増える学割シーズンの到来も追い風で、個人消費の一部には明るさが確認されている。
一般小売では、酒類を扱う店舗が観光客増の恩恵を受けつつも、首相発言が中国との関係悪化を招く可能性に注意を払っており、政治情勢が売上に影響しやすい点が懸念材料となっている。土産物店では国内観光客が増加しているものの、中国のクルーズ船寄港数減少が続けば売上への影響は避けられず、地域特性がそのまま業績に反映される構造が再び明らかになった。
百貨店では年末商戦を前に売上増が見込まれ、買上点数の増加にも期待が寄せられている。クーポン施策などの販促効果も一定程度見込まれ、年末にかけては比較的強い集客が続くと考えられる。一方、家電量販店では9月から10月に好調だった売上が11月に前年割れし、消費者の購買行動が天候や価格変動の影響を受けやすい不安定な状況が続いている。
コンビニエンスストアでは、観光客増で来客数は増加傾向にあるものの、ガソリン価格見直しによる価格低下がどこまで商品価格へ反映されるかが焦点となっている。また、物価高により高単価商品から低価格商品へ棚替えを行った店舗では売上が伸びず、販売戦略の転換に苦慮している。特に中国からの渡航者数減少の影響は避けられず、観光依存度の高い地域構造が脆弱性として浮き彫りになった。
飲食業では忘年会需要に期待が集まり、12月前半から1月の繁忙期にかけて客足が増える見通しが示されている。しかしファストフード店では1月後半から2月にかけて年間で最も厳しい時期を迎えるとされ、台湾情勢の影響による中華圏インバウンド減少が売上の下押し要因として警戒されている。バーなどの小規模飲食店では、地元客の動きが増えない限り業況改善の実感が得にくい状態が続いており、観光頼みの経営に限界が見え始めている。
宿泊業では複数の観光型ホテルが安定した予約状況を報告し、11月の販売室数が前年比7%増、2月の予約は同23%増と大幅な改善が確認されている。特に国内客の増加が追い風となっており、春節前の1〜2月にかけては一定の繁忙が見込まれている。ただし中国客の減少は確実に影響し、ホテル側はプラス材料とマイナス材料の双方を見極めながら慎重な経営判断を続けている。
レンタカー業では、先行きの受注が前年より伸長しており、特にワンボックス車の需要増が顕著で、家族連れやグループ旅行者の増加が追い風となっている。一方で観光名所では日中関係の悪化による中国客減少を懸念しており、春節シーズンの集客が例年に届かない可能性もあるとして、地域全体の観光収入への影響が警戒されている。
住宅関連では、移住やセカンドハウス購入の相談が年末にかけて一定数維持され、底堅い需要が続いている。若年層の購買意欲も上向く兆しがある一方、建材価格の高騰は依然として重荷となっており、利益確保の課題は続く見込みだ。
製造業では、食料品製造業が賃上げ効果で消費が活発化するとの期待を寄せている。また、建設業では資材価格が上昇しているものの、発注が大きく鈍っているわけではなく、公共工事を中心に一定の需要が続くとみられる。窯業土石業は見積・受注・生産が横ばい推移で、直近の変動は小さいものの、大きな改善材料が見当たらない状況だ。広告代理店や会計事務所からは、企業の販売促進や財務状況が改善しにくい現状が指摘され、物価と賃上げのバランスが不透明である点が不確実性を高めている。
雇用面では、求人情報誌制作会社が「1月以降は求職者の動きが活発化し、企業の採用活動も本格化する」と分析しており、12月まで抑制されていた求人数が反動的に増加へ転じることが予想される。これは、新年度に向けた採用計画が動き出すためであり、一定の改善効果が期待される。一方、人材派遣会社では「観光客減少や物価上昇により景気は良くならない」としており、企業の採用余力が弱まれば派遣需要も伸びにくいとの見通しが示された。専門学校では2027年卒の求人は多く見込まれながらも、採用数減少の可能性が危惧され、企業の選別採用が強まることが懸念されている。
沖縄経済全体としては、観光回復と年末需要が短期的に景気を下支えする一方、インバウンド減少や物価と賃金の不均衡が不透明感を強めており、特に中小企業にとっては採算と採用の両立が難しい状況となっている。有効求人倍率は改善余地が小さく、構造的な人手不足が続く可能性が高い。
この記事の要点
- 観光客増で小売と宿泊は明るい材料あるが中国客減少が懸念
- コンビニは価格見直しと棚替え効果が限定的で売上伸びず
- 飲食業は年末需要に期待するも1〜2月は厳しい見通し
- 宿泊は11月室数7%増、2月予約23%増と好調だが中国客減が影
- 住宅は移住相談が堅調も建材高が負担で採算確保は課題
- 求人数は年明け増加見通しだが採用コスト上昇で企業は慎重
- インバウンド減が全産業の先行きに影を落とす構造が継続
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


