2026年1月25日
労務・人事ニュース
令和7年12月調査で有効求人倍率が低下傾向となった北陸地域の採用環境を詳しく読み解く
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景気ウォッチャー調査(令和7年12月調査)― 北陸(現状)―(内閣府)
この記事の概要
令和7年12月調査による北陸地域の景気動向では、年末需要や観光客の増加を背景に一部で明るさが見られる一方、物価高や人件費上昇の影響が雇用や採用環境に重くのしかかっていることが分かった。本記事では、地域経済の実情を踏まえながら、有効求人倍率や求人動向を中心に整理し、企業の採用担当者が今後の人材確保を考える上での重要な視点を丁寧に解説する。
北陸地域の足元の景気は、12月に入り人出の回復がはっきりと感じられる場面が増えている。タクシー利用は平日でも前年を上回る水準となり、特に週末は忘年会需要で繁忙感が強まっている。商店街でも全体の売上が前年同月比で2桁増加するなど、表面的には好調さを示す指標が目立っている。
観光関連では、インバウンド需要の構成に変化が見られる。中国からの免税売上は前年比で約6割減少したものの、台湾や米国、オーストラリアなど他地域からの観光客が増加し、全体としては減少分を補う形となっている。加えて、日本人観光客の来店も増えており、需要の分散が地域経済を下支えしている。
小売の現場では、年末向け商材の予約増加や季節商品の買上点数増加といった前向きな動きが見られる一方、利益面では厳しさが残る。コンビニでは来客数が前年より約5%増加している店舗もあるが、米価格や人件費、各種経費の高騰により、売上を維持しても利益が悪化しているという声が出ている。
飲食業では夜間を中心に外食需要が好調で、地元客の忘年会に加え、県外からの観光客やビジネス客の利用が重なっている。ただし、すべての業態が恩恵を受けているわけではなく、客層の高齢化が進む店舗では売上が前年の8割程度にとどまるなど、業態や立地による差が拡大している。
雇用環境に目を向けると、全体として大きな変動はないものの、じわじわとした悪化傾向が見られる。職業安定機関の情報では、前年同月と比べて有効求人数や有効求人倍率が徐々に低下しており、人件費や原材料費、燃料費の高騰が企業の採用意欲に影響を与えていることがうかがえる。
中小企業を中心に人手不足を理由とした求人は引き続き存在しているが、コストを抑えるため新規採用を控える動きも一部で見られる。また、若返りを目的とした求人が増える一方で、高齢の求職者数も増加しており、年齢や条件面でのミスマッチが生じやすい状況となっている。
人材派遣の分野では、派遣先企業の減産や事業撤退により契約解除が増えているとの指摘もあり、雇用の安定性に対する不安が広がっている。賃上げを行える体力のある企業は人材を確保し受注を伸ばす一方、対応できない企業は採用が進まず、地域内での二極化が進行している。
こうした状況から、北陸地域の採用環境は一見安定しているように見えても、水面下では構造的な課題を抱えていることが分かる。採用担当者には、短期的な求人倍率の数字だけでなく、求職者の年齢構成や価値観の変化、コスト構造を踏まえた中長期的な人材戦略が求められている。
この記事の要点
- 年末需要で人出は回復しているが業態差が大きい
- 商店街売上は前年同月比で2桁増加している
- インバウンドは国別構成が変化し全体では持ち直している
- 有効求人倍率は前年同月比で緩やかに低下している
- 人件費高騰が採用抑制とミスマッチを招いている
- 賃上げ対応の可否で企業間の二極化が進んでいる
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