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2026年2月18日

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令和7年12月埼玉県の有効求人倍率1.10倍で採用活動はどう変わるか

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労働市場ニュース(令和7年12月)(埼玉労働局)

この記事の概要

本記事では、令和7年12月の埼玉県における有効求人倍率1.10倍という最新の雇用統計をもとに、県内の雇用環境の実態と背景を丁寧に解説します。求人が求職を上回る状態は続いているものの、求人の動きには足踏みが見られ、中小企業の採用活動は従来以上に戦略性が求められています。有効求人倍率を単なる数値として捉えるのではなく、採用判断にどう活かすべきかを独自の視点で整理します。


令和8年1月30日に公表された埼玉県の労働市場データによると、令和7年12月の有効求人倍率は季節調整値で1.10倍となり、前月から0.01ポイント上昇しました。仕事を探している人1人に対して1.10件の求人がある計算となり、表面的には求人が求職を上回る状態が維持されています。しかし、埼玉労働局は雇用情勢について、求職者数が引き続き高水準にある一方で、求人の動きには足踏みが見られ、持ち直しの動きに弱さが感じられるとしています。この評価は、中小企業の採用担当者が現場で感じている「人が集まりにくい」という実感と一致する部分が多いと言えるでしょう。

月間有効求人数は97,432人で、前月比0.5%増加しましたが、前年同月比では9.7%減少しています。有効求職者数は88,410人で、前月比0.8%減少し、前年同月比でも0.7%減少しています。求人と求職の双方が縮小傾向にある中で、有効求人倍率が1倍を超えている状況は、決して採用環境が良好であることを意味しません。むしろ、採用市場全体が慎重モードに入り、企業も求職者も動きにくくなっていることを示しています。

新規求人の動向を見ると、令和7年12月の新規求人数は35,310人となり、前月比8.6%増加しましたが、前年同月比では2.0%減少しています。新規求職者数は16,986人で前月比4.0%増加し、前年同月比でも5.1%増加しました。この結果、新規求人倍率は2.08倍となっていますが、この数値も採用意欲の回復というより、短期的な需給のずれによる側面が強いと考えられます。

産業別に見ると、生活関連サービス業や娯楽業、学術研究・専門技術サービス業、他に分類されないサービス業では新規求人が増加しています。一方で、製造業は前年同月比16.3%減少し、情報通信業も14.6%減少、教育・学習支援業では21.0%減少しています。埼玉県は製造業の比重が高い地域であるため、この分野の求人減少は中小企業の採用環境に直接的な影響を与えています。特に製造業の中小企業では、受注環境や原材料費の上昇、人件費負担の増加などが重なり、採用に踏み切れないケースも少なくありません。

正社員に限った有効求人倍率を見ると、就業地別で0.98倍、受理地別では0.88倍となり、前年同月から大きく低下しています。正社員求人は減少傾向にあり、求職者の正社員志向とのギャップが広がっています。新規求職者のうち正社員を希望する割合は63.0%と高い水準にある一方で、新規求人に占める正社員求人の割合は49.0%にとどまっています。このミスマッチこそが、採用が難航する大きな要因です。

中小企業の採用担当者が有効求人倍率1.10倍という数字から学ぶべきことは、売り手市場が続いているという単純な理解ではありません。求職者は複数の選択肢を比較する立場にあり、企業は選ばれる側にあります。そのため、給与や休日といった条件面だけでなく、仕事内容の具体性や職場の雰囲気、入社後の成長イメージをどれだけ丁寧に伝えられるかが重要になります。求人票の情報が抽象的であればあるほど、応募は集まりにくくなります。

また、採用スピードの重要性も見逃せません。埼玉県のように求職者数が多い地域では、求職者は短期間で複数の企業を比較検討します。選考に時間をかけすぎると、その間に他社で内定が決まってしまう可能性が高まります。中小企業であっても、面接回数や社内決裁の流れを見直し、迅速な意思決定を行うことが採用成功につながります。

令和7年12月の埼玉県の雇用統計は、求人が求職を上回る状態を維持しながらも、雇用環境全体には弱さが残っていることを示しています。有効求人倍率という指標を表面的に捉えるのではなく、その背景にある求人と求職の質的変化を理解することが、中小企業の採用活動において極めて重要です。数字を読み解き、自社の採用戦略に反映させる姿勢こそが、これからの採用担当者に求められる力と言えるでしょう。

この記事の要点

  • 令和7年12月の埼玉県有効求人倍率は1.10倍で小幅に上昇
  • 求人は求職を上回るが前年同月比では求人減少が続いている
  • 製造業を中心に業種別の採用環境に大きな差がある
  • 正社員求人と正社員希望者のミスマッチが採用難の要因となっている
  • 中小企業は情報発信力と採用スピードの強化が不可欠

⇒ 詳しくは埼玉労働局のWEBサイトへ

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