2026年1月26日
労務・人事ニュース
令和7年12月調査 インバウンド減少で免税売上10%超減の近畿が抱える採用課題
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景気ウォッチャー調査(令和7年12月調査)― 近畿(先行き)―(内閣府)
この記事の概要
令和7年12月調査に基づく近畿地域の先行き景気は、万博関連需要や一部消費分野への期待が残る一方で、物価高と賃金伸び悩みが家計と企業活動の重荷となっている。求人は一定数維持されているものの、有効求人倍率の数字以上に採用難を感じる企業は多く、雇用のミスマッチが課題となっている。本記事では、調査内容を踏まえながら、近畿の雇用と採用環境を丁寧に整理する。
近畿地域の家計動向を見ると、百貨店や一部小売では明るさと慎重さが混在している。再開発の進展や周年行事、大阪・関西万博関連商材の販売継続により、来客数や売上の維持を見込む声がある一方、中間層の消費は力強さを欠き、富裕層依存の構造がより明確になっている。株価上昇による資産効果は限定的で、幅広い消費回復には至っていない。
スーパーやコンビニでは、ガソリン価格の低下やボーナス支給を追い風と見る声があるものの、食品を中心とした物価高が続き、消費者は価格と品質を慎重に比較する姿勢を強めている。買上点数は伸びにくく、売上は単価上昇によって辛うじて維持されている状況が多い。節約志向は年明け以降も続くと見られている。
衣料品や家電分野では、気温や補助金制度の影響を受けやすく、先行きに不安を抱く事業者が目立つ。冬物衣料は動きが鈍く、春物も物価高の影響で大きな伸びは期待しにくい。家電量販店では、省エネ補助金終了後の反動減や、金利上昇によるローン販売抑制を懸念する声が聞かれる。
飲食業や観光関連では、中国からのインバウンド減少が重くのしかかっている。春節商戦での免税売上は前年比で10%を超える減少が続いているとの指摘もあり、都市型ホテルでは価格競争が激化している。一方、国内客による利用は一定程度維持されているが、単価引き上げには限界があり、収益改善は容易ではない。
企業動向を見ると、製造業では分野ごとの差が大きい。輸送用機械器具製造業では需要増加により繁忙期入りを見込む声がある一方、一般機械や金属製品では引き合いが実際の受注につながらず、先行きは横ばいとの見方が多い。原材料価格の上昇が続き、価格転嫁の難しさが利益を圧迫している。
建設業では、年度末に向けた問い合わせや受注増加を見込む声があるものの、監理技術者や技能労務者の不足が深刻で、受注を増やしたくても対応できない現場が多い。資材価格の高騰も重なり、中小企業を中心に採用や賃上げに踏み切れない状況が続いている。
雇用環境に目を向けると、近畿では人手不足感が根強い。人材派遣会社や職業紹介機関からは、年明け以降、新年度に向けた採用が活発化するとの見方が示されている。一方、職業安定所では、求人数が急増する要因は見当たらず、例年並みの推移になるとの慎重な見解も出ている。
求人が存在しても、企業が求めるスキルと求職者の希望条件が一致せず、採用に時間を要するケースが増えている。生成AIの普及を背景に、対人能力や専門性がより重視され、時給や初任給を引き上げても人材が集まらないとの声もある。有効求人倍率だけでは測れない採用難が続いている。
今後の近畿の採用市場は、万博後の反動やインバウンド動向、物価と賃金のバランスに左右される局面が続くとみられる。採用担当者には、短期的な景気期待に頼らず、業務内容や成長性、働きやすさを具体的に示すことで、自社に合った人材を確保する姿勢が求められている。こうした視点が、先行き不透明な環境下での持続的な採用につながる。
この記事の要点
- 万博関連需要で一部消費分野に明るさがある
- 物価高により中間層の消費は慎重姿勢が続く
- インバウンド減少で観光と百貨店は影響を受けている
- 製造業は分野ごとに景況感の差が大きい
- 人手不足感は強く求人と求職のミスマッチが続く
- 有効求人倍率以上に採用難を感じる企業が多い
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


