2026年8月28日
労務・人事ニュース
年金積立金302兆5,893億円で過去最高、2025年度は42兆5,136億円増
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令和7年度「厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要」を公表します(厚労省)
2026年8月7日、2025年度の公的年金に関する収支決算が公表されました。決算終了後の年金積立金は簿価ベースで130兆2,837億円、時価ベースでは302兆5,893億円となり、時価ベースの残高は過去最高を更新しました。
時価ベースの年金積立金は、前年度の260兆757億円から42兆5,136億円増加しています。内訳では、会社員などが加入する年金制度の積立金が41兆2,005億円増え、自営業者などが加入する制度も1兆3,132億円増加しました。
会社員などが加入する年金制度では、2025年度の歳入が53兆3,210億円となり、前年度の50兆3,537億円から2兆9,672億円増えました。基礎年金に必要な費用の増加に伴う一般会計からの受入増などが影響しています。
歳入のうち保険料収入は37兆6,782億円で、前年度の36兆3,545億円から1兆3,237億円増加しました。1人当たり保険料の増加などが背景にあり、一般会計からの受入も10兆9,500億円と、前年度から1兆8,544億円増えています。
一方、歳出は51兆5,557億円となり、前年度の47兆2,802億円から4兆2,755億円増加しました。基礎年金の給付に必要な費用が増えたことで、基礎年金に関する勘定への繰入額が3兆8,694億円増えたことなどが主な要因です。
この結果、2025年度の歳入と歳出の差額は1兆7,653億円となりました。前年度は3兆735億円だったため、差額は1兆3,082億円縮小しています。積立金からの受入はなく、この1兆7,653億円は積立金に積み立てられました。
さらに、業務に関する勘定の剰余金433億円が組み入れられたことで、会社員などが加入する年金制度の年度末積立金は簿価ベースで122兆501億円となりました。前年度からの増加額は1兆8,086億円です。
時価ベースでは288兆9,623億円となり、前年度の247兆7,618億円から41兆2,005億円増加しました。時価ベースの積立金は6年連続で増えており、2025年度の運用利回りは15.85%となっています。
雇用に関係する数字では、会社員などの被保険者数は年間平均で4,342万8,000人となり、前年度の4,279万7,000人から63万1,000人増加しました。平均標準報酬月額も328,000円から335,000円へ上昇しています。
平均賞与月数は2.2か月で前年度と同水準でした。一方、受給者数は年間平均3,618万8,000人となり、前年度から5万9,000人減少しています。保険料収入や被保険者数、報酬額の変化を確認するうえで重要な数値が示されました。
自営業者などが加入する年金制度では、2025年度の歳入が4兆3,312億円となり、前年度の3兆7,632億円から5,680億円増加しました。積立金の運用に関係する納付金が3,832億円増えたことなどが歳入増につながっています。
一般会計からの受入も2兆2,250億円となり、前年度から2,545億円増えました。一方、保険料収入は1兆3,756億円で、前年度の1兆3,988億円から231億円減少しています。
歳出は4兆2,602億円となり、前年度の3兆7,349億円から5,253億円増えました。基礎年金の給付費用の増加などを受け、基礎年金に関する勘定への繰入が3兆9,820億円となり、前年度から5,444億円増加しています。
歳入と歳出の差額は709億円で、前年度の282億円から427億円拡大しました。積立金からの受入はなく、差額のうち翌年度に繰り越される部分を除いた残額が積立金に積み立てられています。
年度末の積立金は簿価ベースで8兆2,335億円となり、前年度から757億円増加しました。時価ベースでは13兆6,270億円で、前年度の12兆3,138億円から1兆3,132億円増え、2年ぶりの増加となっています。
自営業者などの第1号被保険者数は年間平均1,332万7,000人で、前年度から15万2,000人減少しました。月額保険料は16,980円から17,510円へ530円上昇し、受給者数は36万6,000人から30万5,000人へ減っています。
2025年度は、2つの年金制度で歳入と歳出がともに前年度を上回る一方、積立金の時価評価額は合計302兆5,893億円まで増加しました。企業の雇用に関係する被保険者数も63万1,000人増えており、年金財政と雇用の動きを確認できる決算となっています。
⇒ 詳しくは厚生労働省のWEBサイトへ


