2026年3月20日
労務・人事ニュース
令和8年1月神奈川県就業地別有効求人倍率1.03倍
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最終更新: 2026年3月19日 02:31
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令和8年1月神奈川県就業地別1.03倍の動向分析
神奈川労働局が令和8年3月3日に公表した令和8年1月分の労働市場速報によると、県内の雇用情勢は持ち直しの動きに足踏みがみられる状況にある。判断は前月と同じであり、6か月連続で同様の表現が用いられている。背景には原材料費等の高騰が企業活動に影響を及ぼしている点があり、雇用への波及について引き続き注意が必要とされている。
まず、有効求人倍率の動向を確認すると、受理地別の季節調整値は0.83倍となり、前月から0.01ポイント低下した。一方、就業地別では1.03倍で、こちらも前月から0.01ポイント下がっている。有効求人数は受理地別で95,134人と前月比0.4%増加したが、有効求職者数は114,115人で前月比1.2%増加しており、求職者の増加幅が上回ったことが倍率低下の要因となっている。就業地別の有効求人数は117,408人で前月比0.2%減少している。
新規求人倍率は受理地別で1.52倍となり、前月から0.04ポイント低下した。新規求人数は32,581人で前月比0.4%増加したが、新規求職者数が21,472人で前月比3.5%増加している。新規求人倍率は依然として1倍を上回っているものの、求職者の動きが強まっている点が特徴的である。就業地別の新規求人倍率は1.92倍で、前月から0.01ポイント低下した。
正社員に限った有効求人倍率は0.67倍で、前年同月から0.05ポイント低下している。正社員の有効求人数は44,084人で前年同月比4.9%減少し、パートを除く常用有効求職者数は65,698人で前年同月比2.7%増加した。正社員分野では求人数の減少と求職者の増加が同時に進んでおり、企業側の慎重姿勢がうかがえる。
産業別に新規求人の前年同月比をみると、製造業は7.1%増加、情報通信業は2.4%増加、運輸業・郵便業は12.3%増加と一部で持ち直しがみられる。一方、卸売業・小売業は14.0%減少、宿泊業・飲食サービス業は31.9%減少、医療・福祉は3.4%減少、サービス業は7.4%減少しており、業種によるばらつきが大きい。建設業も5.3%減少している。原材料費や物価の上昇、消費動向の変化が各業種に異なる影響を与えていると考えられる。
雇用情勢の基調判断は、令和7年8月に下方修正されて以降、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」とされている。令和6年4月には「一部に弱さが残るものの、持ち直しに向けた動きが広がっている」との表現であったが、その後の環境変化を踏まえ、慎重な見方に転じている。こうした経緯を踏まえると、神奈川県内の労働市場は回復基調を維持しつつも、企業の採用姿勢は選別的になっていると評価できる。
中小企業の採用担当者にとって、受理地別有効求人倍率0.83倍という数字は重要な意味を持つ。1倍を下回っていることは、求職者数が求人数を上回っていることを示している。ただし、就業地別では1.03倍と1倍を上回っており、実際の勤務地ベースでは人材確保競争が続いている側面もある。この差異を理解せずに採用計画を立てると、実態と乖離した判断につながる可能性がある。
また、新規求人倍率1.52倍という水準は、短期的な採用市場では依然として求人側が多いことを示す。求職者の増加がみられるとはいえ、優秀な人材を確保するには企業側の魅力発信が不可欠である。正社員有効求人倍率0.67倍という現実は、正社員希望者が相対的に多いことを意味するが、その中から自社に適した人材を選び、定着させるためには、単なる採用充足ではなく、職場環境や育成体制の整備が重要になる。
採用活動を進める上では、まず自社の求人条件を客観的に点検することが求められる。賃金水準、労働時間、福利厚生、教育訓練制度などを市場水準と比較し、改善可能な点を洗い出すことが必要である。とりわけ神奈川県は都市部と郊外で労働市場の特性が異なるため、勤務地の特性を踏まえた戦略が不可欠となる。
さらに、産業別動向を踏まえた人材確保策も重要である。例えば、製造業や運輸業で求人が増加している状況では、同業他社との競争が激化する可能性がある。その場合、求人票の表現を具体化し、業務内容やキャリアパスを明確に示すことで応募者の理解を深める工夫が求められる。一方、宿泊業や小売業のように求人が減少している分野では、求職者の選択肢が相対的に広がるため、早期の選考や柔軟な勤務条件提示が効果的となる。
雇用情勢が足踏み状態にある今こそ、中小企業は短期的な充足率だけでなく、中長期的な人材戦略を描く必要がある。紹介件数は19,933件、就職件数は2,808件で、就職率は12.7%となっている。充足率は6.8%であり、求人を出せばすぐに人材が確保できる状況ではないことが分かる。こうした数字は、採用活動が単発ではなく継続的な取り組みであることを示している。
神奈川県の有効求人倍率0.83倍という数値は一見すると買い手市場のように見えるが、実際には業種や雇用形態によって状況は大きく異なる。中小企業の採用担当者は、統計の背景にある構造を読み解き、自社の強みを明確にした上で、求職者との丁寧な対話を重ねることが重要である。労働市場の変化を正確に把握し、信頼できる公的データを基に判断する姿勢こそが、採用成功への近道となる。
⇒ 詳しくは神奈川労働局のWEBサイトへ


