2026年1月25日
労務・人事ニュース
令和7年12月時点で有効求人倍率1.33倍となった甲信越の採用市場で人材確保が難しくなる理由
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景気ウォッチャー調査(令和7年12月調査)― 甲信越(現状)―(内閣府)
この記事の概要
令和7年12月に公表された甲信越地域の景気動向調査からは、年末需要や観光関連の持ち直しが見られる一方で、物価高の長期化が消費行動や雇用環境に影響を与えている実態が明らかになった。本記事では、地域経済の現状を整理しながら、有効求人倍率や求人動向を中心に、企業の採用担当者が押さえておくべき人材市場の変化をわかりやすく解説する。
甲信越地域の景気は、12月特有の人流増加を背景に、タクシーや宿泊、観光関連を中心として一定の明るさが見られている。特に年末年始休暇が長かった影響から、宿泊単価の上昇と稼働率の改善が重なり、短期間で売上の多くを確保できた事業者も存在している。一方で、この動きは季節要因による側面が強く、通年での回復とは言い切れない状況でもある。
小売や日常消費の現場では、消費者の節約志向が根強く残っている。スーパーでは売上が前年比で13%増加している事例があるものの、来客数は8%減少しており、外販や単価上昇によって数字を維持している実態がうかがえる。買物頻度の低下やセール日に集中するまとめ買いの傾向は変わらず、消費の質が変化している。
飲食やサービス業では、忘年会や家族利用による需要回復が一部で見られるものの、高価格帯商品の動きは鈍く、低価格帯へのシフトが進んでいる。都市型ホテルでは、1人2万円の高単価ディナーの利用者が前年より2割弱減少する一方、安価なバイキング利用は約15%増加しており、消費者の選別意識が明確になっている。
企業動向を見ると、建設業では工事の受注量や単価が徐々に増加しているものの、資材価格や人件費の上昇が利益を圧迫している。製造業でも、受注自体は維持されているが、価格転嫁の難しさから数量が減少するケースが見られ、売上と収益のバランスに課題を抱える企業が少なくない。
雇用関連では、求人の量と質の両面で変化が続いている。職業安定機関によると、管内の有効求人倍率は直近で1.33倍となり、前年同月比で0.11ポイント低下している。この水準は全国的に見れば高いものの、前年同月を下回る状況が19か月連続で続いており、採用環境が徐々に厳しさを増していることを示している。
求人動向を詳しく見ると、新規求人の動きは横ばいで大きな増減はないが、現場作業者を中心に人材需要は依然として旺盛である。一方で、採用基準が厳格化しており、応募があっても採用に至らないケースが増えている。人材派遣会社からは、求職者数に大きな変化はなく、所得格差が広がっているとの声も聞かれる。
こうした状況下では、単に求人を出すだけでは人材確保が難しくなっている。求職者側は安定性や条件面をより重視しており、賃金や勤務条件、将来性を明確に示せない企業は選ばれにくい。特に地方では、限られた人材を複数の企業が奪い合う構図が続いており、採用戦略の見直しが不可欠となっている。
甲信越地域の企業にとって、今後の採用活動では短期的な景気動向だけでなく、中長期的な人材育成と定着を見据えた取り組みが重要となる。賃金水準の調整や柔軟な働き方の導入に加え、未経験者を育てる体制づくりが、将来的な人手不足リスクを抑える鍵となるだろう。
この記事の要点
- 年末需要で一部業種は持ち直しているが季節要因が大きい
- 物価高により消費者の節約志向は依然として強い
- 売上増加と来客数減少が同時に起きている業態が多い
- 有効求人倍率は1.33倍だが前年同月比では低下が続いている
- 求人は横ばいでも採用基準の厳格化で人材確保が難しくなっている
- 中長期視点の採用戦略と人材育成が重要になっている
⇒ 詳しくは内閣府のWEBサイトへ


