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2026年1月17日

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令和7年11月福岡県の有効求人倍率1.07倍から読む中小企業採用戦略

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雇用情勢(令和7年 11 月分)について(福岡労働局)

この記事の概要

令和7年11月時点の福岡県における有効求人倍率は1.07倍となり、前月から横ばいで推移しました。数値だけを見ると安定しているように感じられますが、実際には求人・求職の双方に弱さが見られ、中小企業の採用環境は着実に難易度を増しています。本記事では、福岡県内の具体的な地域別データや産業別動向を踏まえながら、有効求人倍率をどのように読み解き、限られた採用リソースの中で中小企業の採用担当者がどのような戦略を取るべきかを、実務目線で詳しく解説します。


令和7年11月に公表された福岡県の雇用情勢によると、有効求人倍率は1.07倍となり、前月と同水準で推移しました。この数値は、仕事を探している人1人に対して約1.07件の求人があることを示しています。一見すると、求人が求職者をやや上回っている状態に見えますが、前年同月と比較すると求人の動きは明らかに弱含んでおり、採用市場が決して楽観できる状況ではないことが分かります。特に物価上昇や原材料費の高止まりといった外部環境が、企業の採用意欲に影響を及ぼしている点は見逃せません。

実際に有効求人数は前年同月比で10.6%減少し、新規求人数に至っては18.5%の大幅な減少となりました。これは企業側が新たな採用に慎重になっていることを示しており、特に中小企業にとっては「求人を出せば人が集まる」という時代が完全に終わったことを意味します。一方で、有効求職者数は前年同月比で1.1%減と小幅な減少にとどまっており、求職者が急激に減っているわけではありません。この需給バランスの変化をどう捉えるかが、採用担当者にとって重要な視点になります。

地域別に見ると、令和7年11月時点で福岡地域の有効求人倍率は1.15倍、北九州地域は0.98倍、筑豊地域は1.02倍、筑後地域は1.19倍となっています。特に北九州地域では1倍を下回る水準が続いており、地域によって採用環境に大きな差があることが明確です。中小企業の採用担当者は、県全体の平均値だけを見るのではなく、自社が属する地域の数値を正確に把握する必要があります。例えば、筑後地域のように比較的倍率が高い地域では、同業他社との人材獲得競争が激しくなりやすく、待遇や働き方の見直しが不可欠になります。

産業別に見ると、製造業や運輸業、郵便業では一部増加が見られた一方で、宿泊業や飲食サービス業、情報通信業、建設業、医療・福祉など、多くの業種で求人が前年を下回っています。これは、慢性的な人手不足業種であっても、無条件に採用を拡大できる状況ではないことを示しています。中小企業の採用担当者にとって重要なのは、自社の業界が「人手不足だから採用できる」と考えるのではなく、「求職者から選ばれる理由」を言語化することです。

有効求人倍率が1倍前後で推移している現在の福岡県の状況では、採用活動は量より質へと確実にシフトしています。従来のように求人媒体に掲載し、応募を待つだけでは十分な成果は期待できません。求職者数が大きく増えていない以上、応募を集めるためには、仕事内容の具体性や入社後のキャリアイメージ、職場環境の実態を丁寧に伝える必要があります。特に中小企業の場合、大企業と同じ条件で競争するのではなく、裁量の大きさや経営者との距離の近さといった強みを前面に出すことが重要です。

また、正社員の有効求人倍率が0.89倍と1倍を下回っている点も見逃せません。この数値は、正社員としての求人に対して求職者が多いことを示しています。一見すると採用しやすい環境に思えますが、実際には求職者の希望条件が細分化しており、企業と求職者のミスマッチが起こりやすい状況です。そのため、採用担当者は応募数の多さに一喜一憂するのではなく、面接や選考の段階で相互理解を深め、早期離職を防ぐ視点を持つことが求められます。

令和7年11月という具体的な時点で見ると、福岡県の雇用情勢は「緩やかな持ち直しの中で足踏みしている状態」と言えます。このような局面では、採用活動を単なる人員補充ではなく、将来を見据えた投資として捉える姿勢が重要です。短期的な人手不足を埋めるだけでなく、数年後に会社を支える人材をどう確保するかという視点で採用戦略を組み立てることが、中小企業にとって大きな差別化につながります。

有効求人倍率は単なる統計データではなく、採用市場の空気を読み解くための重要な指標です。数字の上下だけに注目するのではなく、その背景にある求人減少の理由や求職者の動きを理解し、自社の採用活動にどう反映させるかを考えることが、これからの採用担当者には求められています。

この記事の要点

  • 令和7年11月の福岡県の有効求人倍率は1.07倍で前月から横ばい
  • 新規求人数は前年同月比で18.5%減少し企業の採用姿勢は慎重
  • 地域別に見ると福岡地域と筑後地域で倍率が高く北九州地域は低水準
  • 正社員有効求人倍率は0.89倍でミスマッチ対策が重要
  • 中小企業は条件競争ではなく自社の強みを明確にした採用が必要

⇒ 詳しくは福岡労働局のWEBサイトへ

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