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2026年1月21日

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令和7年11月鹿児島県有効求人倍率1.00倍から考える中小企業採用の現実

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鹿児島労働局定例記者会見資料 令和7年12月分(鹿児島労働局)

この記事の概要

令和7年11月の鹿児島県における有効求人倍率は1.00倍となり、前月から0.01ポイント低下した。本記事では、この数値が示す鹿児島県の雇用環境の実態を丁寧に読み解きながら、中小企業の採用担当者が有効求人倍率をどのように理解し、今後の採用活動にどう生かすべきかを独自の視点で解説する。求人と求職が拮抗する状況の中で、採用の考え方をどのように転換すべきかを分かりやすく整理する。


令和7年11月の鹿児島県の有効求人倍率は1.00倍となり、前月から0.01ポイント低下した。全国平均の1.18倍と比べると低い水準ではあるものの、求人と求職がほぼ均衡している状態にある点が大きな特徴である。有効求人数は34241人で前月比1.5%減少し、3か月連続の減少となった。一方、有効求職者数は34259人で前月比0.2%減少し、こちらは3か月ぶりの減少となっている。求人と求職の双方が減少する中で、需給バランスが限りなく1倍に近づいていることが、鹿児島県の雇用環境の現在地を示している。

中小企業の採用担当者にとって、この1.00倍という数字は非常に示唆的である。求人が明確に求職を上回っている状況ではない一方で、求職者が潤沢に存在する状況とも言い切れない。つまり、採用活動の進め方次第で結果が大きく変わる、極めて繊細な市場環境にあるといえる。これまでのように求人を出せば一定数の応募が集まるという前提は成り立ちにくく、企業側の情報発信力や対応姿勢が、採用結果に直結しやすい局面に入っている。

就業地別有効求人倍率を見ると1.08倍となり、受理地別の1.00倍を上回っている。これは、実際に働く場所としての鹿児島県では、求人がやや多い状態にあることを示している。県外本社の求人や広域的な募集を含めると、人材の奪い合いが起きやすい環境であることが分かる。地元中小企業にとっては、県内だけでなく県外企業との競争も意識した採用戦略が必要になっている。

新規求人の動向を見ると、令和7年11月の新規求人数は11662人となり、前年同月比7.3%減少し、13か月連続で前年同月を下回った。製造業や卸売業、小売業、宿泊業、飲食サービス業では増加が見られたものの、建設業や運輸業、医療・福祉、サービス業では減少が続いている。特に運輸業や医療・福祉といった人手不足が指摘されやすい分野でも求人が減少している点は、企業側が採用に慎重になっている現実を映し出している。

一方、新規求職申込件数は5208人で前年同月比5.5%減少し、3か月連続で減少した。求職者数が減少している背景には、転職に対する慎重姿勢の広がりや、物価上昇による生活不安など、複合的な要因があると考えられる。中小企業の採用担当者は、転職市場に自然に人材が流れ込んでくることを期待するのではなく、自社から積極的に選ばれる工夫を重ねる必要がある。

正社員の有効求人倍率は1.03倍となり、前年同月から0.07ポイント低下した。正社員有効求人数は18549人、正社員有効求職者数は17960人となっており、数の上では均衡に近い状態である。しかし実務の現場では、職種や勤務地、労働条件の違いによるミスマッチが存在し、必ずしも採用が順調に進むわけではない。正社員採用においても、即戦力だけを求める姿勢を続けていると、結果的に採用期間が長期化する可能性が高まる。

有効求人倍率が1.00倍前後で推移している鹿児島県では、採用活動を短期的な勝負として捉えること自体がリスクになりつつある。応募者が少ないから条件を引き上げる、採用が難しいから様子を見るといった場当たり的な対応ではなく、自社がどのような人材を必要としており、その人材にどのような価値を提供できるのかを明確にすることが重要になる。仕事内容や職場環境、育成方針を具体的に伝えることが、応募者の安心感につながりやすい。

また、年齢別の求職動向を見ると45歳以上の求職者が一定数存在しており、経験を生かした再就職を希望する層も少なくない。若年層採用に固執することは、結果として採用の幅を狭めることにつながる。中小企業にとっては、業務内容を整理し、経験者が早期に活躍できる役割を用意することが、現実的な採用戦略となる。

令和7年11月の鹿児島県の雇用情勢は、求人が減少する中で求職も緩やかに減少し、均衡状態に近づいている。物価上昇など外部環境の影響を考えると、今後も採用環境が劇的に改善する可能性は高くない。有効求人倍率という数字は、採用の難しさを示すだけでなく、採用活動の質が問われる時代に入ったことを示している。中小企業の採用担当者は、この数字の意味を正しく理解し、自社の採用の在り方を見直すことが、安定した人材確保への第一歩となる。

この記事の要点

  • 令和7年11月の鹿児島県有効求人倍率は1.00倍で均衡状態に近い
  • 求人と求職の双方が減少し採用環境は不安定である
  • 正社員採用でもミスマッチへの配慮が不可欠である
  • 条件提示だけでなく仕事内容や育成方針の発信が重要になる
  • 有効求人倍率は採用戦略を再設計するための重要な指標である

⇒ 詳しくは鹿児島労働局のWEBサイトへ

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