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2026年5月22日

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2026年3月岐阜県有効求人倍率1.39倍と全国平均1.18倍との差

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2026年3月岐阜県有効求人倍率1.39倍と前月比0.02ポイント低下

令和8年4月28日、岐阜労働局は令和8年3月分の一般職業紹介状況を公表し、県内の雇用情勢の現状が明らかになった。最新の有効求人倍率は1.39倍となり、前月から0.02ポイント低下した。この数値は求職者1人に対して約1.39件の求人が存在する状態を示しており、依然として企業側の人材需要が求職者数を上回る構図が続いている。ただし、前月比で低下したことから、これまでの改善基調にやや変化が見られる点も見逃せない。

有効求人数は39,596人で前月比1.7%減少し、有効求職者数は28,480人で0.1%減少している。求人・求職ともに減少している中で倍率が低下していることは、企業の採用意欲がわずかに鈍化している可能性を示唆する。一方で全国の有効求人倍率は1.18倍であり、岐阜県は全国平均を上回る水準を維持し、全国順位でも8位に位置している。このことから、地域としては依然として人手不足感が強く、採用競争が続いている状況にあるといえる。

新規求人と新規求職の動向に目を向けると、新規求人倍率は2.51倍となり前月から0.07ポイント低下した。新規求人数は13,678人で前月比0.5%減少し、新規求職者数は5,441人で2.0%増加している。新規求職者が増加している点は、転職市場の動きが活発化している兆しと捉えられるが、それでも求人の方が大きく上回っているため、企業側にとっては依然として採用難易度が高い環境が続いている。

さらに正社員に限定した動向では、正社員有効求人倍率が1.32倍となり前年同月比で上昇している。正社員有効求人数は20,419人、正社員有効求職者数は15,429人であり、安定雇用においても人材不足が続いていることが明確である。企業が長期的な人材確保を目指すうえで、正社員採用の競争が激化している現実を示すデータといえる。

産業別の新規求人状況を見ると、医療・福祉分野では3,668人と前年同月比で5.1%増加し、サービス業も19.1%増加している。また建設業も5.5%増と堅調な伸びを示している。一方で卸売業・小売業は613人減少し、宿泊業・飲食サービス業も214人減少するなど、業種ごとに明暗が分かれている。特に生活インフラや地域に密着した分野での人材需要が強い一方、消費動向の影響を受けやすい業種では求人の調整が進んでいることが読み取れる。

職業別に見た求人倍率では、建設関連職種や専門技術職で高い倍率が続いており、例えば建設・採掘従事者では5倍を超える水準となっている。一方で事務職は0.57倍と求職者数が求人を大きく上回っており、職種による需給ギャップが顕著である。このようなミスマッチの存在は、単に求人を増やすだけでは採用が進まない現状を示しており、企業が求める人材像と求職者の志向のズレが採用難の一因となっている。

こうした状況を踏まえ、中小企業の採用担当者が重視すべきポイントは、有効求人倍率1.39倍という数字の背景にある「選ばれる企業であるか」という視点である。求人数が求職者数を上回る市場では、企業は応募を待つ立場ではなく、求職者に選ばれるための情報発信と魅力づくりが不可欠となる。特に岐阜県のように全国平均より高い倍率を維持している地域では、採用活動の質が企業の成長を左右するといっても過言ではない。

具体的には、求人票の内容を見直し、業務内容や働き方、キャリアパスを具体的に伝えることが重要である。求職者は給与だけでなく、職場環境や将来性を重視する傾向が強まっているため、企業の価値観やビジョンを明確に示すことが求められる。また、新規求職者が増加している現状を踏まえると、転職希望者に対する訴求力を高めることも有効である。これには、柔軟な働き方やスキルアップ支援など、現職では得られない魅力を提示することが効果的と考えられる。

採用プロセスのスピードも重要な要素となる。複数の企業が同時に人材を求める中で、選考の遅れは機会損失につながる。応募から内定までの期間を短縮し、迅速に意思決定を行う体制を整えることで、優秀な人材の確保につながる可能性が高まる。特に中小企業は意思決定の柔軟性を活かし、スピード感のある採用活動を展開することができる点を強みとして活用すべきである。

さらに、採用後の定着を見据えた取り組みも不可欠である。求人倍率が高い状況では、入社後に他社へ転職するケースも少なくないため、働きやすい環境の整備や人材育成の充実が求められる。例えば、定期的な面談やキャリア相談の機会を設けることで、従業員の不安や不満を早期に把握し、離職を防ぐことができる。こうした取り組みは企業の信頼性を高め、結果として採用活動にも良い影響を与える。

今回の岐阜労働局のデータは、雇用情勢が引き続き高い水準にある一方で、緩やかな変化も見られることを示している。有効求人倍率のわずかな低下は一時的な動きの可能性もあるが、外部環境の影響を受けやすい局面にあることは確かである。中小企業の採用担当者は、このような変化を敏感に捉え、データに基づいた戦略的な採用活動を進める必要がある。

採用市場は常に変化しており、過去の成功体験が通用しない場面も増えている。その中で重要なのは、地域の労働市場の実態を正確に理解し、自社にとって最適な採用手法を継続的に見直す姿勢である。有効求人倍率1.39倍という現実は厳しさを示す一方で、企業が変革を進める契機ともなり得る。この環境を前向きに捉え、自社の魅力を高める取り組みを積み重ねることが、持続的な人材確保につながるだろう。

⇒ 詳しくは岐阜労働局のWEBサイトへ

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