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2026年2月14日

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派遣労働者 令和7年度 一般事務平均1,120円から見る労使協定書の賃金水準

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第390回労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会 資料2 労使協定書の賃金等の記載状況等について(厚労省)

この記事の概要

令和7年度に実施された労使協定書における賃金等の記載状況について、一部事業所を対象に集計した結果が整理された。本資料は、派遣労働者の待遇決定方式や賃金水準、通勤手当や退職金の扱いなどについて、実際の労使協定書の記載内容をもとに現状を可視化したものである。賃金決定の透明性や均衡確保の実態を把握するための基礎資料として位置付けられている。


労使協定書における賃金等の記載状況は、派遣労働者の待遇確保の実態を把握するため、労働者派遣事業報告書と併せて提出された協定書をもとに分析された。集計は令和7年6月1日時点で有効な労使協定書を対象とし、約4.4万事業所の中から企業規模別に400事業所を無作為抽出して行われている。

待遇決定方式については、派遣先均等・均衡方式と労使協定方式の選択状況が確認されている。集計結果では、労使協定方式を選択している事業所が87.4%と大半を占め、派遣先均等・均衡方式は9.9%にとどまっている。両方式を併用している事業所は2.6%であり、協定方式が主流となっている実態が示された。

賃金水準の調整に関わる能力・経験調整指数の選択状況を見ると、0年を基準とした指数を選択している事業所が97.0%と最も多く、3年や10年といった複数年の指数を併せて設定している事業所も一定数確認されている。経験年数に応じた賃金調整を制度的に組み込んでいる状況がうかがえる。

地域指数については、派遣就業地域の物価等を反映するため、都道府県別の指数を選択している事業所が85.5%を占めている。公共職業安定所別の指数を用いている事業所は11.5%であり、両者を併用しているケースは2.6%と少数にとどまっている。地域特性を賃金に反映させる取り組みが広く行われていることが示されている。

通勤手当の扱いについては、労使協定書に実費支給を明記している事業所が95.5%と大多数を占めている。定額支給や賃金に含めて支給する方式は少数派であり、通勤に要する実費を別建てで支給する形が一般的となっていることが明らかになった。

退職金の支給方法では、毎月の賃金等で前払いする方式を選択している事業所が55.4%と最も多く、退職金制度に基づく支給を行っている事業所は29.4%となっている。中小企業退職金共済制度等への加入を選択している事業所は6.3%であり、事業所ごとに対応が分かれている。

賃金改善の方法としては、より高度な就業機会の提供を挙げている事業所が72.1%、昇給を行うとする事業所が60.2%となっている。別手当の支給を通じて能力向上を反映させる事業所も35.3%あり、派遣労働者の評価結果を賃金に反映させる工夫が行われている。

労使協定書の締結主体については、労働者の過半数を代表する者と締結している事業所が94.8%と大半を占めている。有効期間は1年とする事業所が88.1%であり、2年とする事業所は11.2%にとどまっている。協定内容を定期的に見直す運用が主流であることが分かる。

基準値0年の賃金水準を職業分類別に見ると、一般事務などの職業では平均1,120円、製品製造・加工処理工では平均1,168円、情報処理・通信技術者では平均1,495円となっている。いずれも一般賃金との比較で上回る水準が確認されており、協定方式による賃金設定が一定の水準確保に寄与している状況が示された。

今回の集計結果は、労使協定方式の実務運用や賃金設定の実態を客観的に示す資料であり、派遣労働者の待遇確保に向けた現状把握に資する内容となっている。今後の制度運用や協定内容の検討においても、重要な基礎情報として活用されることが想定される。

この記事の要点

  • 労使協定方式を選択する事業所が87.4%と多数を占めている
  • 能力・経験調整指数は0年基準を採用する事業所が97.0%に達している
  • 通勤手当は実費支給を明記する事業所が95.5%となっている
  • 退職金は前払い方式を採用する事業所が55.4%と最も多い
  • 一般事務の基準賃金平均は1,120円となっている

⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ

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