2026年9月24日
労務・人事ニュース
輸入小麦70,020円に引き上げ 2026年10月期は12.0%増、食品業界のコストに注目
- ヘルプデスク/外資系保険業界でのITヘルプデスク業務/駅近/即日勤務可/ヘルプデスク
最終更新: 2026年9月24日 09:39
- 工場内事務/日払い・週払いOK/日勤/20・30・40代活躍中/製造 工場/残業なし
最終更新: 2026年9月24日 15:42
- 美容部員/社員募集/9月24日更新
最終更新: 2026年9月24日 04:38
- 経理/病院での経理事務のお仕事/即日勤務可/車通勤可/経理/一般事務
最終更新: 2026年9月24日 09:39
輸入小麦の政府売渡価格の改定について(農水省)
2026年10月期の輸入小麦の政府売渡価格が、1トン当たり70,020円に引き上げられることになりました。2026年4月期の62,520円から7,500円上がり、上昇率は12.0%となります。
輸入小麦の政府売渡価格は年2回、4月期と10月期に改定されています。政府が海外から買い付けた価格に、管理経費や国内産小麦の生産振興に充てる費用、港湾関係の経費などを加えて設定する仕組みです。
価格を決める際には、国際相場や為替の短期的な変動をそのまま反映するのではなく、直近6か月間の買付価格を平均して算定します。今回も2026年3月第2週から9月第1週までの平均買付価格が基準となりました。
日本で使われる小麦は、需要量の8割以上を輸入に依存しています。食糧用では過去5年間の平均で、外国産小麦455万トンを国家貿易で輸入し、国内産小麦97万トンと合わせて幅広い食品に利用されています。
外国産小麦の主な輸入先はアメリカ、カナダ、オーストラリアです。輸入された小麦は製粉され、強力粉や準強力粉、中力粉、薄力粉などとなり、食パン、中華麺、うどん、菓子などの原料として使われています。
今回の12.0%引き上げには、国際的な小麦価格に加え、円安と海上運賃の上昇が関係しています。小麦の国際価格は算定期間中、主に1ブッシェル当たり6ドル台で推移しました。
8月下旬にはロシアとウクライナをめぐる緊張の激化を受け、国際価格が1ブッシェル当たり7ドル台半ばまで上昇しました。2022年3月に記録した14.25ドルという最高値ほどではないものの、算定期間後半に値上がりしています。
為替も買付価格を押し上げる要因となりました。2026年3月以降は円安傾向が続き、7月には一時1ドル165.01円を記録。今回の価格算定期間の平均は1ドル160.9円となっています。
前回の算定期間だった2025年9月第2週から2026年3月第1週までの平均は1ドル155.0円でした。今回の平均はこれより5.9円円安となり、海外から小麦を購入する際の円換算価格が上がる方向に作用しました。
海上運賃についても、今回の算定期間では平均64.9ドルとなりました。前回の平均50.3ドルから14.6ドル上昇しており、輸送コストの増加も政府売渡価格を押し上げる要素となっています。
海上運賃は一時期の高騰後、1トン当たり50ドル前後で推移していました。しかし2026年2月以降はホルムズ海峡をめぐる緊張の高まりに伴い、燃料費や輸送コストが上昇したとされています。
これらを踏まえ、2026年10月期は70,020円となりました。ただし、過去の水準と比較すると最高額ではありません。2023年4月期には76,750円、2008年10月期には76,030円を記録しています。
直近では2025年4月期が63,570円、同年10月期が61,010円まで下がった後、2026年4月期には62,520円と2.5%上昇しました。今回の10月期はそこからさらに12.0%引き上げられる形です。
引き上げ率についても過去最大ではありません。過去には30%、19.0%、18%、17.3%の引き上げが行われた時期があり、今回の12.0%は大幅な上昇ではあるものの、歴史的な最大幅には達していません。
消費者への影響を見るうえでは、小売価格のうち原料小麦が占める割合にも注意が必要です。家庭用薄力粉では約20%ですが、食パンは約7%、ゆでうどんは約4%と試算されています。
さらに、即席のカップ麺、中華そばの外食、うどんの外食では原料小麦代金の割合がおよそ1%とされています。実際の割合は企業や商品の種類、時期によって異なるため、売渡価格の12%上昇がそのまま小売価格の12%上昇を意味するわけではありません。
今回の政府売渡価格の改定が消費者物価指数に与える影響は0.008%程度と試算されています。家計への影響だけを見ると限定的とされていますが、製粉や製パン、麺、菓子、外食など幅広い分野で原料調達の条件が変わります。
食品関連企業にとっては、原材料価格だけでなく為替や海上運賃の動向まで確認する必要があります。今回の引き上げは、国際小麦相場だけでは説明できず、円安と輸送費の上昇が重なった結果として見ることが重要です。
採用や人員計画を担う立場でも、食品製造や小売、外食などでは事業環境を理解する材料となります。原材料費の変化は企業ごとに受け止め方が異なるため、全体平均ではなく自社の事業構造と照らして確認する必要があります。
2026年10月期の70,020円という価格は、直近では大きな上昇となりました。一方で、消費者価格への影響は商品によって異なり、政府試算でも物価全体への影響は0.008%程度と限定的です。今後は国際相場、為替、海上運賃の動きが次回改定を左右することになります。
⇒ 詳しくは農林水産省のWEBサイトへ


