2026年7月5日
労務・人事ニュース
2026年6月公表の建設需要調査、就業者原単位が7.400人日から5.289人日へ減少し建設業の採用戦略に注目集まる
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令和6年度の金額原単位は令和4年度に対し減少傾向 ~建設資材・労働力需要実態調査【土木・その他部門】の結果~(国交省)
2026年6月8日、国土交通省は令和6年度に受注された土木工事を対象とした「建設資材・労働力需要実態調査【土木・その他部門】」の結果を公表した。調査によると、請負工事費100万円あたりに投入される建設資材や労働力を示す金額原単位は、前回調査となる令和4年度と比較して、瀝青材を除く主要資材と就業者で減少する結果となった。
この調査は、建設資材供給の安定化と建設工事の円滑な推進を目的として実施されているもので、昭和49年から継続して行われている。主要建設資材や労働力について、建設工事における需要構造を把握することを目的としており、公共工事や民間工事における資材需要の動向を示す重要な統計資料となっている。
今回の調査は、令和6年度に受注または契約変更があった土木工事を対象に実施された。資本金1,000万円以上の事業所が受注した工事の中から抽出を行い、施工地域や工事種類、規模などを考慮して対象工事を選定している。調査対象工事件数は7,918件となり、そのうち有効票数は4,897件だった。令和6年度受注件数117,268件に対する抽出率は4.2%となっている。
金額原単位とは、請負工事費100万円あたりに投入される資材や労働力の量を示す指標である。建設技術の進歩や施工方法の変化、資材価格の変動、生産性向上などによって数値は変化するため、定期的な実態把握が行われている。
令和6年度の全国ベースの土木工事における金額原単位を見ると、セメントは0.801トン、生コンクリートは1.189立方メートル、骨材・石材は4.905立方メートル、鋼材は0.243トン、瀝青材は0.048トン、就業者は5.289人日となった。政府工事と民間工事を比較すると、資材投入量では政府工事が高い傾向にある一方、就業者については民間工事が5.992人日と政府工事の5.019人日を上回っている。
前回の令和4年度調査との比較では、多くの項目で減少が確認された。セメントは0.924トンから0.801トンへ減少し、生コンクリートは1.618立方メートルから1.189立方メートルへ低下した。骨材・石材についても6.598立方メートルから4.905立方メートルへ減少している。鋼材は0.941トンから0.243トンへ大幅に低下する結果となった。
一方で瀝青材は0.045トンから0.048トンへ増加した。今回の調査結果では主要資材の中で唯一増加した項目となっている。瀝青材以外の資材では減少傾向が確認されており、投入量の変化が鮮明となった。
労働力を示す就業者の金額原単位も減少している。令和4年度の7.400人日から令和6年度は5.289人日となり、2.111人日減少した。政府工事では6.135人日から5.019人日へ、民間工事では11.368人日から5.992人日へ低下している。建設工事費100万円あたりに必要とされる労働投入量が前回調査より減少したことがうかがえる。
さらに長期的な推移をみると、平成26年度と比較しても減少傾向が確認されている。参考資料によると、セメントは約13.3%減、生コンクリートは約26.5%減、骨材・石材は約25.6%減となった。鋼材は約74.1%減と大きく低下している。一方で瀝青材は約6.7%増加した。就業者についても約28.5%減少しており、建設工事における資材や労働力の投入構造が変化していることが示されている。
今回の結果は、建設業界における生産性向上や施工方法の変化、資材価格の変動などを反映したものとして注目される。建設工事に必要な資材投入量や労働投入量を把握することは、資材供給計画や人材確保の検討において重要な基礎資料となる。
建設業界では慢性的な人手不足が課題となっており、技術者や技能労働者の確保が経営上の重要テーマとなっている。今回の調査では就業者の金額原単位が減少しているものの、建設需要そのものの動向や将来的なインフラ整備需要によって人材確保の重要性は引き続き高い状況にある。求人市場においても建設関連職種への需要は高く、採用担当者にとっては労働生産性向上と人材確保を両立する取り組みが求められている。
また、建設資材価格や供給状況は工事費に直接影響するため、企業経営や公共事業の執行にも大きく関わる。資材需要や労働力需要の変化を継続的に把握することは、安定した建設事業運営に欠かせない要素となる。
今回公表された調査結果では、令和6年度の金額原単位が令和4年度と比較して減少傾向を示したことが明らかとなった。建設資材供給の安定化と工事の円滑な推進に向けて、今後もこうした統計データが業界全体の重要な判断材料として活用されることになりそうだ。
⇒ 詳しくは国土交通省のWEBサイトへ


