2026年1月22日
労務・人事ニュース
名目賃金47か月連続プラスと実質賃金2.8%減が同時に進む労働市場の現実(毎月勤労統計調査 令和7年11月速報)
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毎月勤労統計調査 2025(令和7)年11月分結果速報 第1表 月間現金給与額(厚労省)
この記事の概要
2025年11月分の毎月勤労統計調査の速報では、名目賃金が増加を続ける一方で、物価上昇の影響により実質賃金はマイナスが続いている状況が示されました。現金給与総額や所定内給与は前年同月比でプラスとなり、雇用や賃金水準の底堅さがうかがえますが、消費者物価指数の上昇が賃金の購買力を押し下げています。本記事では、最新データを基に、賃金動向の実態を丁寧に整理します。
2025年11月分の毎月勤労統計調査によると、事業所規模5人以上における1人平均の現金給与総額は310,202円となり、前年同月比で0.5%増加しました。名目賃金は47か月連続でプラスとなっており、長期的に見ても上昇基調が維持されている点が特徴です。
事業所規模30人以上に限ると、現金給与総額は347,424円で、前年同月比0.8%の増加となりました。こちらは57か月連続のプラスとなり、比較的規模の大きい職場では賃金水準が安定して推移している状況が確認できます。
きまって支給する給与は290,909円で、前年同月比2.0%増となりました。さらに、所定内給与も270,041円と同じく2.0%増加しており、基本給や恒常的な手当部分が着実に伸びていることが分かります。継続的な賃金改善が進んでいる点は重要です。
一方で、特別に支払われた給与は19,293円となり、前年同月比で17.0%の減少となりました。賞与などの一時金が減少したことが、名目賃金全体の伸びをやや抑える結果につながっています。定期給与と一時金の動きの違いが鮮明になっています。
一般労働者に注目すると、現金給与総額は399,997円で前年同月比0.8%増となりました。所定内給与は343,709円で2.4%増加しており、58か月連続のプラスとなっています。安定した雇用と賃金水準が続いている様子が読み取れます。
パートタイム労働者では、時間当たりの所定内給与が1,426円となり、前年同月比で4.2%増加しました。こちらは53か月連続のプラスであり、短時間労働者の賃金改善が着実に進んでいることが数字から明らかです。
しかし、実質賃金の動きを見ると、異なる側面が浮かび上がります。消費者物価指数を用いて実質化した現金給与総額の指数は84.3となり、前年同月比で2.8%減少しました。実質賃金は11か月連続でマイナスが続いています。
参考として示されている消費者物価指数は、持家の帰属家賃を除く総合で前年同月比3.3%上昇しています。名目賃金の増加を上回る物価上昇が、賃金の購買力を低下させている構図が明確です。
消費者物価指数の総合を用いた場合でも、実質賃金指数は86.0となり、前年同月比2.4%減少しました。こちらも4か月連続のマイナスであり、物価上昇の影響が広範に及んでいることを示しています。
今回の調査結果からは、名目賃金の改善が続いているものの、物価上昇によって実質的な生活水準の回復が追いついていない現状が読み取れます。採用や人材確保を考える際には、表面的な賃金額だけでなく、実質的な購買力への配慮が一層重要になる局面といえます。
この記事の要点
- 2025年11月の現金給与総額は310,202円で前年同月比0.5%増
- きまって支給する給与と所定内給与はいずれも2.0%増加
- 一般労働者の現金給与総額は399,997円で安定的に推移
- パートタイム労働者の時間当たり給与は1,426円で4.2%増
- 実質賃金は物価上昇の影響で11か月連続のマイナス
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


